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主要印刷市場および製版印刷材料の出荷販売量から見る2009年1月の景況報告。
1月の書籍雑誌推定販売金額前年比は△1.3%であった。書籍は12月までの3ヶ月のプラスが反転、△1.4%になった。相変わらず廉価本が売れ筋なので、販売部数ベースでは1月も1.8%増であった。ただし、返品率は2.1ポイント上昇した。雑誌の販売金額は△1.1%であった。月刊誌が0.0%、週刊誌はが△1.1%であった。1月の特徴は販売金額と販売部数のギャップがさらに大きくなったことで、月刊誌の販売部数は△5.7%、週刊誌は△9.2%になっている。単価を一気に上げたからである。
1月の広告業売り上げ前年比は△12.3%で、11月の△14.7%、12月の△12.8%に続いて異常なマイナスが続いている。マス4媒体全体では△12.6%だが、雑誌が△20.7%、新聞が△18.3%という大幅な落ち込みになった。SP関係も完全に大不況の影響を受けて、屋外の△16.0%を筆頭にSP/PR/催事企画△14.0%、折込・ダイレクトメール△13.7%、交通広告△11.7%と軒並み2桁のマイナス成長になった。11月は前年割れ(△3.4%)になったインターネットだが、1月は10.5%増である。
1月の一般インキ出荷販売量前年比は△13.1%で、11月の△14.7%、12月の△9.2%に続いて大幅な前年割れになった。11月は各インキとも2桁の間前年割れになったものが、12月はややマイナス幅が緩和した。しかし、1月は再び2桁のマイナス成長になった。中小一般印刷業に関連が深い平版インキは、8月に△12.4%を記録してから9月の△3.2%、10月△3.1%、11月△14.7%、12月△9.2%そして1が月は13.2%であった。自体は相当に深刻である。
1月の印刷情報用紙出荷販売量前年比は△28.1%で昨年8月の△3.6%から月を追ってマイナス幅を拡大しつつ1月の△23.4%に至った。大幅なマイナスは品種を問わず見られる。最大の落ち込みは軽量コートの△43.8%である。グレードを落とすことで経費削減を図るために、微塗工紙に移行するという傾向は強まっていると思うが、その微塗工紙も△17.6%で、ここに今回の状況の深刻さが現れているのではないか?マイナス幅が比較的小さいのは白板紙で、1月は△7.4%であった。
(「JAGAT info 2009年5月号」より)