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他人に画像を再編集されることのメリットも次第に明らかになっていくだろう。
Googleの画像検索サービスは大変便利なものとなっていて、例えば観光地のような情報の検索は、多くの文字で説明されるよりも、画像で「一見にしかず」の判断をした方がよい場合がある。そこからその地を訪れたことのある人のBlogに到達して、文字を読むということも日常行われるようになっている。Blogに写真を載せる人には、意識してなのかどうかはわからないがデジタルカメラで撮ったままの高画素・高解像度画像をupすることもあり、意識しているとすると再利用OKという意味なのかと考えさせられてしまう。
すでに写真投稿サイトのように権利関係や再利用に関して明示してある場合もあるが、Googleで引っかかるのはそれ以外が圧倒的に多い。日常使われているそれらでも再利用可能な画像を選別して抽出できると便利になるし、安心である。2009年7月になって、Googleは画像を4段階の使用権で絞込みができる画像抽出機能を追加した。先にYahoo!がクリエイティブ・コモンズに準じた画像検索をできるようにしたが、Googleはクリエイティブ・コモンズ以外のライセンスにも対応し、GNU Free Documentation Licenceに準じたもの、またパブリックドメインの指定に対応する。
Googleの「画像検索オプション」に「使用権」という項目が追加され、「再使用が許可された画像」「営利目的での再使用が許可された画像」「改変後の再使用が許可された画像」「改変後の営利目的での再使用が許可された画像」の4種類のフィルターで検索できる。ただしこの機能は画像につけられたタグをみているだけなので、実際に再利用する際にはライセンス情報を改めて確認する必要があるという。
すでに クリエイティブ・コモンズに対応しているFlickrといった写真共有サイトで明示的にライセンスが指定されたものや、Wikimedia Commons などに掲載された画像、クリエイティブ・コモンズ ライセンスが明示的に指定されているBlogなどが検索結果としてでてくる。これら再利用がやりやすくなると別メディア・別ページへの転用だけでなく、ギャラリーのような再編集コンテンツが活発になり、コンテンツの登竜門となることも期待される。
(クロスメディア研究会 会報『VEHICLE』244号)