経済産業省の「平成18年化学工業統計年報」によると、2006年の一般インキ(印刷インキの合計から新聞インキを除いたもの)の販売量は、前年比0.7%増の43万6945トンとなりました。販売金額は前年比1.6%増加して3007億5700万円と、2001年以来の3000億円台となりました。
印刷インキの構成比を見ると、平版インキが36.5%、グラビア用インキ(2002年よりプラスチックフィルム印刷などで使用する特殊グラビアと出版グラビアインキが統合)が31.8%で、この2つで販売量の半数以上を占めます。
以下は新聞インキ12.8%、その他インキ(2002年より凸版・凸版輪転インキはその他のインキに統合)10.9%、樹脂凸版インキ(2002年ゴム凸版から名称変更)5.0%、金属印刷インキ3.0%です。
10年前の1996年と比較すると、平版インキの占める割合が上がりました。また、新聞インキの割合も伸びています。この2つは販売数量も伸びています。
逆に金属印刷インキ、樹脂凸版インキは割合を下げるとともに、販売数量も落ちており、特に金属印刷インキの落ち込みが大きくなっています。
グラビアインキは割合こそ落ちていますが、販売数量は0.4%増となっています。
全印工連の「平成19年度印刷業経営動向実態調査集計結果報告書」によると、調査416社の材料費のうちインキ代の占める割合は、8.7%(前年8.5%)となっています。
一般インキ品目別出荷量の販売数量上位3品目を見ると、平版が販売数量18万2960トン(前年比1.5%増)、販売金額は1162億2900万円(同0.9%減)、グラビアが販売数量15万9233トン(前年比0.4%増)、販売金額740億4600万円(同3.2%増)、その他のインキが販売数量5万4730トン(同0.7%増)、販売金額781億7400万円(同5.8%増)となりました。
平版インキは増加傾向にあり、この10年で42.8%増となりました。
新聞インキも6万4329トンと1996年に比較して31.7%の増加です。近年の増加傾向については、新聞広告を中心にカラー化が増えていることなどが考えられます。
白黒写真フィルム(印刷・業務用)の販売量は、8636.1万m2(前年比0.5%減)となっています。
2008/05/17 00:00:00