6. 今後の展望
印刷業界は、CTPが最終的にプリプレス生産で支配的になることを確信しているが、CTPの普及が何時頃になりそうか考えている。これは回答が難しい質問であり、どんな予想にも危険で伴う。しかし、プレートセッタとプレートの価格が手の届く水準に下がってデジタル環境が改善されれば、CTPが普及することは間違いない。国内で生産されたプレートセッタは海外生産製品ほど競争力がないかも知れないが、Creo、Agfaなどの企業がCTP組立ラインを中国に移転するか、自社の技術を中国企業に輸出すれば、状況は変化する。地域生産プレートが入手できるようになれば、プレートセッタの購買意欲が刺激され、中国におけるCTPの普及に飛躍をもたらすであろう。
現在、北京大学との合弁企業でBeida Huatong Hi-Tech Co.Ltdという企業が、独自のプレートセッタの研究を進めている。海外メーカーは中国国内へ生産拠点を移すと考えられ,またプレートやプレートセッタが中国国内で生産されることは価格の変化に期待ができるということである.プレートについても多くの動きがみられる.中国最大のプレートメーカーはNanyang No.2 Film Factoryで2001年の中国国際グラフィック展において第一世代のサーマル方式のCTPプレートを発表した。この企業は、UV-LDイメージングによるUV感光性ポリマーCTPプレートの開発に関する基礎検討を終えたとの情報もある。
また中国印刷技術学会は、富士フィルムとの合弁によって2003から2004年に中国国内でCTPプレートの生産を計画している。アグファ社もCTP生産を江蘇省・無錫で行うと報道もあり,KPBも駐在員事務所を会社に昇格させ、天津でCTP生産工場の建設を始めた。
中国でもCEPSは死滅しつつあり,プリプレスではDTP-CTPは明らかな流れとなっている.
このCTPがCTFのように釣鐘状にあり時期をピークに下がっていく形になるのか、常にある一定の拡大を続けるS字型になるのかまだ検討はつかないが,CTFからCTPへの移行は明らかで、その置き換わりが5年以内なのか以上なのかはまだ結論はでていない。
2003/02/10 00:00:00