研究調査」カテゴリーアーカイブ

セラミックローラーとはどのようなものか(304)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:ダンプニング

 

セラミックローラーとはどのようなものか(304)

【概要】
 以前,湿し水にIPAを混入して作業していた頃,汚れで困っていた時に,セラミックローラがあるので使ってみたらと言われた事があったのですが,データがなく結局,使用していません。セラミックローラに関する資料があれば教えて下さい。

 【解決方法】
セラミックス(陶器)は親水性に富んだ材料です。
セラミックスをローラ状にしたものがセラミックスローラです。表面の水に対する濡れ が良いために、平らな水の膜を調量ローラ(メータリングローラ)に送ることが可能にな ります。印刷中の版面の水量のコントロールは必要です。水上がりが良いためにインキが 乳化し易いことも頭に入れておいてください。雨降り現象は版面の水量が多い時に起きる 現象です。
  使用しているうちにセラミックスローラにインキが搦むこともあります、その場合はセ ラミックスローラの不感脂化処理を行わなければなりません。セラミックスローラを使え ばエッチ液不要と言う人もいますが、エッチ液の添加は必要ですし,Ph管理も行わな ければなりません。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

インキのツボ上がり現象とは(222)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:ダンプニング

インキのツボ上がり現象とは(222)

【概要】
インキのツボ上がり現象とはどのようなことをさすのですか?

 【解決方法】
インキのツボ上がり現象はインキ流動性に大変関係が深いです。
インキの特性にチキソトロピー(ある粘体にエネルギーを加えると粘体は流動性を増し静 止すると元に戻ろうとする性質)が大きく関係します。室内の温度というより、チキソト ロピーの性質が弱まったときに起きる現象です。室温が低すぎる時はインキが硬くなっ てインキの流れが悪くなった時(これは温度に関係あり)、ツボの中のインキが乳化現象を起こしたとき(インキがボソボソになったとき)などに起きる現象です。
  湿し水のエッチ液についての良し悪しは、その会社で使用している水道水(原水)と使 用しているインキとエッチ液のマッチングが一番大切です。例えば、福岡地域で良い結果 が得られるエッチ液が、大阪・東京地域で必ずしも良い結果を得るとは言えません。日本国内に約300種類のエッチ液があるといわれています。
その中から最適なエッチ液を選び出すのがオペレータの腕と言えましょう。  ブランケットについてはゴム表面の粗さと、網点品質との深い関係があります。表面が 粗いブランケットは網点形状は良くありませんが、ベタ刷りの時のブランケット紙離れ(QR特性)は良く、ベタの着きも良いでしょう。表面の細かいブランケットは網点形状は良いですが、ベタ刷りに難があります。くわえ尻側のカールは大きくなりやすいこともあります。網点が多いプロセス印刷の胴仕立てはハード仕立てが良い結果を出しています。P-B間の印圧が強いと網点の品質は低下します。
 日頃の印刷物がプロセスが多いのか、ベタが多いのかでブランケットを選ぶ必要もでてき ます。ある会社などはブランケットを、網用・ベタ用と2種類持っていて、それぞれの用 途によって使い分けています。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

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エッチ液の成分は何か(050-2)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:ダンプニング

エッチ液の成分は何か(050-2)

【概要】
エッチ液には何が入っているのか。

 【解決方法】
 組成は
 ・酸類…リン酸,クエン酸(インキ乳化防止,画像保護)
・塩基…硝酸塩,リン酸アンモニウム(非画線部の保護)
・親水性高分子…アラビアゴム(版面不感脂化),C.M.C
・その他…界面活性剤,など

 

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「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

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ロットが多い場合、湿し水ローラ絡みを防止する方法は?(255)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:ダンプニング

ロットが多い場合、湿し水ローラ絡みを防止する方法は?(255)

 

【概要】
ロットが多い場合、湿し水ローラ絡みを防止する方法は?

 【解決方法】
 湿し水ローラ絡みは、水着けローラは全体にインキが絡んだほうが、版面に平らに湿し水を供給する事ができます。
 問題は,調量ローラのインキ絡みで,それを防ぐためには、SK液製造(株)の「クイックウォッシュ」などでゴムローラをきれいに洗うとインキ絡みは解消します。

クロームローラにインキが絡むのは、クロームローラの不感脂化処理が完全でない為で しょう。不感脂化処理にはSK液製造(株)の「砲金クリーナ」または東邦精機(株)の「クリアー」などがあります。

いずれにしても湿し水装置のインキ絡みは、インキ乳化に原因があると思われます。

 

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「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

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アミ部分で、クワエ中央部が薄く、周辺部が濃い濃度ムラが出るのはなぜですか?(254)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

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アミ部分で、クワエ中央部が薄く、周辺部が濃い濃度ムラが出るのはなぜですか?(254)

【概要】
アミ部分で、クワエ中央部が薄く、周辺部が濃い濃度ムラが出るのはなぜですか?

 【解決方法】
 網の印刷でクワエ中央部が淡くなり、両端が濃くなる原因として考えられることは、 版面水上がり量の不均一が考えられます。水上がり量の不均一になる原因は調量ローラ(ゴムローラ)の変形とゴムの硬度アップです。調量ローラの中央部の変形(細くなる)によって、版面への水上がり量が多くなるために淡くなる濃度ムラは頻繁に発生します。対応としては、調量ゴムローラを交換することです。

 特に湿し水にIPAなどのアルコール類を使用すると、調量ゴムローラの硬度は上がり、変形は速まります。アルコールの濃度が高い程ゴムローラの変形は速まります。その他に考えられる事は、ブランケット胴のムラですが、これは無いでしょう。
また、インキ着けローラの細りによる着肉不良もありますが、これは、版面でのニップ巾を調べればすぐに判明します。

 

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印刷中にインキつぼに水が溜まるのは?(264)

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印刷中にインキつぼに水が溜まるのは?(264)

【概要】
 印刷中にインキつぼに水が溜まるのは?

 【解決方法】
 印刷中のインキは、インキつぼから送り出されたインキは練りローラ・着ローラと渡って版面に接触し画像にインキを着けます。その後,インキは今まで通ってきたローラ間を逆に通ってインキつぼまで戻ります。これをインキ50/50の原則と言います。版面の湿し水量が多いと、インキは湿し水を抱き込み、そのままインキつぼまで戻ります。インキつぼでは抱き込まれた湿し水とインキが分離して水滴となってインキつぼに溜まるのです。

 対処方法としては、湿し水量を絞り込むことです。

 

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長ロット印刷で非画線部にインキの色がかすかに着くのは?(251)

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長ロット印刷で非画線部にインキの色がかすかに着くのは?(251)

 

【概要】
 長ロット印刷で非画線部にインキの色がかすかに着くのは?

 【解決方法】
 考えられる事は、インキの乳化です。インキが乳化することで、インキの水への泣き出しか、インキ顔料の水への泣き出しと考えられます。
 対策としては、湿し水量を押さえること、エッチ液の希釈量を変えてみる(少なく)他のメーカーのエッチ液に変えてみる等です。

 

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水冷却循環装置の泡を押さえる方法は?(250)

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水冷却循環装置の泡を押さえる方法は?(250)

 

【概要】
 水冷却循環装置の泡を押さえる方法は?

 【解決方法】
 1)消泡剤を若干水冷却循環装置の湿し水に加える。消泡剤は印刷材料店にあります。
 2)使用しているエッチ液を、他のメーカーのものと変えてみる。
 3)現在使用しているエッチ液の量を減らしてみる。PHは5.5程度にする。

 

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「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

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水着ローラ ー 金ローラ間については、汚れが発生するごとに圧を強めていますが月に2~3度程度と、頻度が高くどこか問題があるのでしょうか? (249-2)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

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水着ローラ ー 金ローラ間については、汚れが発生するごとに圧を強めていますが月に2~3度程度と、頻度が高くどこか問題があるのでしょうか? (249-2)

 

【概要】
 水着ローラ ー 金ローラ間については、汚れが発生するごとに圧を強めていますが月に2~3度程度と、頻度が高くどこか問題があるのでしょうか? 
 基本的な方法及び頻度について教えてください。

 【解決方法】
 水着ローラ - 金ローラ間の調整は汚れ発生の度に圧を調整するとのことですが、月2~3度の調整では頻度は少ないほうでしょう。水着ローラの硬度が高くなったり、変形したような場合、調整の頻度はもっと多く(一日に数回)行うこともあります。

 

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