DTPエキスパートとは
エキスパート(Expert)を日本語訳すると、「専門家、熟練者、達人」などと訳されます。しかしながら、DTPエキスパート認証制度は、DTPの専門家や達人を認証するための制度ではありません。DTPに関連する業務において、要求される能力や知識は、時代と共に変化を続けます。「よい印刷物をつくる」とは、印刷の強みを活かして価値を生み出すことであり、そのために必要な分野に習熟している人をDTPエキスパートとして認証しています。DTPエキスパート認証制度は、プランナーやデザイナー、セールスパーソンなどが、DTPに関連する知識を理解し、パートナーとして活躍できる人物を育成することを目的としております。
DTPエキスパートカリキュラム第14版(2020.12改訂)
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- DTPエキスパートのススメ
- DTPエキスパートを取得するメリットを、経営側の視点からご紹介します。
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- キャリアパス
- DTPエキスパートを取得することで得られるキャリアパスをご紹介します。
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- 試験概要
- DTPエキスパートの試験概要をご紹介します。
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- 有資格者の声
- DTPエキスパートを取得したユーザーの声をご紹介します。
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DTPエキスパートの人物像
印刷ビジネスを取り巻く環境が変化し、顧客に効果をもたらす印刷物が求められています。こうした背景を踏まえ、『印刷物が用いられる文脈の中でその強みを活かすという観点を持った印刷物製作のスペシャリスト』をDTPエキスパート人材像として想定しています。
印刷ビジネスと製作環境の変化に伴い、印刷物製作には様々な分野の人材が関わるようになっています。こうした背景の中印刷物を製作するにあたっては、全体像を把握し、さまざまな立場の方とコミュニケーションを図りつつ、業務がスムーズに進行するような各工程間の段取りと的確な指示を行う能力が必要となります。しかしながら、関わる人材の経験や知識、作法や意図、専門用語は、必ずしも一様ではありません。よって、円滑に製作を進めるにあたっては、それぞれの立場の方の意図を汲みとり調整を図れるような全般にわたる知識が必要となります。
これら全般を網羅するため、DTPエキスパートカリキュラムは、「DTP」「色」「印刷技術」「情報システム」「コミュニケーションと印刷ビジネス」の5つのカテゴリを設けています。
2020年3月試験より、学科試験において各カテゴリで一定以上の基準を満たすと『DTPエキスパート』、学科試験に加えて実技試験で実制作プロセスを正しく実践することを『DTPエキスパート・マイスター』の認証取得基準としています。
DTPエキスパート活躍の場
DTP環境登場以前は視覚表現の領域を担っていたデザイナーは、デジタルデータでの表現方法に関する知識も求められるようになりました。オペレーターをはじめ制作現場では、顧客の制作意図やデザイナーの指定を理解し印刷データを正しく作る必要があります。ビジネスの最前線にたつ営業の場面でも、顧客に印刷物の強みや制作工程に関する提案・説明を行う機会が増えていることでしょう。また、多メディア対応が日常化している現在、DTP環境に関する知識に加えて、他メディアへの展開も前提とした情報システム関連知識が求められる場面も多くなっています。このように、印刷物製作全般をカリキュラムとした試験の基準を満たしたDTPエキスパートは、印刷の関わるあらゆる場面においてスペシャリストとしての活躍が期待されます。
さらに、印刷工程全般にわたる知識を身に着け全体像を把握するプロジェクトマネジメント力は、印刷物製作にとどまらず、多メディア展開にも応用可能であるといえます。こうした拡がりを実現するためにも、メディアビジネス全般の知識を高めていくことが重要です。このためDTPエキスパート認証制度では、2年に一度更新の機会を設けています。熟練者として過去の知識のみに依存するのではなく、定期的に最新知識へのアップデートを行うことで、エキスパートとしてあらためて認証する仕組みとなっています。