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少子化の時代と言われます。子どもたちを巡る家庭環境や社会環境も大きく変化しています。人間関係の希薄化、感情のコントロール力やコミュニケーション能力の低下など、様々な問題が指摘されていますが、子どもたちの健全な成長のために、五感を刺激する印刷(物)にはどういった役割が期待されるでしょうか?
月刊『プリバリ印』11月号の特集は「子どもと印刷」。
保育園での紙遊び、絵本から印刷体験まで、子どもたちと印刷のステキな関係を考えます。
今回は特集より、月刊保育絵本『キンダーブック』畠山聡子編集長のインタビューを一部ご紹介します。
※写真1:キンダーブック
-2007 年に『キンダーブック』は創刊80 周年を迎えていらっしゃいますが、創刊の経緯を教えてください。
昭和2 年11月に観察絵本『キンダーブック』第1 編「お米の巻」が創刊されます。四六倍判で32ページの多色刷り、定価は50 銭でした。『キンダーブック』創刊の背景には大正15年に公布された幼稚園令によって、従来の「遊戯」「唱歌」「談話」「手技」の4 項目に、新たに「観察」という新保育項目が加えられたことがあります。
『コドモノクニ』の絵画責任者を務め、『キンダーブック』創刊にもかかわった画家の武井武雄先生は「大正11 年に創刊された『コドモノクニ』は情緒的で芸術的な絵本だが、それだけでは足りない面もあり、それを補うために『キンダーブック』を始めた。『コドモノクニ』に対して科学性を持った観察的なものを作る。必然的な意義があった」と述べています。
また、フレーベル館の創業者であり社長の高市次郎は「児童生活の『心の糧』絵画を以って編まれたる連絡あり統一ある幼児読本 理知と芸術の交響楽」を『キンダーブック』のモットーに掲げており、事実を誤らないこと、保育と直接つながりのある継続性を重視することを本誌の特長としたわけです。
市販の絵本ではない、月刊絵本の特徴はどのようなものでしょうか。
〔中略〕
-現在は様々なメディアがありますが、絵本の魅力はどういったものだと思いますか。
印刷物である絵本には大きな魅力を感じています。紙の風合いなども楽しみながら、じっくり味わって欲しいと思います。絵本の重さ、ページをめくる動作、みんなで気持ちをひとつにして読み聞かせを楽しむのも、他のメディアにはない絵本ならではの良さだと思います。
『キンダーブック』は色を大事にしているので、印刷所に入稿する際には、弊誌の営業や製版の担当の方、編集、製作で、ポジフィルムや原画を1 点1 点見ながら「ここの色みはどうだ」とか、「こういうところは注意して」などとやり取りをさせていただいています。きれいな色に刷り上がった時はとてもうれしいですね。印刷会社さんは、絵本を一緒に作り上げるパートナーです。そういう関係はすごく大事だと思います。
月刊『プリバリ印』11月号 子どもと印刷
【インタビュー】
■プリバリインタビュー
鈴木のりたけ
命や政治をテーマに絵本を描いてみたい
■特集
子どもと印刷
●世界でたったひとつの「マイねずみ」を作ろう!!
●スペシャルリポート
社会が育てる子どもたち
●月刊絵本クロニクル
キンダーブックと子どもたち
●printing experience for kids
大好きなコミックにセリフを入れてみよう!
グラフィックデザイナーになろう!
●仕掛け絵本コレクション
飛び出す力、立体の魔術を堪能しよう!
ひっぱってみよう、さわってみよう!
サンタさんのラジカル・ミステリー・ツアー
【NEWS】
ブックファースト新宿店で「本というカタチを愉しむ」フェア開催中
(~11月21日までを予定)
※写真2:ブックファースト
月刊『プリバリ印』バックナンバー・10月号「やっぱり紙の本が好き!」も
フェア内で販売されています。
是非、この機会にお立ち寄りください!
■店舗情報
新宿駅から徒歩3分、新宿西口最大1,000坪、90万冊の品揃えのお店です。
http://www.book1st.net/shinjuku/
場所 : モード学園コクーンタワー 地下1階・地下2階
電話番号: 03-5339-7611(代表)
営業時間: 10:00AM~11:00PM(平日) / 10:00AM~10:00PM(土曜・日曜・祝日) 不定休