全日本印刷工業組合連合会(全印工連)「平成19年度印刷業経営動向実態調査集計結果報告書」によると、中小印刷業の受注先の業種別売上高順位は、全国順位で1位が卸売・小売・飲食店で17.2%(前年比2.5ポイント増)、2位が印刷業で13.8%(同1.1ポイント減)、3位が新聞・出版業で11.9%(同0.6ポイント増)、以下広告・放送情報サービス9.3%(同1.7ポイント増)、その他製造業8.3%(同0.6ポイント減)その他サービス業7.7%(同0.3ポイント減)、官公庁5.7%(同0.9ポイント減)となっています。
卸売・小売・飲食店が2年ぶりに1位になりました。相変わらず印刷業者間の取引は多く、広告・放送情報サービスが2つ順位を上げました。上位業種の顔ぶれは、新聞・出版、その他製造業、その他サービス業、官公庁で定着しています。
以下は、地域別の中小印刷業の上位得意先業種です。
・北海道:印刷(19.9%)、卸売・小売・飲食店(19.3%)、新聞・出版(15.5%)、その他サービス業(12.3%)
・東北:印刷(18.0%)、卸売・小売・飲食店(14.7%)、広告・放送情報サービス(13.8%)、官公庁(10.5%)
・関東甲信越静:卸売・小売・飲食店(33.5%)、広告・放送情報サービス(8.1%)、新聞・出版(7.7%)、その他製造業(7.7%)
・東京:新聞・出版(23.4%)、その他製造業(15.6%)、印刷(15.0%)、その他サービス業(10.7%)
・中部:卸売・小売・飲食店(15.5%)、印刷(14.8%)、新聞・出版(9.7%)、パルプ・紙紙加工品(9.4%)
・近畿:卸売・小売・飲食店(15.8%)、化学・石油・石炭製品・ゴム・土石製品・窯業(14.4%)、印刷(12.5%)、その他製造業(10.1%)
・中国:卸売・小売・飲食店(21.9%)、印刷(16.9%)、新聞・出版(10.4%)、その他サービス業(8.7%)
・四国:卸売・小売・飲食店(21.5%)、印刷(18.0%)、パルプ・紙紙加工品(10.3%)、金融、保険不動産(8.2%)
・九州:卸売・小売・飲食店(21.3%)、印刷(15.1%)、広告・放送情報サービス(14.9%)、新聞・出版(12.5%)
東京は地場産業とも言える新聞・出版が長年にわたってトップです。大都市圏には有力民間企業が集中する一方で、有力民間企業が少ない地方では比較的官公庁や印刷が上位に来る傾向があります。しかし、市町村合併の影響か年々、官公庁が売り上げに占める比率は低下しているようです。
2008/04/14 00:00:00