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9月の売上高は+2.3%と、2000年8月~2001年3月以来の7カ月連続プラスになった。前年が大震災の影響で大きく落ち込んだ反動もあるが、前年対比は12年ぶりで近年になく堅調に推移している。
地域別には、首都圏が△3.9%と3カ月連続のマイナスが続く一方、大阪圏は+4.5%と4カ月ぶりのプラスに転じた。名古屋圏は7カ月連続のプラス、近畿・四国・中国は5カ月連続のプラスと中日本以西が高く、西高東低の構図になっている。
業種・業態別には、商業印刷、出版印刷、総合印刷、紙器・事務・その他が満遍なくプラスになった。特に商業印刷は広告市場復調の波及を受けて7カ月連続のプラスと印刷市場全体の牽引役を担っている。
9月の受注件数は2.1%増で、1996年4月~11月以来の8カ月連続プラスとなった。国内経済は近隣国との領土問題による減速が鮮明なうえ、2012年4~9月の印刷業の倒産は3年ぶりに増加とのリリースもあるが、継続印刷企業にとっては印刷企業淘汰の加速がプラスに働いている。
●茨城:商業
街にあるメインの商店街が、歩行者天国にして色々なイベントを行いました。予想より人出が多く、厳しい環境であっても人は楽しくワクワクするような企画には関心が高いのだと感じました。
●長野:商業
10月20~22日の間、長野で「アビリンピック2012」が開催されました。DTP、ホームページ種目があり、障害を持った方々が技能を競いました。
●長野:出版
被害はありませんでしたが、教科書出版社倒産のニュースを見て「そこまで来てしまったか」、と危機感が募ります。
●岐阜:その他
9月頃より景気の下振れを感じるようになってきた。得意先も勝ち組、負け組みと分かれてきているので、当社も勝ち組に経営資源を投入して売り上げ増を図る。
●岐阜:総合
岐阜県内に他県の印刷会社が支店を設け進出してきたとの情報がある。「この場に及んでまだやるか・・・!」との思い。受注競争は終わりがない。
●岐阜:その他
北海道で開催された全日本印刷文化典に参加した。冷静な現状分析と将来像の模索など大変有意義だった。何より、全国から集まる同業者(同士)との出会いが、勇気とやる気を育む大きなきっかけとなった。
●大阪:商業
日中関係の悪化に伴い、物の動きが非常に悪くなっている。製造や物流だけでなく、観光業にも大きなマイナスが出ている。
「JAGATinfo 2012年11月号」一部掲載