HTMLはWeb(World Wide Web)上の文書を記述するためのマークアップ言語であり、文書の論理構造や表示方法などを記述することができる。
W3C(World Wide Web Consortium:ワールド・ワイド・ウェブ・コンソーシアム)により標準化が行われ、通常WebブラウザーはHTML文書の解釈や表示が行える。
インターネット上のWebサイトでは、HTMLとWeb技術が使用されている。
HTMLはSGMLを基に開発されたもので、SGMLと同様にテキストファイルにタグを記述する。ハイパーリンクについても同様である。
HTML文書はオフラインでの使用も可能であるが、Webサーバーに設置し、インターネット上に公開することで情報提供サービスを実施できる。
HTML5は、W3Cが策定したHTMLの最新版である。2008年1月にW3Cよりドラフト(草案)が発表され、2014年10月に勧告となった。
小数点以下のバージョンを表記する場合には「HTML」と「5.1」の間にスペースを入れた「HTML 5.1」、小数点以下を表記しない場合は、「HTML5」のようにスペースを含めない表記法が採用されている。
HTMLは、1997年に勧告となったHTML 4.0に至るまで、Web上でドキュメントを閲覧するための技術として機能が追加されてきた。その後、HTMLを再定義した「XHTML」として、コンピューターがXHTMLを読み込んで内容を認識できるようにする「セマンティックWeb」として改定を進める方向であった。しかし、2004年頃からHTMLとJavaScriptによるWebアプリケーションにフォーカスした新しい独自仕様の策定を進めるコミュニティーが立ち上がるなど、セマンティックWebは徐々に支持を失っていった。その結果、W3Cも方向転換し、WHATWG(Web Hypertext Application Technology Working Group)というコミュニティーと共同でHTML5の仕様策定を進めることとなった。
HTML5改定の主目的は、「セマンティックWeb」に近づけることとともに、最新のマルチメディアをサポートし、Webアプリケーションを開発するためのプラットフォームとなることである。
HTML5では、新たにaudio要素、video要素、SVG、canvas要素などのマルチメディアをサポートしており、従来プラグインとして提供されていたリッチインターネットアプリケーションのプラットフォームを置き換えることを標榜している。JavaScriptにより対話的な処理をWebブラウザー上で動作させることが可能となっている。
Extensible Markup Language(エクステンシブルマークアップランゲージ)は、マークアップ言語作成のため、汎用的に使うことができる仕様、および仕様により策定される言語の名称である。一般にXMLと呼ばれている。
XMLの仕様は、W3Cにより策定・勧告されている。1998年2月にXML1.0が勧告された。
XMLは、目的に応じたマークアップ言語群を創るために汎用的に使うことができる仕様である。XMLでは使用者が独自にタグを定義することによって、文書に意味を付加することができるメタ言語であり、拡張可能な言語と分類される。
XMLの最も重要な目的は、異なる情報システム間で構造化された文書や構造化されたデータを共有、交換することである。
XMLは、XML宣言や文書型定義、文書により構成される。XML文書には、DTDなどスキーマ定義を必要とする「valid XML文書」と、DTDなどスキーマ定義がなくても検証できる整形式の「well-formed XML文書」がある。
XMLの活用により、紙メディアだけでなくデジタルメディアを視野に入れたコンテンツデータの統一モデルが可能となり、ワンソースマルチユースが実現できる。各メディアに依存するレイアウト情報は、コンテンツ要素と分離することにより、汎用的なデータモデルが実現する。
XML導入の利点は、テキストデータが主体となるため、データの取り扱いや、処理を一貫して行えることが挙げられる。タグにより内容を定義するものであり、文書データベースとしての用途が期待できることも挙げられる。
EPUBは、米国の電子書籍の標準化団体のひとつである国際電子出版フォーラム(International Digital Publishing Forum:IDPF)が規定した電子書籍用ファイルフォーマット規格である。モバイル端末などへのダウンロード配信を前提にパッケージ化された、XHTMLのサブセット的なファイルフォーマットである。
2011年に規定されたEPUB3.0では、日本や台湾、香港などで多用される縦組のほか、右から左に記述されるアラビア語やヘブライ語の機能が追加され、グローバル対応が進展した。さらに、EPUB3.0は2014年にISO/IEC(国際標準化機構/国際電気標準会議)からTechnical Specification(技術仕様書)として出版されており、国際標準に準じた位置づけにある。
EPUBのファイル構造は、XHTML形式の情報内容(コンテンツ)をZIP圧縮し、ファイル拡張子を「.epub」としたものである。ビットマップ画像やCSSによるデザイン制御、SVG 1.1などをサポートしている。
EPUB3.0は縦書き・ルビなどの日本語組版に対応しており、多くのEPUBリーダーがこれらを実装している。コンテンツの記述方法については、出版団体がガイドラインを発行するなどしている。
W3CとIDPFは、2017年2月統合された。その後は、W3Cの下で電子書籍ファイルフォーマット規格、EPUBの開発が進められている。
当初のWeb環境は、英語に代表される左横書き(左から右)のみの対応であったが、CSSのWriting-modesによって現在では縦書きや右横書き(右から左)などの多様な組方向がサポートされ、主要なWebブラウザーでも対応している。
Webフォントとは、Webサーバーに置かれたフォントデータをWebページに表示する技術。PCだけでなく、スマートフォンやタブレットなど、端末に依存せずに豊富な書体や字種を表示することができる。
Webフォントサービスにより、膨大な種類の和文・欧文フォントを利用することができる。
資格制度