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JAGAT大会の特別講演では、経営者に求められる「高い志、本物の勇気」とは何か、さらに3.11以降の印刷経営のあり方まで考察する。【JAGAT大会・特集5】
JAGAT大会の特別講演では、これまでドメイン、理念経営、事業の継承、地域とイノベーション、公益資本主義などのテーマを取り上げてきた。そして、今年のテーマを「再生へ向けた変革と挑戦」と決め、事業再生の実務家で、NHKドラマ「ハゲタカ」のモデルとしても知られる越純一郎氏にお願いすることになった。
金融と企業再生の両方の現場を経験されている越氏だか、印刷業界とはこれまで特に関わりはなかった。そこで、印刷産業の現状を把握するために、JAGAT刊行の『印刷白書 』2008年版から2010年版までを読んでいただいた。その読後感として、
1)自己認識、現状分析はできている
2)しかし、どうしたら良いか見えていない
3)ただ、とりあえずは生きていけると思っている
という手厳しい指摘を受けた。
そして、必要なことは
1)到達イメージの設定
2)ロードマップの作成
3)着手
であり、そのコツは「引きずらない」「広い視野と高い見識」「本物の勇気」だと言われた。
そこで、IT活用、M&Aなどにより見事な経営手腕を発揮している印刷会社の事例を紹介したところ、「これこそ私も思い描いていた印刷産業の到達イメージに向かうロードマップです」と評価された。
つまり、次のステージに移行したいと強く願っている印刷会社、あるいは既に次のステージに軸足を移している印刷会社もあるということだ。
事業再生の様々な現場で、経営力の重要性、組織破壊者の弊害などを見てきた越氏の特別講演では、かなり厳しい言葉も飛び出すかもしれない。東日本大震災の印刷業界に与える影響も視野に入れなければならない。
しかし、決して印刷産業を否定するものではなく、今後に生き残れる経営者としてのあり方を示してくれるものとなるだろう。
「自分の弟が印刷業に取り組むときに、どういうアドバイスをするだろうかという観点でJAGAT大会の特別講演を考えている」と語る越純一郎氏
関連記事:「売り上げなくして経営なし 今こそ「経営力」が求められている 」 では、越純一郎氏とドラマ「ハゲタカ」の関係を見ています。
関連記事:「企業再生7つのキーワード 今こそ「本物の勇気」が求められている 」 では、越純一郎氏の著書『事業再生要諦 志と経営力-日本再生の十年に向けて』から、「経営力」について紹介しています。
■関連イベント 「JAGAT大会2011 印刷新創業宣言~高い志と本物の勇気」 【特別講演】印刷ビジネス再生へ向けた変革と挑戦 事業再生ビジネスの第一人者 越純一郎氏を招聘! ビジネスに不可欠な経営力とは「志」「覚悟」「スピリット」そして「使命感」である。印刷会社に贈る未来へ向けたメッセージと、印刷産業の到達イメージに向かうロードマップを大胆に提言。 日時:2011年6月15日(水)13:30-19:10 会場:東京コンファレンスセンター・品川 参加費:1名様 18,000円(税込み・懇親パーティー込み) 2名様以降1名に付き 16,000円(税込み・懇親パーティー込み) |