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“他流試合”の場としてJAGATコンテンツの活用を

「他流試合」という言葉がある。『広辞苑』によれば、「自分の流派と異なる人との試合」が本来の意味だが、ビジネスの分野では「他分野の人との交流や議論、あるいは切磋琢磨」という意味合いで使用されている例も少なからず見かける。要するに、今まで知らなかった人たちと丁々発止の掛け合いをすることで、それ自体が自分にとっても良い刺激になるという捉え方だ。これは何もビジネスに限らず、勉強や趣味においても、とりわけ行き詰まったときには有効な方策ではないかと思われる。
JAGATでは印刷業界を支援するさまざまな取り組みを行っているが、2月8日にスタートした「page2021オンライン」はその最たるものであろう。狭義の印刷業界だけではなく、関連産業や隣接分野など多くの人が登壇し、それぞれの知見を述べている。「今の自分の仕事には関係ない」と一見すると思いがちなコンテンツでも、“他流試合”の一つだと思い、ぜひ機会を作って視聴してみてほしい。時間と場所を柔軟に、自分の都合に合わせることができるのが、オンライン開催のメリットである。

さて、毎月刊行している会員誌『JAGAT info』2月号の内容をご紹介したい。
特集では、2020年12月2日から12月19日までオンラインにて開催した「JAGAT大会2020」の特別講演の要旨を収録している。オイシックス・ラ・大地株式会社執行役員COCO・株式会社顧客時間共同CEO取締役である奥谷孝司氏を講師に迎え、「コロナ影響下の消費行動レポート」をベースにコロナ禍での消費行動のシフトを分析。そしてデジタルシフトとは何か、顧客とのつながりとはどのようなことか、あるいは顧客の体験という意味での「顧客時間」を重視する必要性など、マーケティングにおける奥谷氏ならではのさまざまな議論を展開している。
今後の経営戦略の策定や、あるいは日頃の営業活動などにおいても、それらを考える際のヒントがここにも散りばめられているだろう。他分野の人から多くの話を聞き(すなわち“他流試合”を多数行い)、それらの要点を頭の片隅にとどめておきたい。そうすれば、いざ何かを考えるときに、全くの手探り状態であるのとでは雲泥の差がある。

page2021オンラインは、閉幕まであと13日。入場登録がまだの方はぜひこれを機にお申し込みいただき、どうぞ2月いっぱいお楽しみください。

(『JAGAT info』編集部)

■page2021 視聴のお申し込みはこちらから → https://page.jagat.or.jp
■『JAGAT info』最新号の目次はこちらから → https://www.jagat.or.jp/magazine

売上げアップにつながるパッケージとデザインの提案

コロナ禍における外出自粛や緊急事態宣言をきっかけに、店舗販売と比べてEC・通販が大幅に売上を伸ばしている。


商品価値を高めるパッケージの提案

店頭であれ通販であっても、商品のパッケージは消費者の購買意欲を掻き立てる最後のマーケティング活動といえる。商品の売上を増加させるためには、他社商品との差別化を図り、売れるデザインを試行錯誤することが必要である。 パッケージというと、商品を保護し、品質を保ち保存するための包材イメージが大きいが、商品の機能面や形態、他社との差別化できる情報を伝えることはもちろん、商品のコンセプトやデザインの雰囲気などを訴求する役割も担っている。

物と情報があふれている今、他社との差別化を図ることは簡単ではないが、パッケージの形や色、デザインの他、企業の歴史や理念などがその商品と結びつくことで消費者の記憶に残り、企業ブランドとなっていく。消費者にとって購買意欲を掻き立てることや企業イメージへつながりとなるきっかけの一つとして、パッケージは重要である。ただの包材ではなく、商品の一部として用途に合わせた形態や質感、デザインを提案していくことが企業の商品価値を高めることにつながっていく。

ターゲットを絞る

パッケージを提案する際、まずはどこで誰に売るのかを明確化する必要がある。商品を自家用として購入するのか、贈り物として購入するのかでも大きく変わり、さらに贈り物の中でもお祝い事やイベント、お返しなどさまざまな種類がある。ターゲットを絞ることにより、商品を必要としている層に対して効果のあるプロモーションを行うことができる。不特定多数ではなく、年齢性別などの属性からのターゲット絞り込みや、商品に対する興味関心の強さによってアプローチの仕方も変わってくる。競合他社との商品の違いやターゲット層の情報を事前に調べ、パッケージデザインを提案してくことで受注されるポイントとなる。

page2021オンラインカンファレンスでは、売上アップにつながるパッケージデザインについて考える「商品価値を高めるパッケージとデザイン~笠原製菓の再生過程を事例に~」を開催する。倒産寸前だった家業の煎餅屋を、工夫を凝らしたデザインやパッケージなどを駆使し、一流百貨店に扱われるまでになったセンベイブラザーズこと笠原健徳氏をはじめ、商品価値を高めるための化粧箱の制作や提案を行っている泰清紙器製作所の大木啓稔氏、そしてマーケティング視点からバリューマシーンインターナショナルの河島弘司氏を迎え、選ばれる印刷会社になるためにはどうすればいいのか、経営持続性の観点も含め議論する。興味のある方は、全国どこからでも聴講できるオンライン開催の機会を是非ご利用ください。

(JAGAT CS部 加治寛子)

■page2021オンラインカンファレンス

https://page.jagat.or.jp/sessionList/onlineConference

■商品価値を高めるパッケージとデザイン~笠原製菓の再生過程を事例に~

https://page.jagat.or.jp/onlineseminar/onlineConference0212

進むオンライン化、Webコミュニケーションでの効果的なカメラの使い方

印刷ビジネスにおいても顧客との面談や社内会議などのリモート化が進んでいるが、オンライン面談においてもコミュニケーション上注意すべき点は、言語による情報だけではない。

コミュニケーションの大部分は、言葉ではなく、話し方や非言語コミュニケーションに基づいている。アメリカの心理学者、アルバート・メラビアンによって提唱された「メラビアンの法則」では、非言語である聴覚情報と視覚情報が9割以上という結果から、非言語コミュニケーションの重要性を説明している。

  • 言語情報(話の内容や言葉の意味):7%
  • 聴覚情報(声のトーンや話す早さ):38%
  • 視覚情報(表情や態度、見た目):55%

これは、オンランによる面談でも同じことだ。表情、顔色、視線、まばたきなど、視覚的に得られる相手の情報としてオンラインでは加えて、映像データや音声データの品質にも気を使う必要がある。

ウェブカメラをビデオカメラに置き換える

オンライン面談をするなら「Zoom」や「Teams」等のWebミーティングアプリを利用するが自分を映すには、ウェブカメラやマイクが必要だ。そこが意外と慣れていないと無防備になる。現在売られているノートPCの多くはウェブカメラを備える。ただし、ノートPCの内蔵カメラは、位置を動かすことができず、真正面や下からなどアングルが固定され映像イメージのコントロールが難しく、画質もイマイチということがよくある。そこで、ビデオカメラをPCに繋ぎWebカメラとして有効活用することが考えられる。ビデオカメラを使いこなすことにより、用途に合った幅広い映像表現が可能となる。

ビデオカメラをHDMIケーブルでPCに接続しようとすると映像が映らないことがある。これは、ほとんどのPCがHDMI端子は出力専用で入力ができないからだ。ビデオキャプチャーデバイスを使えばHDMIからの映像出力をUSB接続によって取り組むことが可能となる。このキャプチャーデバイスは、市販されており簡単に手に入れることができる。映像をコントロールするポイントは3つである。

<映像コントロールで見るべきポイント>

  • 解像度及びピント → fullHD1920p×1080p<画素数(約200万画素)で配信。
  • 明るさ(露出) → マニュアルでコントロール。室内では、+補正。
  • 色味(カラーバランス) → 照明の色温度とカメラの色温度設定を合わせる。
  • 音声(マイクレベル)

これらの要素を分かった上で機材を使いこなすことが肝となる。

一方、昨今のオンラインベントやセミナーにおいてもオンライン配信の映像品質はポイントの一つになるが、視聴者側の環境やデバイスも重要だ。視聴にあたっては、配信者側の特性を理解し対応した状態が望まれる。

美食家として知られる北大路魯山人は「食器は料理の着物である」という名言を残した。 その言葉通り、食器は料理を供すのに欠かせないのはもちろん、料理の味や香り、盛り付けなどを引き立てる。メニューや全体のコンセプトを考える上でも外せない。映像視聴においての器としてのデバイスには注意したい。当JAGAT主催のpage2021オンラインもより良い環境で視聴することが望まれる。

(CS部 古谷芸文)

「page2021オンライン」開催

新型コロナウイルスの影響で、page2021のリアル展示会は中止になってしまいましたが、page2021オンラインとして本日2021年2月8日(月)10:00から2月28日(日)まで開催されます。
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コロナ禍でも堅調な印刷会社に共通する戦略-インバウンドマーケティングの手法と有効性-

コロナ禍によって対面営業が難しくなった。多くの印刷会社が困難な状況にあるにも関わらず、状況の悪くない印刷会社がある。

 

「コロナ禍で変わる印刷営業」

本稿で紹介するのは、page2021に登壇する企業の事例であり、共通するのはデジタルや工場を使い、引き付けるタイプの営業、つまりインバウンドマーケティングに取り組んでいる点である。

ウェブサイト

ある印刷会社は、コロナ禍以降に自社ウェブサイト(WS)のアクセス数が急増、積極的な新規開拓をしていないのに受注が堅調だ。実はコロナ前からWSの制作・運用を見直していた。その過程で、自社のサービスを棚卸して、WS上にすべて展開、そしてアクセスを分析、弱みを削ぎ落していく作業を進めていたのが功を奏したのである。分析からは、自分たちでも気づかなかった強みが明らかになった。そして全国の潜在的な顧客からの電話やメールでの引き合いが目に見えて増えた。印刷発注者としては、営業に来られても困るが、発注はしたい。

コロナ禍で生まれた、検索してヒットした、信頼できそうな印刷会社にとりあえず問い合わせる、そんな図式が追い風になった。経験者はわかると思うが、WS制作は意外に難しい。上述のように、まず自社サービスの客観的な把握と整理が簡単ではない。業績の堅調なもう1社によると、サービスの棚卸と言っても印刷会社の事業領域は膨大で途方に暮れてしまう。そこでベテラン営業担当者に同行し、営業トークを分析してWSの記載内容との乖離を分析して差を縮めていったという。

工場見学

WSの目的はあくまでも関心喚起に過ぎない。潜在顧客にとって気になる存在になり、問い合せたくなり、話を聞きたくさせるまでが役割だ。次の段階は直接の接点を持つこと。工場見学に招き、WSで見たものを実地に体験させてあげれば不安や疑問は安心に変わる。こうしたデジタルとリアルの連携という意味で、WSと工場見学は印刷会社のマーケティング戦略において連続的に考えるべきものだ。コロナ禍では動画を活用した相当に楽しいオンライン工場見学も生まれた。印刷産業に限らず、工場見学は地域活性化と結びついて相乗効果を高める場合も多い。動画の活用も含め工場のマーケティングにおける役割は相当に広がってきている。

オンライン校正

コロナ禍ではオンライン校正の顧客側での受け入れも進んだ。印刷会社からは活用の巧拙が受注の明暗を分けるとの声も聞かれる。顧客にとって画面上での校正指示は紙より面倒な面もある。しかし感染防止メリットとテレワークとの相性が、面倒さ・煩雑さによるデメリットを上回るケースが増えてきた。ただし画面上での操作習熟には多少の時間と手間を要するし、操作者の方のスキル差もある。したがって普及ではここをいかに手厚くサポートするかである。

これからのマーケティング

本稿で取り上げたウェブサイト・工場見学・オンライン校正は、現代印刷会社におけるインバウンドマーケティングの重要な構成要素といえる。これらオフラインとオンラインをどのように組合せて顧客獲得から顧客維持までの導線を作るか。下記のpage2021オンラインカンファレンスを通して、実際の事例発表と今後の展開を議論する。          (研究調査部 藤井建人)

2 /17(水) 14:00~15:30
〔C5〕Webと地域活性化で顧客を創る
   ~実践! インバウンドマーケティング~

2 /19(金) 14:00~15:30
〔C6〕営業と生産の溝をどう埋める?
   ~ものづくりコミュニケーションの改善手法~

2 /24(水) 14:00~15:30
〔C8〕デジタル時代のローカルマーケティング
   ~withコロナ時代のクロスメディア~

2月はまるまるpage月間!!
2/8~2/28 <オンライン展示会>
2/8~2/26 <オンラインカンファレンス>

DXが本格化する時代の「page2021」始まります

印刷・メディア産業にとってのDXの可能性を考えてみたい。初めてオンライン開催となった「page2021オンライン」では、カンファレンス・ミニセミナーの配信のほか、多彩なコミュニケーションツールを使ったオンライン展示会を実施する。

デジタルトランスフォーメーション(DX:Digital Transformation)という言葉がいつの間にかビジネス用語として定着している。DXと略されるのは、接頭辞のTransが「交差する」を意味し、英語圏では文字の形が交差している「X」が使われるからだ。DXを直訳すれば「デジタルを利用した変革」となるが、デジタル化によって行政やビジネスを効率化するという狭い意味に使われていることも多い。

経済産業省「DX推進ガイドライン Ver.1.0」(2018年12月)では、DXを「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と定義している。

このガイドラインが発表された背景には、「2025年の崖」(日本の基幹システムの複雑化やブラックボックス化が経営の足かせとなって、2025年以降、最大12兆円/年の経済損失が生じるとされる)があった。しかし、コロナ禍でデジタル化は20年早まったという予測もあり、今後さらに大きく進展する可能性が高い。

JAGATでは「デジタル×紙×マーケティング」をテーマに、2018年度から事業を展開している。『印刷白書』では2013年版からデジタルイノベーション、デジタルマーケティングがテーマとなり、page展ではデジタルマーケティングがpage2016で初めてカンファレンスのテーマとなった。そして、JAGAT地域大会(JUMP)、JAGAT Summer Fes 2019(夏フェス2019)、page2020などでは、デジタルトランスフォーメーションをテーマに、印刷会社の課題解決に焦点を当てたセミナーを実施してきた。

早くから印刷・メディア産業にとってのDXの可能性に着目してきたJAGATでは、DXの本来の意味での広がりを探ってきた。今年度は年に一度の会員大会を「JAGAT大会2020オンライン」として、初めてオンデマンド配信で実施した。

2月開催の「page2021」も今回初めてオンライン開催となり、「リセット・ザ・フューチャー」をテーマにした基調講演、9本のカンファレンス、26本のミニセミナーを配信する。また、オンライン展示会では、ブースの見所や製品内容などの情報取得のほか、名刺交換やチャット、アンケート機能を使って出展企業とコミュニケーションを図ることができる。

(JAGAT CS部 吉村マチ子)

page2021onlineの開催概要が本日2月4日付の日経新聞朝刊に!

日本経済新聞の29面下段に概要と構成を掲載

「page2021 オンライン  2.8 mom→2.28 sun」

いよいよ2月8日に開幕するpage2021 オンライン。本日2月4日付の日本経済新聞朝刊の29面に半5段で概要や構成などを掲載した。入場は無料なので、ぜひ入場登録してみてほしい。

page2021オンラインはこちら!

2つのイベント「オンライン展示会」「オンラインカンファレンス」

オンライン展示会(無料)

入場登録することで、以下のイベント全てに無料で参加できます。

■オンライン展示会 メーカー・ベンダーによる展示ゾーン、コロナ対策をテーマにした特別ゾーン、DTP・クロスメディアエキスパート資格ゾーンがあります。 会期中いつでも視聴できます。

基調講演 テーマはリセット・ザ・フューチャー。JAGAT会長・副会長に専務理事を合わせた4人で、with/afterコロナを見据えた印刷ビジネスを考えます。 会期中いつでも視聴できます。

JAGATプレゼンツミニセミナー ビジネスの最前線で活躍する講師が、実例や今後の戦略を語ります。 セッションごとに視聴期間が異なります。

■スポンサープレゼンツミニセミナー スポンサー各社が、製品・サービスのビジネス活用について提案します。 会期中いつでも視聴できます。

入場登録に当たって、こちらをお読みください >>>page2021オンライン ユーザー登録について

オンラインカンファレンス(有料)

今後の印刷ビジネス、マーケティング、技術、生産管理などをテーマに、各分野に精通したスピーカーが議論を交わします。セッションによって、視聴日時が異なります。 参加費は1セッション10000円。 参加申込はこちらから

withコロナ時代のpage2021~ニューノーマルとしてのオンライン開催

収束が見えないコロナ禍にあって、page2021はオンラインで開催する。

すでに1年以上続くこの事態に、我々は生活、仕事すべての面においてこれまでにない対応を強いられてきたが、ニューノーマルとなったオンラインにも慣れ、抵抗もなくなってきた。withコロナ時代の新たなpage展をぜひ経験、活用いただきたい。 続きを読む