DTPで最低限必要なハードウェアは、入力機器および編集機器、出力機器である。入力機器としてはキーボード、マウス、カメラ、スキャナー、編集機器としてはPC、出力機器としてはディスプレイやプリンターが挙げられる。作業環境により、さまざまな組み合わせが想定される。
コンピューターでさまざまなアプリケーションを動作させるには、macOSやWindowsなどのOSが必要になる。
さらに、写真などの画像処理、印刷物の素材である文字や図版のレイアウトを行うアプリケーションソフトウェアが必要である。
テキストデータの作成では、テキストエディターやワードプロセッサーなどのソフトウェアも利用される。
代表的なソフトウェアとして、画像処理(ビットマップデータの処理)ではAdobe Photoshop、イラストや図表といったベクターデータの作成や端物のレイアウトではAdobe Illustrator、頁物のレイアウトではAdobe InDesignやQuarkXPressなどが挙げられる。
DTPソフトウェアを利用する場合、ライセンス契約の一種である「ソフトウェアの使用許諾契約」を取り交わす必要がある。近年は、特定期間内の使用権を販売する「サブスクリプション契約」方式が一般化し、Adobe Creative Cloud、多くの日本語フォント製品、Microsoft Office 365などに適用され、契約形態の主流となっている。
契約期間内におけるソフトウェアのアップデート等は、追加料金を支払うことなく受けることができる場合が多い。契約期間を過ぎると使用権がなくなるため、再度契約を結ぶ必要がある。
DTPは、オープンなシステムとして発展した。さまざまなハードウェアやソフトウェアを利用するため、操作方法やデータ交換方法、業務効率、品質などに配慮し、システム設計を行うことで、個々のハードウェアやソフトウェアが持つ機能を有効に活用できる。
DTPシステムでは、目的や用途に応じてハードウェアやソフトウェアを選定し、周辺機器やネットワークへの接続、データベースの構築、または他のシステムとの連係が必要となることもある。
資格制度