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韓国イルジンPMS株式会社
李 在秀
ユネスコ直指表彰(UNESCO/Jikji Memory of the World Prize)は、韓国に現存する世界最古の金属活字本『直指心體要節』(JIKJI)の世界記録遺産登載を記念して、国際連合教育科学文化機関(UNESCO)によって2004年4月に制定されたものである。これは世界記録遺産の保存・活用に関連して、世界的に大きく寄与した個人または団体を選定して授与することで、世界記録遺産に対する理解と関心を高め、関連分野の研究を振興させるために制定された。この分野の最初の国際的な賞で2年ごとに表彰している。
第4回ユネスコ直指賞はオーストラリア国立公文書館が受賞し、2011年9月2日に授賞式が行われた。清州市(チョンジュシ)とユネスコは2日午後、清州市芸術殿堂で授賞式を開いき、スチーブン・エリス オーストラリア国立公文書館館長に賞金3万ドルと韓国伝統様式の直指賞を伝達した。
オーストラリア国立公文書館は人類の記録さえたドキュメントへの永続的なアクセスを確保すするためのプログラムを開発してデジタル保存の多くの分野でリーダーとなっている。
また、中世に没食子インク(iron gall ink )を使用して製作されて、破損などの恐れがある挿絵、原稿、地図、楽譜、公文書、本などをデジタル化して保存することに対しての功労がある。
「エリス館長は、私たちの技術開発への取り組みと、研究成果を高く評価していただいたと理解している。賞をいただけることに感謝するとして、オーストラリア国立公文書館は記録物をデジタルと違った形式で保存する方法を今後も研究・開発を続け、その成果を全世界で共有できるようにしたい」と所感を明らかにした。"
授賞式では清州市民と清原郡民1377人で構成された市民合唱団が、「私の故郷清州、私たちの直指」というお祝いの曲を歌いプレゼントした。
市民合唱団員の歌った「私たちの直指」とは世界最古の金属活字本の直指心體要節(略称:直指 1377年清州市の興徳寺で印刷、刊行)を意味する。
清州市は直指がユネスコ世界記録遺産で登載されたのを記念するため2004年直指賞(隔年制)を制定して、その後、第1回目はチェコ国立図書館(2005年)、第2回はオーストリア視聴覚アーカイブ(2007年)、第3回はマレーシア国立公文書館(2009年)が賞を受賞している。