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今春からは完全週5日制導入以後の学校教育を受けた「ゆとり教育世代」が入社してくる。
そろそろ新入社員を迎える季節が近づいてきた。また、年間を通じて優秀な若手社員を熱心にリクルートしている企業も多いことだろう。
JAGATの「2009年度新入社員意識調査」では、仕事に対して前向きで残業もいとわないが、昇進には関心の低い若者像が浮かび上がった。イマドキの新人は言われたことは着実に、または無難にこなすが、自分からはなかなか動かない(動けない)“指示待ち族”が多いと言われて久しい。
今春からは完全週5日制導入以後の学校教育を受けた「ゆとり教育世代」が入社してくる。 “自分探しの旅”や“only one”思考の強い現代の若者たちは、既成事実にとらわれない反面、理由のつかないこと、納得のいかないことは、なかなか取り組まない。また、社会的経験不足はいつの時代の新人も同様だが、困難や障害には顕著に打たれ弱いと言われる。仕事に対する意欲がありながら、将来責任ある立場を望まない者が多いことの背景かもしれない。
こうした若者たちが一日も早く社会人として自覚をもち、即戦力として活躍するよう育てるにはどうしたらよいか。
まずは、組織のコミュニケーション力、経営者や先輩・上司の説明能力を駆使して、大いに企業の使命感やビジョンを語ってほしい。新人たちが、その会社で働く目的や果たすべき役割をしっかりと意識し、なぜその場に自分がいるのかはっきりと自覚することは、その後のやる気や成長に大きく関わるという。
その上で無論、入社3年目までの基本的能力形成期における新人教育プログラムが決定的に重要であることは言うまでもない。モチベーションの高い新人のうちに、企業人として基本的ルールやマナー、印刷に関する基本知識、お客様への向き合い方などを学びながら、社会人としての納得と理解を深めることは、結果として、若手社員の定着と成長に直結する。
JAGATでは、毎年4月に、「新入社員養成講座 」と「フレッシュマンのための印刷製作入門講座」を開催し、印刷会社や印刷関連企業のための新人教育を行っている。
また、1991年から19年間にわたり「印刷営業30日ゼミ」を実施し、多くの実力ある若手印刷営業マンを育ててきた。2010年度は、時代の変化と構造変革に即して、従来の内容をさらに集中・集約化し「印刷営業20日間集中ゼミ 」としてリニューアルした。デジタル対応が標準となった印刷営業活動必須プログラムを提供し、営業経験3年レベルの知識、顧客対応力・提案力をもつ人材を養成する。
(1)印刷物の製作知識、(2)仕様設計実務、(3)見積もり計算実務、(4)営業論理思考の4つのテーマを柱に、それぞれの分野で経験豊富な講師陣が、新人たちの“なぜ”に丁寧にこたえながら、「技術知識」「商品知識」「ビジネス知識」を伝える。さらに実習、演習、工場見学を盛り込み、ゼミの締めくくりには参加者自ら提案書作成とプレゼンテーションを行う。学びながら、見る楽しみ、考える楽しみ、伝える楽しみを体感することによって、言われたことをこなすだけではなく、自ら考え行動する人材を育てることを主眼としている。
「第38期印刷営業20日間集中ゼミ」は2010年5月10日(月)~6月4日(金)実施予定です。
詳細はこちら をご覧ください。お問い合わせは教育サポートセンターまで。