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店頭で扱っていない商品や在庫として持ちきれない色違いなどをiPadで検索できる購入支援ツール「ミライタッチ」は、来店者ニーズを知りiPadコンテンツ制作を企画する上で参考となる事例である。
新しいiPadの登場によって、さらにiPad普及が進むと予測されている。それに伴い店頭やビジネスにiPadを活用したいというニーズが高まっている。
このようなニーズをうまくサービス化したのが「ミライタッチ」だ。
ネット通販コンサルティングを手がける五反田電子商事が提供する同ソリューションは、リアル店舗における在庫スペースの制限や情報量不足などといったデメリットを補うためにiPadを活用した接客支援ツールである。店内で商品検索やコメントなどの閲覧ができる仕組みや、クーポンを取得できるゲームなどエンタメ要素を組み込んだキャンペーンアプリなどをASPで提供し実店舗の売上アップを目指す。
インテリアショップの「Francfranc(フランフラン)」では、商品動画を再生したり店舗内の在庫を検索できる専用アプリを開発、全国50店舗にアプリを組み込んだiPadを設置した。クオリティへのこだわりがある、洗練されているなどのコンセプトでスタートする商品ライン「Francfranc Standard」での導入である。iPadを使うことでブランドイメージを損なわずに商品を来店客に紹介できるとの思いがあったのであろう。
比較的安価で、持ち運びも容易で高機能なiPadは実店舗で用いるには最適のツールである。さらに第3世代からは印刷物並みの高解像度となり商品の色や質感の再現力も飛躍的に向上している。
今後はさまざまな業種・利用シーンでiPadアプリやコンテンツ制作の需要が増していくとの期待もある。商品カタログやチラシなどを受注している印刷会社にとっては、印刷データ制作の派生としての電子書籍やARコンテンツの付加、それにこのようなiPadコンテンツ制作は、新たなビジネスを広げる可能性を持っている。
(研究調査部 クロスメディア研究会 中狭亜矢)
最新iPad活用マーケティングのポイントを学ぶ
2012年03月26日(月) 13:00-14:30(受付開始:12:30より)
ミライタッチの展開事例のほか、デジタル絵本に「声を録音できる」という機能をプラスした「こえほん」の事例も紹介いただきます。