研究調査」カテゴリーアーカイブ

ゴースト対策(002-2)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:インキローラー

 

ゴースト対策(002-2)

 

【概要】
ゴースト対策として「インキ着けローラを揺動させる」と本に書かれていました。インキ着けローラー4本の内のどれを揺動させるのでしょうか。また,どのような方法で揺動させられるのでしょうか。

 【解決方法】
 第1ローラと第4ローラを揺動させる方式ですが,これは,各印刷機メーカーに依頼し,改良してもらう事になります。但し,このことにより,ストリークやすじ目が発生する場合があるので,注意して下さい。

 

 「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

ローラストリッピングの塩酸処理(001)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:インキローラー

 

 ローラストリッピングの塩酸処理(001)

 

【概要】
ローラストリッピングに弱い塩酸を使うと聞きましたが,何パーセントの塩酸でしょうか

 

【解決方法】
ローラーストリッピングは印刷中にインキローラーにインキが着かなくなる現象で,湿し水中に含まれるアラビアゴム,フェロシアン化カリなど親水性高分子が金属ローラー,樹脂ローラー上に付着し表面が親水化されるために起るものです。 
 処理としては,ローラー上に付着した親水性物質を取り去ることです。これには金ローラーをはずし希塩酸または希硝酸でわずかに腐食し,パーシストンパウダーをつけてこする方法がありますが,あくまでも非常手段であってお奨めできる方法ではありません。メーカーより出されているグリージング除去剤を使用した方が良いでしょう。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

グリージング除去剤のメーカーを教えて下さい(001-2)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:インキローラー

 
グリージング除去剤のメーカーを教えて下さい(001-2) 

 

【概要】
グリージング除去剤のメーカーを教えて下さい。

 【解決方法】
グリージング除去剤はいくつかの印刷材料メーカーより発売されています。例えばエスケー液製造からは,ABCクリーナー,SKグレイズリムーバーなどの液体のタイプのものや,B.S.D.グレイズクリーナー,ソルベックスなどチューブ入りのものなど数種類が出ています。使用方法などを考慮の上,最適なものを選んで下さい。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

インキローラの交換時期(003)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:インキローラー

 

インキローラの交換時期(003)

 

【概要】
インキローラの交換時期はだいたいどれくらいですか。また,交換するとすれば,やはり冬の間の方が良いのでしょうか。

 【解決方法】
 巻き替は,約1年程度と考えて下さい。有機溶剤系の洗浄液でローラ洗浄を行っている場合は,それより,さらに寿命が短くなってしまいますので注意が必要です。インキゴムローラが古くなってくると,ローラ表面がツルツルになり,ゴムローラ表面積が少なくなり,インキ保有量が減り,インキの転移が悪くなる原因ともなります。品質向上の為にも,ローラの交換時期を記録に残し,定期的に表面ゴムの巻き替えをするように心掛けることが必要です。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

インキローラと湿し水ローラの洗浄について(002-3)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:インキローラー

 
インキローラと湿し水ローラの洗浄について(002-3)

 

【概要】
ローラ自動洗浄機でのインキローラとの同時洗浄はなるべくしない方がよい,といわれるのは何故でしょうか。また,洗浄液の種類によっては悪影響がでるというのは,どの様なことでしょうか。

 【解決方法】
これは,インキローラの材質と湿し水ローラの材質が異なっている場合があるからです。場合によっては,インキローラ洗浄用の洗浄液によって,湿し水ローラの材質が劣化する恐れがあります。
 「洗浄液の種類によって」というのは,有機溶剤のうち第一種第一類のトリクロロエチレンなど(の刺激臭の強い種類)が含まれていると,ゴム表面を早く溶かし,グレージングを発生させてしまうからです。また,洗浄時,クロームローラとゴムローラが離れる機構になっていないと親水化処理されたローラが感脂化されてしまいます。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

インキのつぶれが悪い(203)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:インキローラー

インキのつぶれが悪い(203)

 

【概要】
ロデルローラを使用してから,それ以前の印刷物の原稿より,つぶれが悪くなったのですが,これは仕方がないのでしょうか。(ニップは基準値の半分に設置。)
 機械は6年経過

 【解決方法】
  ロデルローラを使用してツブレが悪いとの事ですが、それはロデルローラの問題とは違 うと思います。
ツブレが悪いのは,他のゴムローラの表面がツルツルになり、グレージング現象を起こしているものと推察します。ゴムローラの表面は新しいうちは細かい(2~5ミクロン)の凹凸があり、ローラ洗浄後はゴムの表面がマット調になり艶が無くなります。その細かい凹凸の中に、紙粉・埃・スプレーパウダー・アラビヤゴム等が入り込み,固くなってゴム硬度も2~3度上がり、表面はツルツルになります。そうするとゴムローラの上にインキが着いていても、版の上でローラはスリップをおこして画像にインキを着けにくくしています。
ベタなどのインキの着きが悪いときは着けローラの劣化を考えてください。ロデルローラのセットはバイブレーションローラに対して4.5~5.0mmのニップ巾にして、版面に対して 3.0mmのニップ巾にします。ロデルローラは表面の繊維にゴミを抱き込みゴミ取り効果を 表しますが、手入れを怠ると逆にコミ出しローラになってしまいます。1~2週間に一度は 手入れをしてください。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

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刷り始めより刷り終わりの網点が太る(204)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:インキローラー

刷り始めより刷り終わりの網点が太る(204)

 

【概要】
 刷り出し時の網点より,刷り終りの網点の方が太るのは,仕方がないのでしょうか(順次,ツボの開きをしぼっていってます。)

 

 【解決方法】
ドットゲインの問題ですね。刷り始めの時はインキも硬めでローラ温度も上がっていま せん(一分間の機械停止でローラ温度は2℃程度下がります)高速で印刷するとローラ温 度が上がりインキは軟らかくなり網点は太り気味になります。
インキを安定させるためにインキバイブレーションローラに通水し、ローラを冷却することで(25℃±2℃)安定した印刷が可能になります。ローラへの通水は「水なし平版用」と言われていますが、PS版の印刷でも抜群の効果を表します。パッケージ印刷の色ムラも解消できるでしょう。
ローラの温度は通常高速で印刷しても28~30℃程度に押さえられますが、それ以上に温度 が上がるのはローラのセットが練りローラを含めて強すぎるためです。

 

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「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

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二色刷りでローラ当りを調整しても着肉不良になる(202)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:インキローラー

二色刷りでローラ当りを調整しても着肉不良になる(202)

 

【概要】
 二色刷の場合,先刷りする色のノリが悪い場合があります。インキローラの調整ブラン圧,版へのローラーの当りを調整しても改善できません。この場合,インキは軟かいほうがいいのでしょうか。

 【解決方法】
インキの固さを調整する場合、助剤にワニスは使わないほうが良いでしょう。ワニスを加えると一見軟らかくなったようでもインキのタックはあまり下がりません。腰切りコンパウンドを3%程度加えて良く練ってから使用します。一番良いのは、レジューサー〔石油系溶剤)を5%程度加えて良く練ってから印刷すると良くなるでしょう。特に寒い時期はインキが硬めになるので注意しましょう。
インキローラを調整しても、ローラのゴム質がグレージング(表面がツルッツル状) を起こした場合、版の画像にインキが乗りずらくなります。ゴムローラの寿命は一年程度ですので、古くなったら(グレージングを起こしたら)ゴムローラを交換する必要があります。ゴムブランケットも表面がグレージングを起こすと、インキ転移不良を起こします。

 

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赤系統のインキの版への影響。(261)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:インキローラー

 

赤系統のインキの版への影響。(261)

 

【概要】
 赤系統のインキは、他のインキに比べて、親水層を壊すなど版に対する影響があるように思われるのですが。

 【解決方法】
 赤系統のインキには、紅・赤・金赤等があります。顔料は、紅が「ブリリアントカーミン6B」,金赤が「レーキレッドC」,赤は紅と金赤の顔料を混合したものです。従来は赤に「ウオッチングレッド」という顔料を使用していましたが、現在は混合されたものが多いようです。
 金赤の顔料「レーキレッドC」は水と相性が良い(完全な親水性ではありません)という性質を持つため,乳化を起こしやすくなります。しかし,親水層を壊すということは考えられません。汚れが出るとすれば,金赤の乳化によるインキの水への泣き出しによるものと考えられます。
 乳化は浮き汚れにつながりますので,金赤を使用した特色等は、湿し水の量を抑えてインキ乳化にならないように注意しましょう。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
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(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

インキローラの交換時期について、通し枚数、期間どちらを重視して交換した方が良いのでしょうか?(248)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:インキローラー

 

インキローラの交換時期について、通し枚数、期間どちらを重視して交換した方が良いのでしょうか?(248)

 

【概要】
インキローラの交換時期について、通し枚数、期間どちらを重視して交換した方が良いのでしょうか?

 【解決方法】
インキローラの交換時期は、期間的には約一年で交換するのが望ましい事ですが、ローラ巻変えの費用が高いためなかなか実行されません。印刷通し枚数から見ますと、一千万枚~一千二百万枚が目安と考えます。その差は使用しているインキとエッチ液との関連が関わってきます。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)