校正記号はJISZ 8208:2007として規定されている。原稿整理の基準に照らして校正紙をチェックし、校正記号にしたがって指示することで、修正作業者に正しく簡潔に伝えられる。
近年では、紙ではなく、デジタルデータのやり取りで校正を行うツールが普及し、利用されている。校正指示を複数人で共有できること、関係者の所在にかかわらずリアルタイムで情報共有できるといったメリットがある。
PDFを関係者間で共有し、Acrobatの注釈機能で指示するだけでも、レイアウトや文字の校正が行える。場所や時間の制約を受けずに、効率的な校正が可能である。
印刷物だけでなく、Webページや動画、イラスト・デザイン、広告、パッケージ制作などの過程をクラウド上で共有する校正・クリエイティブ管理ツールも提供されている。
デジタルプリプレス(ワークフローRIP)の一部として、リモート校正機能が提供されている。RIP済みのデータを扱えるため、デジタル検版機能と校正機能を併せ持つことができる。近年、テレワークの普及に併せて、急速に普及が進んでいる。
顧客に提出する色校正は、顧客にカラー画像の品質のチェックをしてもらい、本刷りの了承を得るためのものである。校正結果は、製版工程への修正の作業指示となり、印刷工程への本刷りの作業指示となる。
色校正の方法には、大別すると印刷機を使うインキ校正とデジタルプルーフがある。
インキ校正は、印刷本紙と印刷用インキを使うことで、最終印刷物と同等の品質を得ることも可能である。しかし、版を作成して印刷する方法のため、コスト面、納期面の制約が大きい。
インキ校正には、平台校正機と呼ばれる校正専用印刷機を使用する場合と本機を使用する場合がある。平台校正機は印刷条件が安定しないことなどから、昨今ではめったに使用されなくなっている。
デジタルプルーフの場合、カラーマネジメントが組み込まれていることが一般的であり、色再現の精度も高くなっている。
資格制度