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主要印刷市場および製版印刷材料の出荷販売量から見る2008年6月の景況報告。
6 月の書籍雑誌推定販売金額前年比は△6.8%で、4ヶ月連続の前年割れになった。6月は書籍が△8.2%、雑誌は△5.9%で書籍の大幅なマイナスが目立つ。教養新書やケータイ小説の売れ行きが伸びないことが書籍低迷の要因という。部数も△4.9%であった。雑誌は、特に月刊誌が悪く△7.1%減、週刊誌が△2.1%減になった。2008年1月~6月の販売金額前年比は3.9%で、上期としては2003年の△4.1%に次ぐ低い伸び率になった。書籍が△3.6%、雑誌は△4.2%である。
6月の広告業売り上げ前年比は△2.7%で、4ヶ月連続の前年割れになった。相変わらずマス4媒体の不振が大きい。5月のマス4媒体の前年比は△7.4%、3ヶ月連続で7%以上のマイナスである。特に新聞が悪く、3月以降連続で2桁のマイナスになった。6月は雑誌も△15.3%で、近年では見られない大幅な落ち込みになった。SP関係はSP/PR/催事企画が5.3%増だが、他は全て前年割れである。その中で、インターネット広告は18.2%増と衰えを見せない。
6月の一般インキの出荷販売量前年比は1.6 %増であった。平版インキは0.7%増で、5月の2.5%増よりやや伸びが鈍った。2008年1月~6月の状況を見ると、一般インキ合計では1.6%増で順調な伸びとなった。これは主に、紙以外の被印刷媒体に使われるグラビアインキの伸びが好調だった(上期の対前年比は3.2%増)からである。これに対して、平版インキの上期の伸びは0.2%増のほぼ前年並みに止まった。フレキソインキは△5.0%、金属インキは9.9%増であった。
6月の印刷・情報用紙の出荷販売量前年比は0.1 %増であった。内訳には強い斑模様が見られる。非塗工紙は全4品目がマイナスで全体で△9.9%になった。特に中級印刷紙の悪さ(△17.2%)が目立つ。微塗工紙は10.8%増と大幅に伸びた。ただし、20%以上伸びた2月、4月、5月には及ばない。塗工紙は5月の10.0%増から一転、1.9%増である。アート、コートのマイナスに対して、軽量コートは9.2%増。フォーム用紙、包装紙もマイナス成長、白板紙は4.6%増で伸びている。
(『JAGAT info』2008年10月号より)