本記事は、アーカイブに保存されている過去の記事です。最新の情報は、公益社団法人日本印刷技術協会(JAGAT)サイトをご確認ください。
計画停電は4月いっぱいまで、用紙手配も当面の困難が予想される。色々な情報を収集し、考えうる与件を洗い出し、整理して、復興に向けたロードマップを考えていこう。
大震災の被災地の皆様、そして影響を受けられた皆様、心よりお見舞い申し上げます。そして被災地以外にも物流・輸送の影響・懸念、そして計画停電の影響が広がっています。しかし多くの印刷会社が困難への対応を模索し始めています。そして被災地の印刷会社・印刷関連会社の1日も早い復興を願い、応援したい!、協力したい!と激励の声を寄せています。そんな各社の取り組みと激励から。がんばろう日本の印刷業界!
ここでは、これまで集まった被災や物流問題から考えうる現時点での対応策などについて、ポイントを挙げておきます。少しでも考えるヒントになると幸いです。
■電力・燃料
―節電に努めてください。
―自動車の利用を最小限にしてください。
―場合によっては夜間操業で夜間電力の活用、休日操業などを考えてください。
■仕事
―顧客と密接にコミュニケーションして下さい。
―用紙・材料不足をご理解いただき、代用品や仕様変更、納期延長のお願いをして下さい。
―顧客の震災などによる変更指示などをできるだけ受け入れてください。
―同業の方と、仕事・材料・情報・設備などをシェアしてください。
■従業員・勤務体制
―自宅勤務も選択肢に入れてください。
―計画停電を考えた勤務体制を考慮してください。(計画停電に関する労基法第26条の取扱い)
―従業員の過労・健康・衛生面に注意を払ってください。
■情報
―印刷工業組合やJAGATのホームページなどで情報を収集してください。
―ホームページやメール、Twitter、Facebookなどを活用し、積極的な情報収集・発信に努めてください。
―被害のなかった会社、復旧した会社、少なかった地域に協力会社を探してください。
■危機管理
―従業員の連絡網を確認してください。従業員のご家族・顧客・仕入先も含めるとよいでしょう。
―余震により落下・転倒懸念のあるものは予め下ろすか固定・補強するなど社内点検してください。
―機械の再通電時は、落下物等挟まっていないかなど、充分確認してからにしてください。
■経営
―震災の業績への影響を見積もり、見通しを修正してください。
―手元資金と資金繰りを確認してください。
―コスト削減の余地を洗い出すほか、公的貸付の利用なども選択肢に入れてください。
■中長期的課題
―環境対策を進め、エネルギー効率の向上やエネルギー調達手法の多様化を考えましょう。
―特に、遠隔地の同業者と災害時協力協定などの関係を築くと、このような災害時に役立ちます。
―印刷工業組合、各種同業者組合やJAGATへの加入や集いなどはパートナー探しの好機です。
■被災地に
―自社なりの被災地同業者の支援を考えてみてください。
―印刷会社、印刷メディアにできる被災地支援を考えてみましょう。
「東北関東大地震・お見舞いと情報提供、被災地へのメッセージアンケート」などと知見より構成
(JAGAT 日本印刷技術協会)