本記事は、アーカイブに保存されている過去の記事です。最新の情報は、公益社団法人日本印刷技術協会(JAGAT)サイトをご確認ください。
7月の売上高は+0.8%と、2005年8~12月以来の5カ月連続プラスになった。前年が大震災の影響で大きく落ち込んだ反動もあり、前年対比でみる限り、近年にない堅調な推移が続いている。
地域別には、北海道・東北・関東と甲信越静、名古屋圏、近畿・四国・中国、九州・沖縄といった2大都市圏を除く地域で売上高がプラスだった。首都圏はプラス幅が縮小しつつあり、大阪圏は2カ月連続のマイナスと、大都市圏で印刷会社の売上高が減速し始めている。
業種別には、商業がプラス、総合と紙器・事務・その他が前年なみ、出版が大幅減少となっている。商業がプラスになっているのは、経済活動の改善を反映してのことと考えられる。
7月の受注件数は11.8%増と高い伸び。売上高を落とした2大都市圏も受注件数はプラスになっている。
■茨城:商業
営業部門は顧客の要望を聞くことが提案につながる第一歩ですので、ヒアリングを続けていくことが大切だと思います。
■東京:商業
売上高は昨年より良いですが、昨年は震災で悪過ぎたわけで、決して今年が良いとは捉えていません。これからも変化への対応を続けていきます。
■長野:商業
情報化社会になり変化が激しいほど、企提案力や現場改善能力、アイデアやクロスメディアなどの基礎作りが重要視される。営業は、コミュニケーション能力や得意先業種への知識など、+αの能力がより重要になってきた。
■岐阜:その他
顧客に的確な提案をするために、顧客のことを良く知る必要がある。そのため、月例の全体朝礼でレジュメを使って自分達の顧客を紹介する取り組みを始めた。
■岐阜:事務
制作部門の人材の出入りで人件費がかさみ、利益率を悪化させている。余裕の無い人員配置における人材の入れ替えは、中小企業にとってすぐに利益率を悪化させる要因になる。
■大阪:商業
印刷会社従業員の胆管ガン発症および死亡に関する問題は、印刷業界へのイメージダウンにつながっている。関連諸団体には、早々にイメージ回復のため、行動を起こして欲しい。
■山口:総合
社員のマインドセット、モチベーションを確認する機会が増えている。環境変化への適応性を常に意識せざるを得ない。