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どこの印刷会社でも印刷・加工とそれぞれの予備枚数を独自の計算方法で決めている。ただ、それが本当に妥当なのか他社と比較したときにどうなのか不明な点が多い。
印刷会社としては予備枚数をなるべく少なくするように努力している。印刷の予備枚数はある程度よめるが、加工の予備が高い傾向にある。一般的に、用紙を何枚用意するかというときに、例えば1,000通しで4色の仕事なら、まず印刷予備プラス後加工での項目毎に予備枚数が追加されている。印刷現場では、加工での必要予備枚数は絶対確保しなければいけない。これが落ちると、加工で数が満たない場合がある。
どこの会社にも予備率表はあるが、あくまでもこれは標準で実際いろいろとさじ加減があり、これを基準に増減を考えるのが運用だ。色や絵柄の問題で難易度があり、生産管理の人は校正紙や見本を見て、ベタの面積や紙質による紙の出の良し悪し、顧客が品質にうるさいから刷り出しに紙を多めにしたほうがいい等、そういう読みはあるはずだ。さらに、何回通した後にブラン洗いするのか、チョコ停がどのくらいの割合であるのかも大きな要因だ。再現する絵柄の内容と紙の条件があるが、こうしたものも加味したパラメータを作ることができればいちばんいいのかもしれない。また、予備を考えるときに端数が250枚や125枚などまちまちな単位がある。そこの制約も詰めて考えていくことも必要だ。