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ビジネスマナーは単なる形式ではなく、そこに込められている思いを表わすこと。社会人としての第一歩を元気な挨拶で踏み出そう。
JAGATでは毎年この時期に新入社員向けのセミナーを実施していますが、4月4日には、印刷ビジネス入門編とビジネスマナー編の2部構成による「2014年度新入社員養成講座」 が開催されました。
午前中の「印刷ビジネス入門編」受講記 に続き、今回は午後の「ビジネスマナー編」の報告です。
日本サービスマナー協会の脇田美代講師は、先生というより「きれいなお姉さん」という形容がぴったりです。最初に自分自身の新人時代の失敗談として、「風邪を引いたので休ませてください」と会社に電話してしまったことを挙げて、どこが間違いかと問い掛けます。このままで通用するような気もします。「休みます」と宣言したり、メールで済ましたりは問題外ですが。でも、始業10分前までには上司に自分で連絡して、休みの許可をきちんと得ることが正しいビジネスマナーなのです。
10分前行動はビジネスの基本で、ミスが半減するとのことです。始業10分前には仕事が始められる状態でなくてはいけません。もちろん終業時間前に帰り支度をしてはいけません。それが社会人ということなのです。
挨拶も重要ですが、朝から不機嫌な顔で周りに気をつかわせるようなことはあってはいけません。
始業から終業まで仕事の時間として賃金が払われているという認識をもち、私用にインターネットを利用したり、私用電話などをしてはいけないだけでなく、「大声で話す・笑う・私語」がNGである理由が説明されました。大声で話したり、笑いながらミスのない仕事ができる人はいませんし、周りの人間の仕事まで妨害することになります。
ビジネスマナーは形じゃなくて、理にかなったことだなとつくづく思います。形だけでなく、そこに込められて思いまで理解して、その上で形にすることが一番重要なことです。初めて社会に出た新入社員の皆さんは、勤務先や配属先にある独自のルールにとまどうこともあるかもしれませんが、そこにも先輩たちのノウハウや智慧が詰まっていると思います。
美しいお辞儀のポイントを伝授されて、隣同士でお辞儀の練習をします。会釈は15度、敬礼は30度、最敬礼は45度まで上体を傾けるのが基本。元々ピンと正した姿勢で熱心に講義を聞いていた皆は、立ち上がって姿勢を正すコツを教えられて、すぐにきれいな姿勢でお辞儀をしています。
身だしなみの10のチェックポイントに、全部OKだった人ときかれてもなかなか皆は手を挙げません。ピカピカの新入社員はどう見ても10点満点に見えますが、ジャケットにしわがあるとか、靴が少し汚れているからと大変謙虚です。
電話応対や名刺交換、来客対応などが実習を交えて行われます。敬語やビジネス文書の基本もポイントを押さえて説明されます。午前中の「印刷ビジネス入門編」から、午後の「ビジネスマナー編」まで疲れた様子もなく、一所懸命メモをとったり、実演しています。
終了間際に急な激しい雨が降って、雨音が聞こえるほどでしたが、皆の集中力はとぎれません。脇田講師のブログにも「先週からの2週間は、毎日のように新入社員研修がありました。社会人としてのスタートを切る皆さんの、無限の可能性を引き出す重要な研修。自分の受験時期だって8時間睡眠だった私が、毎日3時間の睡眠で入念に準備して臨みました。
今日はその最終日。長時間に及ぶ研修に熱心に参加し、研修後も積極的に質問してくれる姿勢に胸が熱くなりました」とありました。
午前の部の「何年か経って新入社員養成講座を受けたんですよと、声を掛けてくれたらそれ以上に嬉しいことはない」という締めの言葉は講師の本心です。せっかく縁あって印刷業界の仲間になったのですから、何年か経って印刷人してたくましく成長した姿をみせてくれたらと思っています。
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