「page2024」展示会場Bホール(文化会館4F)のJAGAT企画コーナー(連携ゾーン)では、印刷・DTPの入門書、印刷関連の実務書、専門書、『印刷白書』をはじめとするJAGATオリジナルレポート。さらにオンラインセミナーや会場で実施するミニセミナー講師の著書や、生成AI関連の各種書籍を販売します。書店等ではなかなか目にすることができない刊行物を、直接お手にとってお確かめください。 続きを読む
「page」カテゴリーアーカイブ
デザイナーも必見のpage2024
印刷・メディアビジネスの総合イベントであるpage展は、デザイン制作に関わる方にとっても有益な情報が得られる場である。 続きを読む
起業家精神でチャレンジしよう
業界紙誌等で紹介されている年頭の挨拶をみていると、印刷業界の現状と課題が浮かび上がってくる。
続きを読む生成AIの力で進化するデザインプロセス
生成AIとデザインの融合でプロセスが進化し、クリエイティビティ(創造力)が加速している。今、新たなデザインの未来が広がりつつある。
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出版社に人気の「次世代ワークフロー(RGB+CMYK混在入稿)」
2/5 2024年の印刷ビジネス展望~なぜあの印刷会社はうまくいくのか
市場縮小なのに売上高が増える現象、デジタル時代に伸びる3つの手法、2024年の印刷会社を取り巻く環境と見通し、生成AIで変わる印刷ビジネス10の基本戦略、事業創造ができている印刷会社の特徴についてデータと事例から明らかにする。
2/6 伸びる企業の経営管理のリアル-ある印刷会社の場合
2/6のpageカンファレンスでは、持続成長する印刷会社の経営者を招いて収益性と成長性の両立をテーマに、経営指標の見方の面から議論する。利益を確保するための経営管理と、創造性を発揮して持続成長する経営管理は何が違うのかーーー。
イノベーティブな人材と異業種連携との関係
働く人の低賃金や人材の非流動性を解消し、事業の再構築や新事業の展開、DXの促進を図るため、国や自治体においても人材の育成・確保に関わるさまざまな支援事業が行われている。印刷業界でもイノベーティブな価値を生み出す創注人材が求められる中、人材育成のための異業種との連携や越境学習について考える。
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印刷業のキャラクターグッズとライセンスビジネスのアウトライン
page2024セミナーのゲストスピーカーに三輪 直之氏(シンクイノベーション株式会社 代表取締役)
ウォルトディズニーにみるキャラクタービジネスの展開
世界的にも競争力の高い日本のキャラクターは、さまざまなコンテンツやグッズ、イベントなどで活用されている。そんなキャラクターの知的財産(IP)のライセンスを扱うのがキャラクターライセンスビジネスだ。昨今は、漫画やアニメ、ゲームに携わる企業の業績が軒並み好調である。作品のキャラクターや世界観などIP(知的財産)を用いたエンタメ、コンテンツ領域での事業の拡大や企業のプロモーション活動におけるIPの活用によるキャラクタービジネスに注力している。東洋経済オンライン(2022年01月29日)によれば、そのビジネスモデルはアメリカのウォルトディズニーにも似ているという。ウォルトディズニーの事業は大きく分けて2つあるとされる。一つ目は、テレビ放送や動画配信サービスによる「映像系」作品の事業。二つ目は、作品をベースにしてテーマパークを軸にしたリアルエンタメを提供する「体験系」だという。加えてそれら作品のストーリー性やリアルエンタメの世界観体験の副産物としての製品パッケージなどの企業プロモーションでのコラボや様々な製品、グッズなどでのキャラクタービジネスでの大きな収益がある。特にキャラクタービジネスは、商品企画や在庫におけるコストがかからないため高採算なビジネスが多いともいわれている。日本のゲームや漫画IPは、もともと高い競争力を持っている。世界的な動画サービスの普及を受けて派生したコンテンツは、グローバルに拡大し、ゲームIPは、スマホやPCの普及により世界的に急速に広がっている。競争が厳しい事業でもある。コンテンツやキャラクターなどのIP力で成否が分かれるからだ。ゲーム会社や出版社といったコンテンツを生み出す企業がキャラクター市場で勝ち抜く上では、コンテンツの競争力維持に加え総合力が求められているという。多角的な展開やキャラクター活用による提案力がいっそう必要になっている。
キャラクターライセンスビジネスの展開とシンクイノベーション株式会社
魅力的なコンテンツIPを持つ会社は、キャラクタービジネスを展開するための魅力的なパートナー企業を求めている。ライセンスビジネスプレーヤーは主に4つある。「ライセンサー」「ライセンシー」「ライセンスエージェント」「小売業者(流通のプラットホーム)」で、互いの強みを発揮することで双方の利益を図ることができる。
- 【ライセンサー(実施許諾者)】ブランドやキャラクターなどの特許ライセンスを所有する団体や個人
- 【ライセンシー(実施権者)】ブランドやキャラクターなどのIP(知的財産)の使用権をライセンサーから承諾を得ることで、IPを使用した商品やサービスを開発し、販売することが可能な事業者
- 【ライセンスエージェント】ライセンサー(実施許諾者)と契約を結ぶことで、キャラクターやブランドなどのIPの営業代行やマーケティングを行う団体や個人。
- 【小売業者】ライセンシーが開発したライセンス製品を購入することで、インターネットや小売店などを通して販売する事業者。
また、キャラクターグッズに携わる事業者には、ライセンサー(版権元)から版権を借りてグッズ化し販売する事業者「ライセンシー」と企業や同人、個人から委託されるOEMがある。
page2024セミナーでは、ゲストスピーカーに三輪 直之氏(シンクイノベーション株式会社 代表取締役)に登壇頂く。ライセンスグッズの企画・製造・販売を手がける同社は、概ね3つ事業がある。一つ目は、オリジナルでバッチやスマホケースなどの企画・製造・販売するBtoC事業。二つ目は、雑貨店などの商品を依頼受けて製造するOEM事業。加えて、三つ目にMD事業(ライセンス事業)がある。例えば、アニメの「進撃の巨人」や「ハイキュー!!」のキャラクターライセンスを取得して自社商品としてキャラクターライセンスビジネスを展開している。印刷業界での話題では、株式会社ミマキエンジニアリングのUVインクジェットプリンタをはじめとする印刷機械設備65台。従業員数100名で社内生産をしていることも特徴でpage2024セミナーでは解説やコメントを頂戴する予定だ。
(CS部 古谷芸文)
【S4】キャラクタービジネスと印刷業の可能性
【S1】営業初心者をあっという間に戦力化する 「チームマネジメント」
【S2】新時代突入! 生成AIでデザイン業務はどう変わるのか
【S3】未来を見据えた異業種共創と新事業開発
【S5】生成AIで変わる動画ビジネス
印刷業、キャラクタービジネス巨大市場の狙い方
キャラクタービジネスは、中小印刷会社の参入よる市場開拓の可能性が高い。2.6兆円を超える大きな市場に対して印刷業のビジネスチャンスを探った。
中小印刷会社の参入よる市場開拓の可能性が高い
従来のコンテンツを発信するプラットフォームと言えば、テレビ・ラジオ・書店・実店舗などに限られていたが、デジタル化とインターネットの台頭によって、低コストでコンテンツを制作・販売できるようになった。中小企業や個人事業主でもキャラクタービジネスが始めやすい環境になっている。成長著しいゲームやメタバース、アニメなどで注目されるコンテンツの主役はキャラクターだ。(株)矢野経済研究所が1日発表した「キャラクタービジネスに関する調査」の結果によると、2023年度のキャラクタービジネス市場は前年度比1.4%増の2兆6508億円に拡大すると予測された。22年度のキャラクタービジネス市場は、同1.1%増の2兆6136億円。メディアミックス「ウマ娘プリティーダービー」、アニメ化された「SPY×FAMILY」「チェンソーマン」、特撮「ウルトラマン」、映画が公開された「ONE PIECE FILM RED」などにより、市場は堅調に推移したとされる。キャラクタービジネス市場は商品化権と版権とで構成される。
印刷会社の狙いどころ、様々なコンテンツやグッズの2次利用ビジネス
印刷会社のビジネスチャンスのひとつにキャラクターを活かした様々なコンテンツやグッズなどのビジネスがある。様々な印刷製品の価値は、キャラクターによって左右される。売れるキャラクターかどうかということだ。そもそも「キャラクタービジネス」とは特定のキャラクターを活用し、企業や商品などのブランド、あるいはキャラクターそのものの好意形成や認知拡大、さらにそこから得られる利益を狙っていくビジネスだ。具体的にはオリジナルキャラクターを作り出し、そのキャラクター自体を商品化することやキャラクターを使用するライセンス(権利)を売ることで収益を上げる。その他に社外のライセンスで製品をつくるOEMなどがある。価値あるキャラクターは、単なるお絵描きとは違う。キャラクターは、「創る」と「育てる」ことにより価値が高まる。
「創る」は、マーケティングやクリエイティブで生み出す
「育てる」は、コミュケーションにより ファンの拡大を行う 。様々なプラットフォームでの配信、2次利用などでのビジネス
「つくる」「育てる」そしてルールを決める「ライセンス」
キャラクターは、様々な人物やモノなどのイメージで抽象的なものだ。ブランドのような価値イメージにも近い。価値あるものをつくるには、単なるお絵描きだけではいけない。 マーケティングをベースにしたコンセプトに沿ってクリエイターがキャラクターつくるのだ。そして、特に育てることが重要だ。キャラクターを商品に採用するだけではユーザーに覚えてもらうことはできない。知名度や認知度を上げる施策を行う必要がある。ユーザーに対してPRやイベント等を行い、積極的に露出させ強い印象を残すことが必要になる。手間がかかるのだ。結果を急がないことも重要だ。すぐに成果が出るような施策ではないことも多く、粘り強く取り組むことも覚悟しなければならい。
キャラクターの知名度が上がると、キャラクターそのものに価値が生まれる。特定の商品に同じキャラクターを使うことで企業イメージの伝達、ブランディングにも効果期待できる。商品には興味がないユーザーがキャラクターに惹かれ、購買行動につながることも周知の通りだ。更に、ビジネス的に価値を高めるためには、起用に関するルールを策定しておくことが肝心だ。使用料の決定方法、マーケティング計画、宣材使用のルールなどを決めておくことでより効果的なビジネスが展開できる。外部とのライセンス契約を結ぶ際にも起用に関するルールの提示が必要なる。育てたキャラクターを守る施策がビジネスのポイントだ。ライセンスビジネスとしての展開にチャンスがある。著作物や商標の権利を持つライセンサー(権利を持つ側)になることで利益を出すことができる。 先に述べたように中小印刷業でも始めやすい環境になっている。ややもすれば、缶バッチ、キーホルダーなどのグッズやコンテンツなどの作り物に目が行きがちであるが、向かう指標のひとつには「キャラクターライセンスビジネス」という成長分野があることを認識するが肝心なところだろう。過去の成功体験にとらわれず、トレンドを見極め、新しいものも取り入れながら変化・成長していくことがこれからも求められる。
CS部 古谷芸文
【S4】キャラクタービジネスと印刷業の可能性
【S1】営業初心者をあっという間に戦力化する 「チームマネジメント」