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1人が1年間に売り上げる額は?

印刷界OUTLOOK2008(3)

2008年4月1日 印刷界OUTLOOK2008 一覧

●印刷業の売上高低下傾向が続く

経済産業省の「平成17年工業統計表 産業編」および「平成18年工業統計表」(概要版)によれば、2005年の印刷業(従業員4人以上)の売上高(製造品出荷額等)は6兆1048億円、2006年6兆2億円で、1046億円のマイナス成長(1.7%の減少)です。
10年前の1996年は7兆3287億円であり、1兆円以上(18.1%減)減少しました。

全製造業(従業員数4人以上)の売上高は、2005年295兆8003億円、2006年314兆8346億円(6.4%増)で、景気回復を受けて製造業全体は4年連続で増加しています。しかし、印刷業の売上回復に波及していません。
製版業(従業員4人以上)では、2005年の売上高は4984億円、2006年が5151億円で、167億円(3.4%)の増加となりました。しかし、10年前の96年の6543億円に比べると21.3%の減少となっています。
製本業(従業員4人以上)では、2005年の売上高は2070億円、2006年では2111億円で、41億円(2.0%)の減少、10年前の2729億円との比較では22.6%の大幅減少となっています。

印刷業の売上高推移

●印刷業の1人当たり売上高は横ばい傾向

1人当たり売上高(同統計表から製造品出荷額/従業員数で算出)は、全製造業(従業員4人以上)では2005年の1人当たり売上高は3625万円、2006年3828万円であり5.6%の増加、10年前の96年の3099億円から23.5%も増加しています。

印刷業(従業員4人以上)では2005年が2213万円、2006年で2238万円で1.1%の増加、10年前の96年が2225万円ですからわずか0.6%増加で、ほぼ横ばいです。ほかの製造業が大幅な効率化を達成していると見られるのに比べると、印刷業は価格競争から脱却して、自動化や合理化による一層の生産性向上が必要と思われます。
製本業(従業員4人以上)では、2005年1人当たり売上高1013万円、2006年1051万円で38万円の増加(3.8%)、10年前の96年の1113万円に比べ5.6%の減少となっています。印刷業同様に、厳しい経営環境にあると言えます。
製版業(従業員4人以上)では、2005年の1人当たり売上高は1627万円、2006年1832万円と12.6%の増加、10年前96年の1283万円と比較して42.8%の大幅増加となっています。

従業員1人当たりの売上高

月間プリンターズサークル2008年4月号より


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印刷界OUTLOOK

2008/05/04 00:00:00


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