(社)電気通信事業者協会(TCA)の調査資料(8月7日発表)で、日本国内の携帯電話契約数は2007年7月末時点で累計9,855万件、7月だけで約50万件増加している。
また、(社)日本電子情報技術産業協会(JEITA)が8月10日に公表した「2007年度移動電話国内出荷実績」によると、6月単月の携帯電話の出荷台数は約498万台(前年同月比111.3%)、そのうち493万台が第3世代(3G)以上の機種となっている。
携帯電話の普及、高機能化、さらに通信料金体系の変化(定額制利用者の増加)等を背景にして、モバイルコンテンツビジネスが活性化している。 数字的裏付けとしては「モバイルコンテンツビジネスの市場の動向に関する調査研究」(総務省/平成19年版 情報通信白書掲載)が参考になる。ここでは、モバイルコンテンツ産業の市場規模は、2006年に9,285億円(対前年比28.5%増)となったと記されている。
その内訳は、モバイルコンテンツ市場が3,661億円(同16.2%増)、携帯インターネットを利用した、物販、サービス(チケット販売ほか)、トランザクション系(株式売買手数料、オークション手数料ほか)のモバイルコマース市場では5,624億円(同38.0%増)となっている。
流行のコンテンツも急変している。2006年4月に開始されたワンセグは、1年も経たずに携帯電話のセールスポイントの1つになった。
(社)日本音楽著作権協会(JASRAC)が今年5月に公表した2006年度の徴収額によると、着メロの大幅減少(前年度比54%)に対し、「着うた」「着うたフル」等のオリジナル音源着信音は前年度比123.3%を記録している。また、デコメ(デコメール:絵文字、イラスト、画像等で装飾したメール)、モバイルゲームのユーザーも若年層を中心に浸透しつつある。
全体的にはモバイルでもリッチコンテンツ化が進む中で、携帯の特徴である軽さ=いつでもどこでもの気軽さ、感覚にフィットして急伸したのがケータイ小説であろう。ユーザーの心をつかんだこれらのコンテンツは出版市場にも多大な影響を与え、モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)が主催する「モバイル・プロジェクト・アワード2007」で「魔法の図書館」が最優秀賞を受賞した。
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2007/08/31 00:00:00