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テレワークで働きオンラインで学ぶ

コロナ渦でOJT やOff-JTは低調だが、自己啓発の意欲は増加している。page2021オンラインでビジネスに役立つミニセミナーやカンファレンスの聴講や、最新情報にアクセスしてほしい。

テレワークの実施率は横ばい、勤め先への信頼度は安定的

日本国内で初めての感染者が確認されてから1年が経ち、三密対策が浸透する一方で、コロナ慣れも拡がり、緊急事態宣言の効果が限定的なものとなることが懸念されている。
東京都のテレワーク導入率調査では、都内企業(従業員30人以上)の導入率は2020年3月の24.0%から、1回目の緊急事態宣言で4月には62.7%まで上昇したものの、宣言解除後の6月には57.8%に下がり、12月も51.4%にとどまっていた。2回目の緊急事態宣言を受けて2021年1月は57.1%と、前月に比べて5.7ポイント上昇したが、2020年4月と比べると5.6ポイント低くなっている。

日本生産性本部が2021年1月12~13日に実施した「第4回働く人の意識調査」によれば、緊急事態宣言下の1都3県のテレワーク実施率は32.7%、2020年10月の28.3%からは上昇したが、同じく緊急事態宣言下だった5月の41.3%に比べると約10ポイント低くなっている。一方、コロナ禍収束後もテレワークを望む回答は76.4%(「そう思う」「どちらかと言えばそう思う」の合計)で、過去4回の調査で最多となった。
勤め先への信頼感も調査していて、勤め先の健康配慮について肯定的(「そう思う」「まずまずそう思う」の合計)が65.0%、信頼度も肯定的(「信頼している」「まずまず信頼している」の合計)が62.7%で、いずれも7月調査以降安定傾向にある。

働き方改革の文脈でテレワークを取り入れた新しい働き方を定着させていくには、どんなことが必要だろうか。他社もやっているからという同調圧力ではいずれ元に戻ってしまうことは、2つの調査からも明らかだ。社員やその家族がより幸せになる働き方を実現するには、大局的な経営判断が求められるだろう。

テレワークでなければできなかったこと、オンラインだからできること

2020年7月に野村総合研究所(NRI)が行った調査によると、従業員1000人以上の大企業のほぼ半数、日本全体では約3割の従業員がテレワークを経験している。テレワークによる生産性の低下が指摘されるが、NRI社内での実証実験ではテレワークによる生産性低下の影響は限定的で、むしろワークライフバランスが改善することで生産性向上に結びつくという側面も見られたという。

JAGATでは1回目の緊急事態宣言下では、隔日で在宅勤務を実施し、JAGAT通信教育「よくわかる印刷技術・基本」に取り組んだ。印刷技術の基礎を全社員があらためて整理し直すことは、テレワークの機会がなければできなかったことだろう。

日本生産性本部の先の調査では、1年間に及ぶコロナ禍の期間中、9割以上の雇用者がOff-JTを受けていないが、自己啓発を「行っている」は10月調査の15.6%から20.1%へと増加している。特に30 代では63.4%(「行っている」と「行っていないが、始めたいと思う」の合計)が自己啓発に前向きな姿勢を示している。

2回目の緊急事態宣言を受けて、JAGATが毎年2月に開催しているpage展をリアルからオンラインに全面的に切り替え、「page2021オンライン」として開催することとなった。これまで会場に来られなかった方々にも、オンライン展示会ならではの利便性を感じていただき、ビジネスに役立つミニセミナーやカンファレンスの聴講や、最新情報へのアクセスを行ってほしい。
また、毎年page展ではJAGAT図書の販売を行っていて、実際に本を手に取っていただき、ささやかながらアドバイスを行ってきた。今年はリアルではできないが、「JAGAT Book Store」から購入して自己啓発につなげていただければと思う。

(JAGAT CS部 吉村マチ子)

部門間の対立を回避するための取組み

営業と制作部門の溝はさまざまな要因で発生するが、その影響は組織内で問題を生じさせることがある。

生産部門がかかえる不満

印刷会社では部門間の対立はよくあることだ。しかし、これを放置しておくと社内のコミュニケーションがとれなくなり、生産性の低下をまねき企業の存続にかかわりかねない事態を引き起こす可能性もある。部門間の対立は個々の社員が他部署の仕事内容や状況への理解不足が原因であることが多い。こうした問題を解決するために経営者も含め社員も取り組んでいるある印刷会社で生産部門がかかえる営業部門への不満の事例を紹介する。

いちばん多いのが、原稿の入稿時に営業が顧客の情報を十分に理解しないで、丸投げの案件が多すぎる、ということだ。こうした場合、生産側では指示の内容が判断できず再度、営業に確認する必要があり余計な時間を使ってしまう。次に多いのが、営業が指定した納期と制作スケジュール間が合っていないことだ。早めに校正をあげても営業の判断で渡していなかったり、戻しの際に直しの指示が曖昧なことがある、といったことがある。このため、現場は通常予定していた生産計画がくずれてしまい、残業が増えるなどの無理が生じてしまう。また、営業は他社との価格競争により採算割れの受注をすることもあり、その結果として生産部門にしわ寄せされることがある。

問題を解決するための取り組み

まず、部門間で互いに連携しやすいように情報の共有化を図ることが大切だ。互いの意見をいう事により、それまで隠れていた情報も表にでてくることもある。こうしたことが部門間の溝を埋めることもある。ここで大切なのはオープンな議論ができる環境であることだ。単に責任追及することが議題になれば正確な情報は出てこない。職場横断的な委員会活動やプロジェクトチーム活動を開催するのも有効だ。しかし、この活動が単なる利害調整の場になってしまっては意味がない。目標を見失なわないように、常に行動をチェックしながら活動することが大切だ。

製造現場でよくみられるが、自分の担当する機械は整理整頓が徹底し仕事もうまくこなせるが、担当以外の機械については全く関心をもたない非協力的は人がいる。年齢が高齢な人が多い。新人を育成させ、現場の多能工化などを意識的に行う必要もあり、今までの保守的な考え方を改めることも必要だ。最後に、一番大切なことは全体最適を目指すので社長からしっかりした方針がだされていることだ。この方針に基づいて各部署が動けば、部門間のベクトル合わせはやりやすくなる。

page2021カンファレンス「営業と生産の溝をどう埋める?~ものづくりコミュニケーションの改善手法を探る~」セッションでは、東洋美術印刷(株)の丸山様、(株)文伸の有馬様、スコラコンサルト(株)の内田様にご登壇いただき営業と製造の立場から問題点を挙げ、解決のための取り組みについて議論していく。印刷会社はそれぞれの社風があるため共通の答えをもとめることは難しい。しかし、このセミナーの議論の中で各印刷会社の状況と照らし合わせて自社に合った問題解決のヒントをみつけてほしい。 

(CS部 伊藤禎昭)

■page2021オンライン展示会

https://page.jagat.or.jp/

■page2021オンラインカンファレンス

https://page.jagat.or.jp/sessionList/onlineConference

■営業と生産の溝をどう埋める?~ものづくりコミュニケーションの改善手法を探る~

https://page.jagat.or.jp/onlineseminar/onlineConference0219

まだまだ間に合う! page2021オンライン展示会の楽しみ方

2月8日(月)よりスタートしたpage2021オンラインは、現在、好評開催中だ。


出展企業は41社、動画コンテンツは200本以上に

オンライン展示会場には出展企業41社(2月3日現在)の製品・サービスがリアル展示会さながらに「展示」ではなく「掲載」され、ミニセミナーも無料でオンデマンド視聴できる。withコロナ時代のコミュニケーション、ビジネス情報収集のツールとして、2月28日(日)の会期終了までpage2021を存分に楽しんでいただくための「オンライン展示会の楽しみ方」をご紹介する。

いつでもどこでも何度でも


オンライン展示会がリアル展示会と異なる点は、まず「いつでもどこでも何度でも」参加できることである。page2021オンラインの会期は2月8日から28日までの21日間で、これは3日間開催のリアル展示会の7倍、さらに時間制限もないので実際はそれ以上となる。またウェブ上での展開であることから、皆さんのデスクだけでなく、通勤時や自宅からでもスマホやタブレットで出展企業のブースを訪れることができる。まだアクセスされていない方は、まずはすぐにpage2021オンラインのサイトにアクセスしていただきたい。

来場者が主役の展示会


そして、リアル展示会とオンライン展示会の最大の違いは、コミュニケーションの主導権が来場者にあることだ。オンライン展示会の出展企業は、サイト内を移動している来場者を自社のブースに呼び込むことはできない。またpage2021オンラインでは、出展企業の動画コンテンツの視聴や、アンケートフォームへの回答、チャット商談などには、来場者の属性情報の登録が必須である。つまり、ビジネスの起点は来場者の能動的な行動になるのだ。オンライン展示会の出展企業は、製品デモや紹介動画を数多く掲載している。リアル展示会では会場の時間の制約もあり、各出展企業の動画コンテンツをくまなく見ることは難しい。しかしオンライン展示会であれば、隙間時間を活用して動画を効率良く視聴することができる。

問われるのは情報の質


リアル展示会における出展企業では、用意したパンフレットが何枚なくなり、得られたリストはどのくらいか、つまり「数」が重要だった。しかし、withコロナの時代ではこうした大量配布が難しくなり、良いお客様を集めるための仕組みと、その結果で手にするリストの「質」が重要になった。一方で来場者の側も、待っているだけでは情報を得ることはできず、オンライン展示会の中身をただ見ているだけでは、ただのネットサーフィンと変わらない。オンライン展示会場内における積極的な行動が必要であり、そのためにもpage2021オンラインには「いつでもどこでも何度でも」ご来場いただきたい。

ニューノーマルは「一歩、前へ」


昨今のEメールの受信システムは、必要のないメールは迷惑メールフォルダに振り分けられるか、あるいは削除される。同じように、オンライン展示会においては、動画の視聴やアンケートへの回答によって名刺情報を提供しても、必要がなければその企業からの情報は受け取らなければよい。だが、情報の取捨選択を行うにしても、まずは情報を取得しなければ始まらない。ニューノーマルの時代においては「一歩、前へ」出ることが必要ではないだろうか。

page2021は初のオンライン展示会であり、手探りの部分もある。ご来場いただいた皆様には、積極的な姿勢とともに、2月いっぱいpage2021オンラインを楽しんでいただきたい。

(CS部 堀雄亮)

page2021オンライン ご登録はこちらからどうぞ。→https://page.nikkeineon.jp/

「page2021オンライン」開催

新型コロナウイルスの影響で、page2021のリアル展示会は中止になってしまいましたが、page2021オンラインとして本日2021年2月8日(月)10:00から2月28日(日)まで開催されます。
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コロナ禍でも堅調な印刷会社に共通する戦略-インバウンドマーケティングの手法と有効性-

コロナ禍によって対面営業が難しくなった。多くの印刷会社が困難な状況にあるにも関わらず、状況の悪くない印刷会社がある。

 

「コロナ禍で変わる印刷営業」

本稿で紹介するのは、page2021に登壇する企業の事例であり、共通するのはデジタルや工場を使い、引き付けるタイプの営業、つまりインバウンドマーケティングに取り組んでいる点である。

ウェブサイト

ある印刷会社は、コロナ禍以降に自社ウェブサイト(WS)のアクセス数が急増、積極的な新規開拓をしていないのに受注が堅調だ。実はコロナ前からWSの制作・運用を見直していた。その過程で、自社のサービスを棚卸して、WS上にすべて展開、そしてアクセスを分析、弱みを削ぎ落していく作業を進めていたのが功を奏したのである。分析からは、自分たちでも気づかなかった強みが明らかになった。そして全国の潜在的な顧客からの電話やメールでの引き合いが目に見えて増えた。印刷発注者としては、営業に来られても困るが、発注はしたい。

コロナ禍で生まれた、検索してヒットした、信頼できそうな印刷会社にとりあえず問い合わせる、そんな図式が追い風になった。経験者はわかると思うが、WS制作は意外に難しい。上述のように、まず自社サービスの客観的な把握と整理が簡単ではない。業績の堅調なもう1社によると、サービスの棚卸と言っても印刷会社の事業領域は膨大で途方に暮れてしまう。そこでベテラン営業担当者に同行し、営業トークを分析してWSの記載内容との乖離を分析して差を縮めていったという。

工場見学

WSの目的はあくまでも関心喚起に過ぎない。潜在顧客にとって気になる存在になり、問い合せたくなり、話を聞きたくさせるまでが役割だ。次の段階は直接の接点を持つこと。工場見学に招き、WSで見たものを実地に体験させてあげれば不安や疑問は安心に変わる。こうしたデジタルとリアルの連携という意味で、WSと工場見学は印刷会社のマーケティング戦略において連続的に考えるべきものだ。コロナ禍では動画を活用した相当に楽しいオンライン工場見学も生まれた。印刷産業に限らず、工場見学は地域活性化と結びついて相乗効果を高める場合も多い。動画の活用も含め工場のマーケティングにおける役割は相当に広がってきている。

オンライン校正

コロナ禍ではオンライン校正の顧客側での受け入れも進んだ。印刷会社からは活用の巧拙が受注の明暗を分けるとの声も聞かれる。顧客にとって画面上での校正指示は紙より面倒な面もある。しかし感染防止メリットとテレワークとの相性が、面倒さ・煩雑さによるデメリットを上回るケースが増えてきた。ただし画面上での操作習熟には多少の時間と手間を要するし、操作者の方のスキル差もある。したがって普及ではここをいかに手厚くサポートするかである。

これからのマーケティング

本稿で取り上げたウェブサイト・工場見学・オンライン校正は、現代印刷会社におけるインバウンドマーケティングの重要な構成要素といえる。これらオフラインとオンラインをどのように組合せて顧客獲得から顧客維持までの導線を作るか。下記のpage2021オンラインカンファレンスを通して、実際の事例発表と今後の展開を議論する。          (研究調査部 藤井建人)

2 /17(水) 14:00~15:30
〔C5〕Webと地域活性化で顧客を創る
   ~実践! インバウンドマーケティング~

2 /19(金) 14:00~15:30
〔C6〕営業と生産の溝をどう埋める?
   ~ものづくりコミュニケーションの改善手法~

2 /24(水) 14:00~15:30
〔C8〕デジタル時代のローカルマーケティング
   ~withコロナ時代のクロスメディア~

2月はまるまるpage月間!!
2/8~2/28 <オンライン展示会>
2/8~2/26 <オンラインカンファレンス>

DXが本格化する時代の「page2021」始まります

印刷・メディア産業にとってのDXの可能性を考えてみたい。初めてオンライン開催となった「page2021オンライン」では、カンファレンス・ミニセミナーの配信のほか、多彩なコミュニケーションツールを使ったオンライン展示会を実施する。

デジタルトランスフォーメーション(DX:Digital Transformation)という言葉がいつの間にかビジネス用語として定着している。DXと略されるのは、接頭辞のTransが「交差する」を意味し、英語圏では文字の形が交差している「X」が使われるからだ。DXを直訳すれば「デジタルを利用した変革」となるが、デジタル化によって行政やビジネスを効率化するという狭い意味に使われていることも多い。

経済産業省「DX推進ガイドライン Ver.1.0」(2018年12月)では、DXを「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と定義している。

このガイドラインが発表された背景には、「2025年の崖」(日本の基幹システムの複雑化やブラックボックス化が経営の足かせとなって、2025年以降、最大12兆円/年の経済損失が生じるとされる)があった。しかし、コロナ禍でデジタル化は20年早まったという予測もあり、今後さらに大きく進展する可能性が高い。

JAGATでは「デジタル×紙×マーケティング」をテーマに、2018年度から事業を展開している。『印刷白書』では2013年版からデジタルイノベーション、デジタルマーケティングがテーマとなり、page展ではデジタルマーケティングがpage2016で初めてカンファレンスのテーマとなった。そして、JAGAT地域大会(JUMP)、JAGAT Summer Fes 2019(夏フェス2019)、page2020などでは、デジタルトランスフォーメーションをテーマに、印刷会社の課題解決に焦点を当てたセミナーを実施してきた。

早くから印刷・メディア産業にとってのDXの可能性に着目してきたJAGATでは、DXの本来の意味での広がりを探ってきた。今年度は年に一度の会員大会を「JAGAT大会2020オンライン」として、初めてオンデマンド配信で実施した。

2月開催の「page2021」も今回初めてオンライン開催となり、「リセット・ザ・フューチャー」をテーマにした基調講演、9本のカンファレンス、26本のミニセミナーを配信する。また、オンライン展示会では、ブースの見所や製品内容などの情報取得のほか、名刺交換やチャット、アンケート機能を使って出展企業とコミュニケーションを図ることができる。

(JAGAT CS部 吉村マチ子)

page2021onlineの開催概要が本日2月4日付の日経新聞朝刊に!

日本経済新聞の29面下段に概要と構成を掲載

「page2021 オンライン  2.8 mom→2.28 sun」

いよいよ2月8日に開幕するpage2021 オンライン。本日2月4日付の日本経済新聞朝刊の29面に半5段で概要や構成などを掲載した。入場は無料なので、ぜひ入場登録してみてほしい。

page2021オンラインはこちら!

2つのイベント「オンライン展示会」「オンラインカンファレンス」

オンライン展示会(無料)

入場登録することで、以下のイベント全てに無料で参加できます。

■オンライン展示会 メーカー・ベンダーによる展示ゾーン、コロナ対策をテーマにした特別ゾーン、DTP・クロスメディアエキスパート資格ゾーンがあります。 会期中いつでも視聴できます。

基調講演 テーマはリセット・ザ・フューチャー。JAGAT会長・副会長に専務理事を合わせた4人で、with/afterコロナを見据えた印刷ビジネスを考えます。 会期中いつでも視聴できます。

JAGATプレゼンツミニセミナー ビジネスの最前線で活躍する講師が、実例や今後の戦略を語ります。 セッションごとに視聴期間が異なります。

■スポンサープレゼンツミニセミナー スポンサー各社が、製品・サービスのビジネス活用について提案します。 会期中いつでも視聴できます。

入場登録に当たって、こちらをお読みください >>>page2021オンライン ユーザー登録について

オンラインカンファレンス(有料)

今後の印刷ビジネス、マーケティング、技術、生産管理などをテーマに、各分野に精通したスピーカーが議論を交わします。セッションによって、視聴日時が異なります。 参加費は1セッション10000円。 参加申込はこちらから

withコロナ時代のpage2021~ニューノーマルとしてのオンライン開催

収束が見えないコロナ禍にあって、page2021はオンラインで開催する。

すでに1年以上続くこの事態に、我々は生活、仕事すべての面においてこれまでにない対応を強いられてきたが、ニューノーマルとなったオンラインにも慣れ、抵抗もなくなってきた。withコロナ時代の新たなpage展をぜひ経験、活用いただきたい。 続きを読む

セクショナリズムをなくす社内の取り組み

印刷物は、営業、制作、製造とさまざまな部署が連携して仕上げていく。部門間での情報伝達をスムーズに行うことが重要だ。

部門間コミュニケーションの難しさ

印刷工程が計画通りに進み、業務の負荷を軽減し働きやすい環境を作ることができるが、そこにはセクショナリズムという壁が立ちはだかることもあり、それを取り払うことでさらに組織力も高まり、業績アップへとつながっていく。印刷物は、納期に合わせ顧客が求めているイメージを忠実に作り上げていく。営業は、顧客のニーズをくみ取り、顧客視点で物事を考え対応しながら進め、制作や製造は、品質を担保しつつコストダウンを図り、納期に向けて計画的に生産活動を進めていくことが原則とされる。部署ごとにその立場によってプライオリティーや主張が異なることはよくあることであるが、それがこじれるとセクショナリズムが生じ、部門間の溝が深まり、業務が非効率になり、ミスやトラブルも起こりやすくなってしまう。各部門が円滑に業務をすすめていくことを長年の課題とし、試行錯誤しながら取り組んでいる印刷会社も多い。

工場見学を通じてセクショナリズムを取り払う

顧客との接点を持つための一つの手法として工場見学を開催している印刷会社もある。印刷工程を知ってもらい、普段、顧客が関わる機会が少ない制作や製造担当者と会話をすることで、安心感が得られると共に信頼関係が築ける。顧客の印刷物を刷っている様子が見られることができれば、顧客側も大変満足し、今後の受注にもつながっていく。こうしたイベント(工場見学など)を通じて、社員同士がお客様に満足してもらうという同じ目標に向かうことにより、コミュニケーションをとる機会も増え、部門間の理解が深まる。他部門の業務内容や考え方を知ることにより、お互いを補い合おうとするチームワークが生まれ、業務効率や生産性向上へとつながっていく。部署や部門を超えた新しい発想が生まれることもあり、個人のモチベーションや働きがいも向上し、イベントは、社内全体が一体感を持つきっかけの一つとなる。

最近では、コロナ禍ということもあり、工場見学会ができないことから、遠方の顧客であっても会社、自宅から参加できるオンライン工場見学などで顧客に伝える手段をとっているところもあり、さまざまな工夫を凝らし開催している。

page2021カンファレンス「営業と生産の溝をどう埋める?~ものづくりコミュニケーションの改善手法を探る~」セッションでは、2社の印刷会社の事例を元に営業と製造のそれぞれが抱いている不満と期待を浮き彫りにし、理想の状態にするための課題と解決策を議論していく。部門間同士の理解を深め、組織力を高めるためのヒントにしていただきたい。

(JAGAT CS部 加治寛子)

■page2021オンライン展示会(2月8日(月)~スタート、事前登録受付中!)

https://page.jagat.or.jp/online.html

■page2021オンラインカンファレンス

https://page.jagat.or.jp/sessionList/onlineConference

■営業と生産の溝をどう埋める?~ものづくりコミュニケーションの改善手法を探る~

https://page.jagat.or.jp/onlineseminar/onlineConference0219

デジタル印刷で繋がるペーパーとテキスタイル

page2021オンラインカンファレンスでは「デジタル印刷で切り開く新規ビジネス」をテーマに、デジタルを活かした連携でいかにビジネスをスケールアップするかが議論される。

このセッションには紙の印刷会社だけではなく、テキスタイル(布製品)のデジタル印刷を得意とする株式会社OpenFactoryの堀江賢司氏が登壇する。テキスタイル印刷の持つ紙の印刷業と共通する目標、課題と連携の可能性を考える。


「テキスタイル印刷と印刷業の共通点」

 株式会社OpenFactoryは愛知県一宮市にある捺染業の企業、堀江織物が母体となっている。捺染業の中でも堀江織物は広告宣伝用ののぼり旗が主力製品であり、商業印刷と近い業態の企業である。製造方法も、孔版印刷の一種であるシルクスクリーン印刷や、インクジェットによるデジタル印刷など印刷会社と共通する部分がある。コーポレートカラーの再現や、顧客の施策に合わせた印刷方法、製品の提案など、印刷会社にとっても馴染み深い課題に長年取り組んできた。

 紙の印刷会社と同じように、捺染業においても大ロットの生産から多品種少量生産、そしてオンデマンドへという流れがある。時代の変化に合わせて堀江織物もその都度新しい印刷方式を導入しており、現在ではTシャツなどへのオンデマンドプリントに進出している。

 オンデマンドプリントでは、大量の受注を如何に集めるかが課題である。顧客にとって発注しやすい受注窓口の整備や、効率的な生産管理が必須となる。こういった課題は紙の印刷会社とも同じであり、ここには連携の可能性がある。

「デジタルの強みを活かしたスケールアップ」

 堀江氏はOpenFactoryの新しいサービスとして、複数の製造工場の繋ぐデジタルプリントの発注プラットフォーム「Printio」を立ち上げた。WEB受注の窓口を持つ工場同士でシステムを連携する他、WEB窓口持たない工場に対してはOpenFactoryが窓口を提供する。

「Printio」には堀江織物以外にも今回のセッションに参加する共進ペイパー&パッケージや、バンダナ、靴下、スマホ印刷工場など特徴的な企業が集まっている。ユーザーがこれらのオンデマンドプリントを発注する場合には、これまで各社のウェブサイトや取り扱っている印刷通販を探す必要があった。「Printio」はそういった手間を取り除き、ユーザーがより手軽にオンデマンドプリントにアクセスできる環境を提供することを目指している。ウェブサイトやバックオフィスから「Printio」に発注すると、内容に合わせて適切な工場に発注が行われ、必要な個数が生産、納品されるという仕組みを構築している。ユーザーと工場を仲介するサービスというイメージである。

 後ろの工程が違うとしても、受注や生産管理のシステムについては企業や業種の違いを超えてノウハウの共有や連携が可能である。顧客にとっても、一つのサービスで複数の工場に発注できるのはメリットとなる。データやシステムと連携しやすいデジタル印刷の強みを活かし、ビジネスを加速させる成功のカギはどこにあるのか。本セッションでは実践事例を元に具体的に考えていく。                      (研究調査部 松永寛和)

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■ 関連カンファレンス

2月22日(月) 14:00~15:30
デジタル印刷で切り開く新規ビジネス