2色以上のインキを刷り重ねて、色を出すことを掛け合わせという。
ベタ印刷以外の一定の階調を表す部分を平網(ひらあみ)といい、図形や罫線に平網を設定することを「網フセする」「網ガケする」と呼ぶことがある。
一般に、平網は10%単位で設定し、10%単位で印刷品質を管理することが多かった。色見本として、10%単位の網の組み合わせを印刷したものを参考にすることもあった。
プロセスインキを「M70%+Y100%」で掛け合わせると、オレンジになるが、オレンジ、黄緑、青紫のような色は、プロセスインキを掛け合わせるより特色を使った方が鮮やかである。
「C50+M50+Y50」など等量のCMYの掛け合わせたグレーは赤みを帯びるため、Kに置き換えた方が安定する。
特定のプロセスインキ用に分解したCMYKデータを別のインキセットで印刷すると、仕上りが全く異なる可能性がある。つまりCMYKデータは、インキに依存するデバイスデペンドバリューである。
CMYKの値がどのような色として印刷されるか、インキ自体の分光反射率や紙、湿し水管理、刷り順、印刷機本体の調整、また温度・湿度等の印刷工場の環境といった複数の条件が積み重なって影響する。
CMYK値は「面積率」という指標であり、印刷工場内の管理上は有効でも、色を表現する情報としては万能でない。インキや紙や印刷条件が標準化されたものとして、日本ではJapan Color、アメリカではG7(SWOPやGRACol)、ヨーロッパではPSOなどの指標がある。