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新聞折込市場と生活者のメディア接触スタイル

■引き続き安定成長を続ける折込広告
 折込広告は、新聞に折り込まれる形態で、生活者のお茶の間へ自然と入り込むことができる広告宣伝媒体であり、消費者の購買行動を最終的に決定付ける強力なメディアになっている。インターネット広告の浸透、フリーペーパーの普及に伴い、折込市場が縮小に向かうことが懸念されるものの、この折込の持つ生活者への接近性という特長・強みによって、むしろメディアミックスとして相乗効果を高める動きが見えてきている。全体として安定成長を続ける折込広告も、10年スパンではサービス業の伸長が著しい。我が国のサービス経済化を背景に、パチンコなど遊戯娯楽関係の折込が急拡大しているのである。

■生活者の折込広告への反応形態の考察
 この様な折込広告を生活者は、どの様に受け取り認知し、購買行動に結び付けているのであろうか。今回の拡大ミーティングでは、従来と少し志向を変え、後半をこの部分に焦点を当てることにした。
 読売インフォメーションサービスは、新聞販売店網を全国にきめ細かく配置している。そこから得られる生活者に密着したデータから、従来の基本的なアプリオリ・セグメンテーション(性別、年齢、年収などの基準でセグメント)ではなく、生活者を個々の価値観やライフスタイルなどからクラスター・セグメンテーションを実施し、より生活者の実態に密着することで、折込広告に対するその購買行動の特性を解明しようとしている。8つのクラスターセグメントの価値観や志向から、業種に応じたメディアミックスのプランニングに結び付ける、という興味深いものである。

プリンティングマーケティング研究会『Fact6月号』より

2006/07/31 00:00:00


公益社団法人日本印刷技術協会