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page2022カンファレンスセミナーの副題は「造注」

「いま最も重要なことは何だ?」ということをつくづく考えてしまう。印刷業界にとって、いま一番必要なことは、仕事の「受注」、つまり「創注(造注)」だろう。とにかく仕事がなければスマートファクトリー云々をいくら唱えても絵空事になってしまう。DXと言ったって、注文を直接的に「作り出す(増やす)」為の仕組みではない。

 

「注文(仕事)を受けるために何が必要なのだろうか?」を考えていきたい。
印刷会社的なメイン回答はまず「(印刷)品質が良い」「(デザイン)品質が良い」だろう。中には売上げ貢献につながる品質もあるだろうが、自己満足的なものがほとんどだ。手触り感とか感性的なものが多く、売上げとは全く関係ないとは言わないが、理屈に裏付けられたものとは言い難く、商業印刷の本来目指す目的とは言い難い。

 

本来の商業印刷はマーケティングツールであり、「顧客を増やすこと(リードジェネレーション)」「顧客を育てること(リードナーチャリング=ファンにすること、優良顧客にすること)」「商品を宣伝(認知)すること」を目的とするものである。つまり売上げを増やすことが最終目的だ。こういうことをデジタルマーケティングでは個別に対処できるのだが、デジタルマーケティングで対処できることのほとんどはデジタル印刷を使えば近似値では実現可能だ。デジタル印刷を使用した印刷物は、デジタルマーケティングツールと言うことを努々忘れないでいただきたい。
少々コストがかさむのは否めないが、その分インパクト度ではE-mailやWeb(Myページ)の上を行く。

 

今回のpage2022で一番言いたいことは、「印刷会社はマーケティングに関わっている会社なんだ」「印刷業はマーケティングに関わっているビジネスなんだ」ということだ。プレセミナー「今こそマーケティング」と基調講演「リセット・ザ・印刷ビジネス」では、米国シカゴのマーケティングエージェンシーのCEOであるロン・ジェイコブス氏にその辺に関しての米国事情を話していただき、マーケティングを活かして、印刷会社が注文を取っていくかというヒント&実現方法について議論する。マーケティングツールの印刷物によってこれだけ売上げが上がるという確約があれば、印刷物は高くても発注するのだ。

 

その他、カンファレンス&セミナーでは造注関連話題のセッションは目白押しだ。
C2「インサイドセールスの機能と役割」は訪問営業に頼っていた印刷会社の営業を見直すものだ。C3「印刷通販と印刷ビジネスの未来」は直接の造注話題で、印刷受注を集めるのは印刷通販で印刷会社は印刷の製造現場としてコラボするという話だ。印刷ビジネスにとって一つの選択肢になり始めているのが現実である。C4「webと地域活性化による事業創造」は、地域ならではの仕事を地域に根ざしたコミュニケーション力で生み出していくという例である。地方印刷会社の場合はどんな会社にも可能な例である。C5「ビジネスの種の見つけ方、つくり方、育て方」やS5「DMを受注するために必要な営業の極意」の二つはそのものズバリで、新規ビジネス開発の話と将来的に残る印刷物の代表であるDMをどのように受注するかという話である。


(専務理事 郡司 秀明)

■ page2022 
   https://page.jagat.or.jp/

 

 

 

page2022リアル展示会会場における感染症拡大防止対策について

2月2日(水)~4日(金)に東京・池袋のサンシャインシティで開催予定のpage2022リアル展示会における、感染拡大防止対策についてまとめました。


1. 主催者として実施する感染症拡大防止対策
  ・来場者へのマスク着用の徹底/会場入口での検温の実施/手指消毒液の設置
  ・適切な身体的距離を保つための表示等の設置
  ・三密回避の注意喚起サインの設置/館内アナウンスの実施
  ・入場口を限定しての入場管理
  ・適切な館内滞留人数の把握と入場制限の実施
  ・場内換気の徹底
  ・運営スタッフのマスク着用/手指消毒の徹底(場合によってはフェイスシールド/手袋の着用)
  ・来場者の個人情報の把握


2. 出展社へ依頼する感染症拡大防止対策
  ・説明員の連日の検温実施(37.5℃以上の方は入館いただけません)
  ・マスク着用と手指消毒の徹底(場合によってはフェイスシールドや手袋の着用)
  ・各ブースでの高頻度接触部位や運営ツールの消毒

以下は推奨事項
  ・説明員/運営スタッフ/施工スタッフの名簿の作成
  ・適切な身体的距離を保つための表示の設置やブース運営
  ・商談カウンターなどでの飛沫拡散防止対策

当協会として、最大限の感染対策を施し、リアル展示会の運営を行ってまいります。皆様のご来場を心よりお待ちしております。

(page2022 事務局)

新企画ゾーンを活用して新たなチャレンジを

page2022(2022年2月2日~4日@サンシャインシティ)において、マーケティングの理論を体現する様々な企画を用意した。

JAGAT大会のキーフレーズにあえて盛り込んだ「今こそマーケティング!」

11月25日にオンラインで開催した「JAGAT大会2021」は250名近い方にご参加いただくことが出来た。内容としても特にディスカッションに重きを置くべく、講演部分を2つに分け、それぞれに解説とディスカッションを加えて2部構成とした。アメリカの事例を聞いて終わるのではなく、解説とディスカッションを経て、自社に置き換えて考えるきっかけにしていただきたいという想いから構成を変更したが、おかげさまで好評をいただくことができた。JAGAT大会2021のキーフレーズに「今こそ、マーケティング」としたが、ロン・ジェイコブス氏の基調講演を経てのディスカッションを通じて、今さらではなくマーケティングの必要性と重要性をかんがえるきっかけになったのではないか。

JAGAT大会で学びpageで行動に

そして考えて終わりではなく、行動に繋げていただくべく、page2022(2022年2月2日~4日@サンシャインシティ)において、マーケティングの理論を体現する様々な企画を用意した。
まず展示会場に「デジタルマーケティングサービスゾーン(仮称)」を設置する。pageイベントは第1回開催時から「機材展」と言う言い方はしておらず、何か新しいビジネスの種を見つけてもらうべく、カンファレンス・セミナーとセットで実施してきたイベントである。したがってマーケティングを市場の創出、顧客の創造と捉えて、幅広い業種から様々な製品、サービスを集める予定だ。すでにテレビCMを行っているデジタルマーケティング関連企業をはじめとして、多くの申込をいただいてはいるが、バラエティーに富んだゾーンとしてご期待いただきたい。

御社の未来を担う若手社員のチャレンジの場を

そしてもう一つ、印刷関連企業の新たなチャレンジの場を提供したいと考える。展示会場には、印刷会社のための出展ゾーンとしてpage2017から実施している「印刷パートナーゾーン」があるが、このゾーンに隣接して新たなゾーンを展開する。マーケティングは概念だけを学んでもあまり効果は無く、実務での試行錯誤が必須である。敏腕マーケターであればあるほどトライアンドエラー、そして「テストマーケティング」を繰り返し、最適解を見つけ出す。

JAGAT大会2021オンラインでは、これまでのJAGAT大会と同様に、多くの印刷会社の経営者様にご参加いただくことができた。ぜひ経営者の皆様には、自社の課題に落とし込んでいただくとともに、社歴の若い方に新規事業開発のようなチャレンジのきっかけと、それを実行に移すテストマーケティングの場を与えていただきたいと思う。展示会の良い所は、来場者と言う日々のビジネス、営業活動においてはまず出会うことのないはずの人々との出会いの場があることだ。社内で営業トークのロールプレイングを100回行うより、初めて出会うお客様と1回話をする方が、営業スキルは高まる。そして自分たちで考える自社ビジネスや製品の課題とは異なる、お客さん目線での課題を発見できるまたとないチャンスである。価格も人員も最小限に抑えたプランをご用意しているので、チャレンジいただきたい。

「リセット・ザ・フューチャー」に込めた思い

page2022のテーマは、中止となった前回page2021のテーマを継続し「リセット・ザ・フューチャー」とした。これは今の延長線上に見える未来をリセットして、ゼロベースで考えるべきという意味合いを込めた造語である。JAGAT大会2021オンラインに登壇いただいたロン・ジェイコブス氏は「page2017」の基調講演に登壇いただいているが、はからずもその時に思い描いていた未来と今では、全く異なるものになった。そしてそれはこれからも同様といえる。その時に重要なのが、これまでの慣例や既成概念と言ったものにとらわれないことである。コロナ禍を乗り越えつつある今だからこそ、若い力の新たな発想や行動力に期待しても良いのではないか。

今の17歳から26歳となる1995年~2004年に生まれた世代を「Z世代」と呼ぶが、この世代が他の世代と最も異なるのは、デジタルネイティブを超えた「スマホネイティブ」であることだ。物心ついた時にはデジタルが存在し、中高生でスマホを持ち、日々SNSからの情報のシャワーを浴び続けて育った世代の感性は、他のそれとは大きく異なる。そしてスマホネイティブだからこそのアナログ回帰の思いも強い。展示会と言うリアルの場を新鮮な場と捉えて生み出す新たな化学反応に期待してはいかがだろうか。

(CS部 堀雄亮)

JAGAT大会2021とpage2022でマーケティング理論を実践へ

今年度の「JAGAT大会2021」は2021年11月25日にオンラインで開催する。

より多くの印刷およびメディア関連事業に携わる皆さまに弊会コンテンツを提供するべく、広く一般の方々にもご参加いただけるオンラインイベントとした。JAGAT会員企業様及び印刷総合研究会会員様は無料で聴講可能です。 https://www.jagat.or.jp/jagat_convention2021

先進事例を自社に置き換えて考える

JAGAT大会2021オンラインでは「page2017」の基調講演に登壇したロン・ジェイコブス氏の「afterコロナを見据えた印刷業界」をテーマにした基調講演と、その講演内容についてのディスカッションをするという構成である。今回特にディスカッションに重きを置くべく、講演部分を2つに分け、それぞれに解説とディスカッションを加えて2部構成としている。アメリカの事例を聞いてふーん、で終わるのではなく、解説とディスカッションを経て、自社に置き換えて考えるきっかけにしていただきたいという想いから構成を変更した。

そして考えて終わりではなく、行動に繋げていただくべく、page2022(2022年2月2日~4日@サンシャインシティ)でも様々な企画を用意した。まず展示会場に「デジタルマーケティングサービスゾーン(仮称)」を設置する。ここではデジタルマーケティング関連サービスを展開する企業を広く集めるだけでなく、マーケティングを市場の創出、顧客の創造と捉えて、幅広い業種から様々な製品、サービスを集める予定だ。

印刷関連企業の新たなチャレンジをサポート

また今回のpage2022においては、貴社の製品・サービスなどの紹介動画コンテンツを配信しその動画の視聴者情報(リスト)を得ることが出来る動画配信プランもご用意している。このプランに、テーブルブース出展を組み合わせたセットプランを設定した。テーブルブースは、通常の出展小間とは異なり、カウンター形式のミニブースであるが、ブース説明員の人員を最小限に抑えることができる。リーズナブルな出展料金と合わせて、新規の出展企業にとっては最適な出展プランである。

JAGAT大会で学びpageで行動に

マーケティングは概念だけを学んでもあまり効果は無く、実務での試行錯誤が必須である。敏腕マーケターであればあるほどトライアンドエラー、そして「テストマーケティング」を繰り返し、最適解を見つけ出す。これまでのJAGAT大会は企業トップにご参加いただくことが多かったが、今回は無料でオンライン視聴が可能となるので、ぜひ社歴の若い方にもご視聴を促していただきたい。そして新規事業開発のようなチャレンジのきっかけと、それを実行に移すテストマーケティングの場を与えていただきたいと思う。コロナ化を乗り越えつつある今だからこそ、若い力の新たな発想や行動力に期待しても良いのではないか。

(CS部 堀雄亮)

印刷会社の自社製品・サービスをpage2022でPR

JAGATでは「page2022」を、2022年2月2日(水)~4日(金)の3日間、
東京・池袋サンシャインシティにて、開催いたします。 それとともに、前回page2021にて実施したオンライン展示会につきましては、 「ビジネス直結」を最優先に考えたオンラインでの展開を行います。

昨年の実績と経験を踏まえブラッシュアップしたオンライン展開

内容を簡単に申し上げますと、今回はご協賛いただく企業様の動画コンテンツを配信し、その動画の視聴者情報(リスト)をお渡しする形になります。リアル展示会のご出展企業であれば、製品動画1本をご用意いただければ、展示会出展1小間分ほどの費用で、御社動画コンテンツの視聴者情報が取得が可能となる。

印刷会社様が出展しやすいオンラインイベントに

そして今回、特に印刷関連企業の皆様にご出展いただくべく、自社セミナーの開催プランに加えて、企業紹介及び製品紹介の動画プランもご用意した。自社紹介の動画であれば、ご用意されている企業も多く、またもし用意が無くても、安価で簡単に動画作成が可能となるサービスも多数存在している。そうした動画をご用意いただければ、page2022期間中に誰が動画を再生したかが分かる仕組みとなっている。リスクとコストを削減し、リアル展示会と同様の効果が得られます。

つきましては、こちらの詳細についての、
事務局からご説明を各社様個別に相談会をオンラインにて行います。

こちらの相談会の参加をご検討する企業様におかれましては、添付ファイルをダウンロードいただき、必要事項をご記入いただきお送りいただきたい。

(JAGAT page事務局)

リアル&オンラインでリード獲得を効率的に~afterコロナのイベントに求められるものとは

2022年2月に開催するpage2022では、リアル展示会と連動してオンライン展開を実施する。

pageポスターが掲載企業の自社Webサイトへの誘導ツールに

page2021リアル展示会は直前まで開催の予定で準備を進めてきたが、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言が発令されたことにより、2021年1月に中止とさせていただいた、それに伴い、イベント告知用に作成したポスターで、会期中にpageの会場内に掲載予定だった分が大量に余ってしまった。そこで、残されたポスターを活かす施策として「page2021ポスター 貼って撮って送ってキャンペーン」を企画した。
これはpage2021ポスターの掲載希望企業を広く募集、掲載企業にはポスターの掲載写真を送ってもらい、page2021特設サイトで掲載企業名とともに紹介するというものだ。pageポスターの元々の制作目的は、出展企業や協賛・協力企業によるイベントPRである。しかし今回、ポスター写真掲載の際に、掲載企業の紹介と自社サイトへのリンクをつける旨を告知したところ、出展企業以外からの掲載依頼含め、30社近い企業から掲載希望があった。ポスター掲載を、自社PRツールとして有効活用したのである。また、ポスターの掲載写真をJAGATのSNSにも展開し、Web上での盛り上がりを演出できた。目新しい施策ではないが、発想を転換し、アクシデントを逆手に取ることが出来た。次回以降のリアル展示会開催時にも展開していこうと思う。

Webサイトに来てもらっただけではビジネスは始まらない

BtoBビジネスにおける、デジタル上の顧客と企業のファーストコンタクトポイントはコーポレートサイトである。今回の企画成功の要因は、BtoBビジネスにおける顧客の行動の出発点がWebからの情報収集であることを踏まえ、コーポレートサイトへの誘導をサポートできたからであろう。しかしその一方で、特にBtoBビジネスにおいては、Web上でビジネスが完結することはほぼ無い。顧客が購入にまで至るプロセスは複雑化している。マスメディア時代であればAIDMA、インターネット検索になりAISAS、さらにコンテンツマーケティング時代ではDECAXなど、様々な言葉で表現されてきた。しかし「A(Attention:注意喚起)」であれ、「D(Discovery:発見)」であれ、顧客が企業の存在を認識しても、その顧客が個人情報を入力しない限り、ビジネスはスタートしない。この顧客情報(リード)の獲得こそが、BtoBビジネスにおいて最重要となる。

リアル&オンラインのイベントでリード獲得をサポート

コーポレートサイトへの誘導からリード獲得につなげる手法としては、コンテンツマーケティングが挙げられる。顧客の課題を認識させ、解決に導く様々なコンテンツをWeb上で展開し、問い合わせ(個人情報の取得)に繋げる手法である。一方、アナログでのリード獲得の手法として効果があるのは、展示会の出展である。これは展示会の自社出展ブースに誘導することで、顧客の名刺というダイレクトな顧客情報を、顧客の手を煩わせることなく獲得することが出来るからである。しかし長引くコロナ禍で、展示会そのものは徐々に開催の方向に向かっているものの、来場者の制限が緩和されることはまだ先の話と思われる。したがって、コロナ前における展示会出展時の名刺枚数を獲得することは難しいかもしれない。その上で重要となるのがオンラインとの連動である。

2022年2月に開催するpage2022においても、リアル展示会と連動してオンライン展開を実施する。今回、動画配信と会員管理機能がセットになったシステムを導入し、協賛企業のリード獲得をサポートする形とした。自社製品の特長、他社との比較を簡潔にまとめた動画は、コンテンツマーケティングのツールとして効果も高い。page2021オンラインにおける各社の出展社ページでも動画の人気は高く、オンラインでのリード獲得に最適といえる。協賛のメリット、プランや価格の詳細は、相談会にて解説させていただくので、ぜひご参加いただきたい。

(CS部 堀雄亮)

リアルイベント開催に必要な「空気感」

page2022の開催に向けて準備をスタートした今、開催に向けて何が大切かを考える。


2年ぶりの開催に向けて出展募集を開始

今回で35回目を迎える国内最大規模の印刷・メディアビジネスの総合イベント “page” は、 政府・自治体及び展示会業界のガイドラインを基に感染拡大防止対策を講じて、出展者・来場者の安全を確保し実施する。 2年ぶりの開催に向けて、準備をスタートした。(開催概要はこちら)出展申し込みの受付開始は、8月2日(月)~となります。


印刷会社のための出展ゾーンも引き続き設置

印刷会社のための出展ゾーンである「印刷パートナーゾーン」印刷会社とのコラボレーション、パートナーシップを目指す印刷会社にとって最適なエリアとなる。独自ソリューションやオリジナルの技術の販路を拡大したい印刷会社、首都圏の営業拡大を図る地方の印刷会社などにおススメする。 page展の来場者の 2/3を占める印刷関連業の方々にPRしていただきたい。

page2022におけるオンライン展開は

前回 page2021 にて実施したオンライン展示会は、 page2021とは少し異なる形でのオンラインでの展開を実施する。page2022におけるオンライン展開のイメージ、出展のメリット、リアル展示会出展とのシナジー、さらには出展費用の 詳細については、事務局からご説明を各社様個別オンラインにて実施する。(説明会のご参加希望については、こちらから)


オンラインが不可欠になった今、問われるリアルの重要性

コロナ禍になって1年半、オンラインシフトは急激に浸透した。現在、JAGATで行われているセミナーの大半はオンラインでの参加が可能になっている。一方、リアル会場でのイベント開催については延期や中止が相次ぎ、page2021も中止となった。しかし緊急事態宣言下にある東京都においてオリンピックも開催されている通り、リアルイベントについては人数の上限や収容率による制限はあるものの、開催は可能である。半年後の状況についてはまだまだ予断を許さないが、同時にワクチン接種も進んでいくものと思われ、後ろ向きな要素は少なくなってくるはずだ。 そして人と人との触れ合いへの渇望が出始めているのではないか。

リアルの良い所は「空気観」を共有できること


ビジネスにおいて、もはや必ずしも対面で話し合う必要はなく、情報の伝達のみであれば、オンラインでも充分であることは、この1年半で多くの人が実感したことであろう。しかしリアルの良いところは、同じ場所にいることでの空気観の共有である。そしてこの空気観の共有を生み出すのは、人と人との間にある製品、商品などの「モノ」である。
展示会場において、人と人が話すのは、その間に何かしらの展示物が存在している時である。1年半前のpage2020の時、ある出展企業から「出展ブースに立つ人間がマスクをして接客することを、事務局側から許可してほしい。」と言われた。その当時は、マスクをして接客をすることが失礼とまではいわないが、あまりいいイメージが無かったが、少なくとも今、出展社と来場者がともにマスクをしていても全く気にならない。そして感染のリスクも減らせる上に、空気感も共有できる。目に見える「モノ」がもたらす、目に見えない空気感は重要である。

半年後はすでに明るい未来を見据えているはず

そしてリアルイベントを行う時の周りの空気感も重要だ。半年前のpage2021リアル展示会の中止を決定した時、「なぜ中止にするのだ」という声は皆無であった。2020年末からの感染急拡大により、「page2021リアル展示会は開催できるのか?」という問い合わせが多数あり、不安要素が大きかったからであろう。また開催反対が世論の多くを占める中、東京オリンピックの開催を強行した日本政府は、もしかしたらオリンピックにおける日本選手の活躍によって、プラスの「空気感」を醸成したかったのかもしれないが、さらなる感染急拡大もあって思惑通りには行っていない。そしてもし今年から来年にかけて、page2022の開催時にもしこれまで以上の危機がやってきても、 あくまでも個人的な意見であるが、 昨年末のような開催を危ぶむ空気にはならないだろうと思われる。オリンピック開催との整合性、ワクチン接種の進行などの外部要因とともに、経済活動再開への渇望感が上回ってくると思うからである。そうなることを願って、まずは粛々と準備を進めたいと思う。

(page2022事務局 堀雄亮)


オンラインイベントの方向性と新規ビジネス開発について

page2022リアル展示会は2022年2月2日(水)~4日の3日間、サンシャインシティで開催する。ではオンラインイベントはどうするか?


先日行われたIGAS2022記者発表において、2022年11月に開催するIGAS2022は、リアル展示会を基本にして様々なバーチャルイベントを実施するハイブリッド展示会を目指していくと発表された。しかしリアル展示会の会期(2022年11月24日~11月28日)前後にカンファレンス・セミナーをオンラインで開催するという予定は示されたものの、それ以上の情報はまだ未定との事である。まだ1年半近く先のことであり、コロナの状況がどうなっているか、先が見通せない中、出来ればリアルで開催したいという思いが垣間見える。


page2021オンラインの前に4,000名以上の視聴者を集めたオンラインイベント


JAGATでは昨年度、page2021オンラインとともにトピック技術セミナーオンライン(2021年10月開催)、WebJUMP(11月開催)、JAGAT大会オンライン(12月開催)の3つのオンラインイベントを実施した。特に10月に開催したトピック技術セミナーオンラインでは、 協賛企業によるセミナー18本の延べ視聴者が4,000名を超え、1セミナーあたりの視聴者数は200名を超えた。これはpageリアル展示会において実施してきた協賛企業主催によるセミナー(スポンサーズセミナー)の3倍近い集客数であった。これは会期中いつでもどこでも、そして一旦離脱してその続きからあらためて視聴も出来るオンデマンド配信の形式によるものだったことが大きい。リアル会場に足を運び、セミナーに参加する人と、気軽にオンラインで視聴する人の温度差(セミナー主催企業からみればリードの質)の違いはあるにせよ、その企業のセミナーに関心があったことには変わりない。またオンデマンド配信形式だったpage2021オンラインにおけるスポンサーズプレゼンツミニセミナーにおいても、300名を超える視聴者を集めたコンテンツもあった。


セミナー動画だけでなく企業紹介ムービーや製品紹介動画も視聴できる形に


オンラインセミナーの成功のカギは、誰が、いつ、どのセミナーを観たかを把握できること、すなわち来場者情報が取得できるか否かにある。page2021オンラインにおいても、来場者が出展企業の情報取得に最も活用したのが、出展企業の動画コンテンツであった。そしてpage2022ではこのように、各社の様々な動画コンテンツを配信できるサービスを導入したいと考えている。
また、オンラインイベント上に掲載する動画コンテンツは、必ずしもセミナー形式である必要はなく、イベント来場者の関心を惹く動画コンテンツを提供できれば良い。page2022では、自社セミナー(ウェビナー)開催の実績がない企業でも、自社紹介ムービーや製品紹介動画コンテンツを配信していただき、その視聴者情報を取得できる仕組みを提供する予定だ。(詳細は後日、お知らせいたします)
配信期間は、リアル展示会の前後2週間程度を予定しており、リアル展示会の出展企業であれば、リアル展示会の出展ブースに誘導する内容を配信することもできる。また自社セミナーの配信企業であれば、セミナー参加を促す予告動画の配信も可能であり、規模の小さい企業であっても、簡単な企業紹介や製品紹介、自社技術PRの動画を配信し、認知に繋げていただきたいと思う。


新規ビジネス開発にチャレンジしたい企業向けオンライン無料セミナーを開催


こうした施策を実施するに至ったのは、昨年のコロナ禍において、様々な企業の協力を得ながら、オンラインイベントを自主開催してきたことが大きい。これまでのリアル会場でのセミナーやイベント開催とは異なり、オンライン配信は全く未知の領域であるオンライン配信イベントを行ったことにより、多くの知見を得ることが出来たが、それ以上に自分たちで何とかやり切った経験が血肉となっている。


新たなビジネスを開発するには、相当の労力が必要であるが、このコロナ禍という「やらざるを得ない状況」が追い風になる。またこれにプラスして、自社事業の再構築をサポートする国の施策も動き始めている。今までの延長線上では立ち行かなくなるという危機感を「将来に向けて新たな収益の柱を創る」原動力に変えていただきたい。


JAGATでは「オンライン新規ビジネス開発実践講座2021」の開講にともない、無料で参加できるオンラインセミナーを開催する。事業再構築補助金への申請を検討している企業の皆様にもうってつけのセミナーなので、ぜひご参加いただきたい。


7 月 9 日(金)14:00~15:30 開催
「印刷会社の実践から学ぶ   新ビジネス開発のセオリー ~事業再構築補助金にも活用できるビジネス分析手法~」

詳細、お申込みはこちらから→https://www.jagat.or.jp/archives/88487

(CS部 堀雄亮)

オンラインイベントをビジネスに活用する鍵とは?

page2021オンラインの会期中に実施していた「来場者アンケート」には306件の回答をいただいた。これだけの回答数をいただいたことで、一つの方向性が見えてきた。

オンラインイベントのビジネス活用の鍵を握るのは?

「page2021オンラインの来場目的は?」の質問に対し、「製品・サービスの情報収集」の回答が最も多く、「本展で実際に利用した機能/必要な情報を得やすかった機能は?」に対して、最も多かった回答が「動画コンテンツ」であった。一方で、出展社ブースにはオンライン面談機能が付いていないこともあり、「出展社と具体的な商談がすすみましたか?」の問いにYesの回答をしたのは6%以下にとどまった。


オンライン展示会において、製品に直接触れることは出来ないことは明白であり、来場者もある程度それは認識している。pageイベントはスタート当初から一貫して機材展とは謳っておらず、製品購入の最終決定の場とするケースは多くない。つまり、オンラインイベントのビジネス活用においては動画コンテンツを充実させ、来場者を情報収集のフェーズから商談テーブルに乗せるフェーズに引き上げることが重要と考える。


リアル展示会とは異なる来場者の動き

出展社ページの総ページビューは207,325pvであったが、そのうち動画の視聴数が18,968pvであった。1社平均460回以上であり、リアル展示会であれば1日150人以上の来場者に動画を視聴してもらわなければいけない計算になる。オンライン展示会は初日最終日を除けば、24時間閲覧可能であり、オンラインならではの結果と言える。また視聴者は業務終了後の17時以降に増加する傾向にあり、このあたりもリアル展示会と異なる指標と言える。

リアル展示会では、ブースに何人来場者を集め、そこから何枚の名刺を集めるかが、出展の成否のカギであった。page2021オンラインの出展社ブースの名刺交換数と動画視聴数は概ね比例していたが、来場者にとって動画視聴のたびに属性情報の開示を求められることは満足度の低下につながる。したがって今後は来場者からアプローチをしてもらうコンテンツマーケティングの要素を加味することが必須になってくるであろう。

(CS部 堀雄亮)