本記事は、アーカイブに保存されている過去の記事です。最新の情報は、公益社団法人日本印刷技術協会(JAGAT)サイトをご確認ください。
韓国イルジンPMS 株式会社
李 在秀
◆KIPES 2010(Korea International Printing Machinery & Equipment Show)
2年ごとに開かれる韓国最大規模の印刷産業展である国際印刷産業展(KIPES2010)が「想像を印刷するニューメディアー世界(Print the Imagination)」をテーマに9月8日から11日までの4日間に、世界23カ国、308社の印刷関連業者が参加して開催され入場者数は約3万5千人となった。1978年に初めて開催以来に33年目になるが、加速化している印刷産業のデジタル化を反映したかのように、デジタル印刷関連メーカーが大規模ブースを設け、国内後加工パートナーと印刷から完成品までインライン作業が可能なソリューションを紹介した。ほかには印刷とITの融合で進化している印刷物及び特殊印刷、多品種少量印刷を可能にする関連ソリューション、CMS製品など最新技術と動向を反映した印刷関連製品が展示された。デジタル印刷、ITが主流になりつつある中で、特化と差別化をキーワードで自社へ適合するビジネスモデルを探している多くの印刷会社の経営者たちが展示場を訪れた。
この展示会には大日本スクリーン、HP、キヤノン、GMPなどを中心にデジタル印刷ゾーン、印刷及びペーパーレス ゾーン、ラベル及びスクリーン機材ゾーン、 製本・紙加工及び包装機材ゾーンで構成された。"
KIPES主催側は急激に変化する印刷トレンドに合わせるため2011年から毎年開催を企画しており、2011年は9月のKINTEX第二展示場(100,000㎡)完工に合わせての開催を予定している。
◆Dscoop Asia 2010(Digital Solutions Cooperative A Cooperative of HP Graphic Arts Users )
HPイメージング&プリンティンググループは9月7日から8日の両日間にかけてソウルで「2010 Dscoop Asia」開催とともに「アジア太平洋及び日本地域HP Digital Print Award」 表彰式を開催した。 HP Indigo Digital Pressユーザーたちの教育と体験、業界交流のための独立コミュニティであるDscoopは今までアメリカのみで開催されたが、今回初めてアジア地域で開かれた。全世界から約1000名のHP Indigo Digital Pressのユーザーが参加した。
インディゴの設立者であり発明家であるMr.Benny Landa氏が「Benny Ladndaのデジタル印刷市場への旅程」というテーマで講演を行い、午後には商業印刷とラベル&パッケージング関連の発表が行われた。
表彰式では14カ国800余名が参加し、18部門で350以上の候補作品の中から大賞はインドネシアのKisah Publising社が受賞、最も創造的な作品には中国北京市のHengMei Imression社、オフセット&デジタル部門は日本の不二印刷が受賞した。
Mr.Benny Landa氏は、「初期のデジタル印刷市場は、やり抜くためには時間が必要だったが受益性を考慮した新しい技術が融合して、30年前に開発されたインディゴによって開かれたデジタル印刷市場は想像以上に速く進展しており、今後の全ての印刷はアナログから脱皮してデジタル化されるだろう」と語った。
◆Seoul PACK 2010(Seoul International Packaging Show 2010)
Seoul PACKは1994年に始まり、2年ごとに開催されており、今年で9回目になる。(社)韓国包装機械協会主催で政府機関の知識経済部、中小企業庁、京畿道などの積極的な支援下で11月16日から19日まで4日間にわたり環境に親和的なエコ包装専門展示会としてKINTEXを会場に開催された。
包装材/容器/加工機械.食品、製薬、化粧品、物流装備/システム・包装デザイン/関連特許製品、関連技術書が展示される。特徴としては韓、中、日の国際包装技術コンファレンス及び韓、中、日の3国間工業包装技術交流会が開かれる。
韓国を代表する印刷関連展示会2つと最近興味深かった行事であるDscoop2010について簡単ご紹介
した。印刷経営者が海外へ頻繁に出かけることが難かった1990年以前までは、韓国内の展示会は非常に活発的であったが、海外旅行が一般化していった1995年以降は大規模な海外展示会へ参加する機会が増え、国内展示会は段々活気が落ちつつあるのが現実である。
主管社及び行政機関は景気回復とともに展示会活性化の打開策も工夫しなければならない。