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メディア環境の変化と国内経済の停滞、そして東日本大震災は印刷ビジネスにどのような影響を及ぼすか。来る5月14日のJAGATカンファレンスinJP(大阪)では、メディア環境と印刷ビジネスの「震災後」の見通しについて講演、方向性を示す。
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【意義】 キーワード : 日本経済、メディア多様化、東日本大震災、現在と将来
「2011年の印刷市場展望」では、メディア多様化の最新状況と印刷ビジネスの最新事情を考察する。メディアの多様化は留まることなく、印刷ビジネスに影響を与え続けている。現代の印刷ビジネスを考える際は、まずメディア全般の動きを捉え、そして印刷メディアの位置づけや役割を確認することが望ましい。
発注者は不景気による予算の減少に悩み、費用対効果の視点から最適なメディアの組み合わせを考える姿勢を強めているからだ。本カンファレンスでは、メディア多様化の状況、日本経済の見通し、東日本大震災の影響などの分析を通して印刷ビジネスの今と明日を考える。
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13:00-13:40 【情報メディアの最新状況】 電通総研 メディアイノベーション研究部 井上忠靖氏
【前半】 キーワード : メディア全体の動向、SNS、デジタルサイネージ、震災の影響
メディア多様化の最新状況と見通しについて、メディア全般の最新動向を電通総研の井上氏から聞く。TwitterやFacebookなど急成長したSNSはメディア全般の状況にどのようなインパクトを与えたか。デジタルサイネージの普及進展は。印刷メディアの他のメディアと比べた優位性は。
今回の大震災はメディア全般の今後にどのような影響を与えるか。特に首都圏は長期的な電力不足が懸念され、現在も街中では多くのデジタルサイネージが消灯するなど、電気が必要なメディアに直接的な影響が及んでいる。メディア多様化の状況と震災の影響について考察と見通しを示す。
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13:40-14:30 【印刷ビジネスの最新動向】 JAGAT 研究調査部 藤井建人
【後半】 キーワード : 日本経済のゆくえ、メディア多様化、震災の影響、生産地シフト、市場規模予測
あまりにも幅広く多様性ある印刷ビジネスを、(1)印刷産業、(2)印刷市場、(3)印刷メディア、(4)印刷経営、の4視点から整理して最新動向を掴む。印刷産業の構造、印刷市場における需給と価格、多メディア時代の印刷メディア、印刷会社の経営状況を捉え、今後の印刷経営に役立てる。
震災が今後の印刷産業に与える影響についても考察する。 東日本の印刷物生産能力低下により、西日本への期待は高まるだろう。事態は極めて流動的であるが、その時点での入手可能な情報に基づき、震災の影響を加味した2011年の印刷市場規模予測を示す。
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[講演プログラム]
13:00-13:40 【情報メディアの最新状況】 電通総研 メディアイノベーション研究部 井上忠靖氏
13:40-14:30 【印刷ビジネスの最新動向】 JAGAT 研究調査部 藤井建人
[講演者略歴]
電通総研 メディアイノベーション研究部
副主任研究員
井上 忠靖氏(いのうえ・ただやす)氏
1973 年生まれ。1998年東京大学法学部卒。同年(株)電通総研入社。以後、通信、放送、家電メーカー、官公庁等の各種情報メディア領域の将来動向の調査・研究、コンサルティング作業に関わる。主な著書・論文に『情報メディア白書2000~2011』(電通総研編、共著)他多数。
社団法人日本印刷技術協会
研究調査部 シニアリサーチャー
藤井 建人(ふじい・たけと)
1995 年から出版流通グループで経営企画に従事。経営陣への助言業務、事業・経営計画策定、経営分析、事業・企業評価、M&Aなどに携わる。 2003年中小企業診断士(現在休止)。2003年からJAGATへ。主宰のプリンティング・マーケティング研究会を中心に活動。著書・共著に「印刷産業経営動向調査2006~2010」、「印刷白書2008~2010」ほか。2009年から全印工連「業態変革推進企画室」委員、2010年から全印工連「産業戦略デザイン室」委員など。