「テキスト&グラフィックス部会」カテゴリーアーカイブ
映像・動画コンテンツ制作と印刷ビジネス連携
2月に開催したpage2023は「創注」をテーマに開催した。コロナ禍やエネルギー危機で停滞した印刷市場を活性化する方策・手法・アイディアを結集し、ビジネス創造に注力しようということである。
実際に、多くの出展企業が創注のヒントとなる製品やサービスを紹介していた。 例えば、映像・動画に関しても多様な出展があり、印刷&メディア関連での利用や展開について提案されていた。
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東洋美術印刷は、実写で撮影した空間をVR化するサービス「実写VR制作 VR360」を紹介していた。
例えば、ショールームや工場を360°カメラで撮影し、VRコンテンツを制作する。これらのコンテンツを再生すると、リアルで高品質な空間が再現される。その空間を巡り、ポップアップされた説明文やWebページのリンク先を参照することも容易である。視聴者は、関心のある機器や事項だけを選択して、より詳細な内容を参照することができる。
昨年のIGAS2022では、ある印刷機メーカーが出展ブースそのものをVRコンテンツ化した。視聴者は出展ブースの中を自在に移動し、配置された機材の説明やリンクされたWebページを参照することができる。複数言語に対応することも容易とのことである。
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ジュリアジャパンは、ホログラムディスプレイを利用した3Dサイネージ「3D Phantom」を出展していた。高速回転する羽根状のスクリーン(LEDが並べられている)にホログラムを投射するものである。光の残像により、映像やテキストが立体的に浮かび上がって見える。見た目のインパクトは、page2023随一といえるものであった。
イベントや店舗におけるアピール度はたいへん高く、さまざまなコンテンツを用意することで幅広い応用が可能である。
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企業が映像・動画コンテンツを制作する目的の多くは、動画を通じて製品・サービス、あるいは企業そのものを理解・共感してもらいたいということだろう。これらは、動画マーケティングと言い換えることもできる。
したがって、どのような経緯で誰がその動画コンテンツを視聴しているか、分析を行うことが重要である。また、動画を視聴した後、クチコミ・レビューを参照したり、資料請求、製品購入などの受け皿が用意されていなければ、マーケティング活動として十分とは言えない。
サムシングファンが提供するDOOONUTは、動画コンテンツを公開・配信するプラットフォームであり、視聴データの分析レポートも提供される。動画視聴後のフォローにも対応している。
クライアントに動画マーケティング提案を行う際には、このようなプラットフォームを活用することが武器となるだろう。
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これらの仕組みは、 映像・動画に関する最新技術・サービスを通じて印刷ビジネスとの連携を考えるヒントとなるだろう。
■4/25(火)映像コンテンツと印刷ビジネス(印刷総合研究会セミナー)
(JAGAT 研究調査部 千葉弘幸)
印刷MESの提案
デジタル印刷機の存在感が増すにつれ効率的なワークフローの構築が求められつつある。オフセット印刷と同様の生産管理では大量のジョブを効率的にコントロールするのは難しい。
続きを読む【セミナー】広告と通販、印刷メディアの最新動向
【セミナー】JAGAT トピック技術セミナー 2022-2023
【セミナー】page2023から読み解く印刷の未来
スマートテレビと動画配信サービス
コロナ禍が始まった2020年は、リモートワークが増え、巣ごもり需要が生まれるなど、われわれの社会生活に大きな影響を与えるものだった。
「愛の不時着」は、2020年に配信され、大ヒットしたNetflixオリジナルの韓国ドラマである。北朝鮮と韓国を舞台として、荒唐無稽というか壮大というか、涙あり笑いあり、ロマンスや復讐劇ありのエンターテインメントとして国内外で大人気となった。
筆者も、初めて緊急事態宣言が発出された頃にこのドラマの評判を耳にして、Netflixに加入し、視聴している。
主流となったスマートテレビ
近年、販売されているテレビ機器は、インターネットに接続できるスマートテレビが主流である。テレビ機器を設置する際にインターネット環境に接続することで、地上波や衛星放送の受信以外に、インターネットの動画配信サービスを視聴できる。また、さまざまなアプリを利用することができる。
例えば、Android TVというスマートテレビOSに対応している機種であれば、Google Playストアを通じてアプリをインストールし、使用することができる。それ以外のスマートテレビであっても、「YouTube」や「Netflix」「Hulu」「TVer」などの動画配信サービスのアプリが用意されている。
インターネット接続機能のないテレビ機器でも、ストリーミングデバイスをHDMI端子に接続することで、動画配信サービスを視聴することができる。
ストリーミングデバイスとは、インターネットを経由して動画配信サービスなどをテレビ機器で利用するための機器である。国内で普及しているものとして、AmazonのFire TV、GoogleのChromecast(クロームキャスト)、AppleTVなどがある。
動画配信サービスの動向
スマートテレビやストリーミングデバイスを接続したテレビによって利用できる代表的なものは、動画配信サービスである。
YouTubeは、代表的な動画共有プラットフォームであり、誰でも動画を投稿し、視聴することができる。スマートフォンなどのモバイルデバイスやパソコンと同様に、スマートテレビでも容易に視聴することができる。
また、近年、人気となっているのが、サブスクリプション型の動画配信サービスである。
Amazonプライムの会員には、プライム・ビデオの視聴サービスが含まれている。
世界同時配信でオリジナルのドラマや映画が話題となることが多いのは、前述のNetflixである。
近年急成長し、Netflixを猛追しているのが、ディズニー作品やマーベル、スターウォーズに特化したチャネルのDisney+(ディズニープラス)である。米国ディズニーの系列であるHuluも、国内外の人気ドラマや映画を配信している。
DAZN(ダゾーン)は、スポーツ専門のビデオ・サービスで、プロ野球やサッカー、ゴルフ、テニス、バスケット、ボクシングなどを視聴することができる。
TVer(ティーバー)は、国内の有力民放各社と大手広告代理店によって設立されたサービスで、近年ではテレビ番組の見逃し配信などが人気となっている。
テレビ放送とネットワーク配信
近年の若者はテレビを見ない傾向が大きくなっており、「若者のテレビ離れ」と指摘されることもある。実際、一人暮らしではテレビ受像機を持っていないことも多いという。
一方で、スマートテレビで動画配信サービスを利用することが増えている。つまり、「テレビ離れ」ではなく「テレビ放送(電波)離れ」が進んでいるともいえる。
米国では、スマートテレビや動画配信サービスが普及したことにより、「CATV離れ」が進展したと言われている。
インターネット環境とスマートフォンが一般化して久しい。これらによって、新聞や雑誌の視聴環境や音楽配信が大きな影響を受けたように、テレビ放送の視聴環境も変化していくことが想定される。
(研究調査部 千葉 弘幸)
印刷の仕事を取るためのデジタルマーケティングとの向き合い方
地方のある印刷会社は、新規開拓営業で「印刷の仕事ありませんか?」と聞くことを止めたそうだ。
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