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印刷物制作を通して地域ととも歩んできた印刷会社は、日本各地で地域活性の施策が試される昨今、地域活性化の担い手として大きな可能性や役割を持っている。地域活性では印刷メディア制作で蓄積したノウハウと情報、人脈を充分に活かせるからだ。
社会やメディア環境が激変するなか、印刷会社も少しずつ変化してきている。経営にCSR活動を取り入れるなど、メディアを扱う公共的な存在として、組織活動が社会へ与える影響に責任を持ち、受注した印刷物を作るだけではない、創造志向や解決志向の印刷会社が増えてきている。
たとえば、東京・千代田区にある東洋美術印刷(株)は、5年以上前から地域活性化に携わっている。産学官連携フリーマガジンの発行、商店街活性化プロジェクト、地域を盛り上げるイベントの企画運営などだ。需要の増加に伴い、2010年には地域活性を事業の核とする一般社団法人を設立した。
地域に根ざす印刷会社だからこそ、地域の課題や困りごとを当事者として考え、親身に解決することができる。地域活性化の取り組みを増やせば、商店経営者や学生、自治体など垣根を越えたプレイヤーとのつながりが強くなり、賛同者のネットワークが広がって、需要創造につながっていく。
どのような地域にも人々が生き、暮らしながら作ってきた文化があり、個性や特性、魅力がある。長く地域とともに歩み、様々な経験からノウハウや知識を蓄積してきた印刷会社は、それらを活かし地域を活性化させるような術を見つけることができる、最有力の存在ではないだろうか。
5月27日(金)、JAGATプリンティング・マーケティング研究会では異なる切り口から地域活性化ビジネスを手がける5つの企業から講演者をお招きし、「地域活性化ビジネス
2011 ~産学官連携、海外観光客誘客、地域通貨、キャラクター、町おこし~ 」セミナーを開催する。
2011年5月27日(金)13:30-17:40
地域活性化ビジネス 2011
~産学官連携、海外観光客誘客、地域通貨、キャラクター、町おこし~
全国に30,000弱ある印刷会社は、地域に根ざし地域の発展とともに歩んできた。少子高齢化、人口集中、経済不振などの影響で落ち込む地域を活性化する担い手として、印刷会社に新しい役割が期待されている。