DTP関連にはDTP検定、DTP技能検定などの資格制度があります。
1994年には日本印刷技術協会が主催するDTPエキスパート認証試験制度がスタートしました。1期から28期までに延べ4万1208人が受験し、1万7242人の合格者がいます。この試験は、激変する情報技術環境の中で、印刷メディアを時代に合わせて革新していく人材を育成することが目的です。また、DTP化で印刷業界以外の人が印刷物制作に関わるようになり、より良い印刷物を制作するための知識の習得も求められています。
日本印刷技術協会では、デジタルメディアの制作ディレクターを想定したクロスメディアエキスパート認証試験を2006年からスタートしました。情報資源を紙、DVD、インターネット、モバイルなど多様なメディア(クロスメディア)へ効率的かつ効果的に展開することができるディレクターやプロデューサーを認証する制度です。
この試験はメディア概論、経営概論、IT概論など6つの分野から出題され、学科試験と論述試験があります。学科試験は、専門用語の理解、近年の統計資料を基にしたメディア動向などを問うものです。論述試験は、課題・資料に基づき、顧客の抱える課題を分析し、改善点をまとめた提案書を提出するものです。
2007年8月に行われた第4期試験の受験者数は139名、合格者は41名で合格率は29.5%でした。
第1期からの累計合格者数も100人を突破し、139人になりました。業種別総受験者割合を見ると、「印刷」部門が最も多く、次いで「デザイン・Webデザイン・制作」部門となっています。最近では印刷会社やWeb制作会社だけでなく、情報処理、教育関係など受験者の業種も広がりつつあります。
2007年の11月に行った「クロスメディアエキスパートアンケート」では、半数以上が「自己啓発・実力試し」を資格取得の動機に挙げ、続いて「クロスメディア関連ビジネスに取り組むため」「クロスメディアの企画に取り組むため」と回答しています。これからのビジネスで成功していくためには、顧客の要望を的確に読み取り、要望に適した提案ができる人材が求められています。
2008/06/09 00:00:00