印刷用紙のサイズには、「原紙寸法」と「紙加工仕上り寸法」の2つがある。
原紙は、印刷や製本を経た後に、仕上りサイズに加工される。
JIS規格の「原紙寸法」には、以下の5つがある。
・ 四六判(788×1,091mm)
・ B列本判(765×1,085mm)
・ 菊判(636×939mm)
・ A列本判(625×880mm)
・ ハトロン判(900×1,200mm)
名称についてはJISにより規格化されている。
原紙サイズを1/2(半裁:はんさい)、または、1/4(四裁:よんさい)に裁ってから印刷することもあるため、元のサイズを便宜上「全判」と呼ぶのが一般的である。
・ A列本判=A全判
・ B列本判=B全判
・ 菊判=菊全判
・ 四六判=四六全判
また、JIS規格ではないが、A倍判やB倍判などといった、大きなサイズの原紙もある。
仕上り寸法がA列の場合は、「A列本判」や「菊判」の原紙を使用することが多い。B列の場合も同様に、「B列本判」や「四六判」の原紙を使用することが多い。原紙サイズで印刷した後に仕上げ段階で余分な部分を断裁して仕上げるのが一般的である。
印刷物のサイズは仕上り寸法であり、A1のサイズは841×594mm、B1のサイズは1,030×728mmである。一般的には印刷物の仕上りサイズは、倍判や全判の長辺を何度か2分割したものとするのが原則である。短辺と長辺の比率は、1:√2の関係である。A5は原紙を4回分割したもの(サイズは、210×148mm)であり、原紙から16枚とれる。
規格外の仕上り寸法が使用されることも多く、新書のサイズは182×103mmであり、B列本判から40枚とれる。AB判のサイズが257×210mmであるように、特殊な寸法は紙の無駄となる考えから、変形サイズであっても原紙や印刷を考慮して定められたサイズが使用されることが多い。
このほか、148×100mmのハガキや、他の規格、慣例的に定められたサイズに則り、印刷物は設計される。