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2014年4月の売上高は△6.5%と4カ月ぶりの大幅マイナスになった。リーマン・ショック直後の2009年10月以来の落ち込み幅である。
地域別には、全地域でマイナスになった。北海道・東北・関東と名古屋圏以外の全地域で5%以上の落ち込みである。
業種・業態別には、出版印刷が10%以上の落ち込みだ。定期刊行物以外のページ物は作り置きがきくので、消費増税前の駆け込み需要に年度末需要が加わり、仕事が想定以上だったという。
商業印刷と総合印刷は△7%~△8%と落ち込み幅が大きい。チラシなどは、発注者側において、駆け込み需要の影響が抜けるタイミングを見計らってチラシをストップしているとの声がある。
紙器・事務・その他は△3%とほかの印刷物に比べれば落ち込み幅は軽微だった。
受注件数は5カ月ぶりのマイナスだ。しかしマイナス幅は0.7%と小さい。4月に入ってからも、各社から「反動減は警戒したほどではなかった」との声が、意外に多く聞かれた。用紙・インキ・版の仕入額増は一段落した。
JAGAT「印刷業毎月観測アンケート」
●茨城:商業
先日、所用で陸前高田経由で釜石まで行きました。1年前と比較して復興事業も活況なのが自分の目で確認できました。建築・土木関係はこれから10年は仕事があるそうです。
●東京:商業
消費税増税前の駆け込み需要の影響が、かなり尾を引いているようです。
●岐阜:その他
地元企業展に出展することになった。効果について期待するよりも、我が社をどのようにアピールするのか、社員が会社を見つめ直すきっかけになることを喜びたい。
●岐阜:商業
厳しいスタートです。
●岐阜:総合
3月の消費税増税による駆け込み需要の反動でしょうか、4月以降苦戦しています。採択された「ものづくり補助金」を有効利用して、5カ年計画達成のため粛々と進めていきたいと思っています。
●和歌山:商業
4月は増税のはね返りもあり、売り上げ・利益ともに昨年を大幅に下回りました。百貨店や量販店がより魅力的な商品やサービスを展開することで、想定内の下げ幅に収めているのを見ると、何も施策を打たなかった経営の甘さを痛感します。
●大阪:その他
消費増税の駆け込みが多少あった割には、4月の落ち込みは微少であった。