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DTP関連資格には何がありますか?

印刷界OUTLOOK2005(14)

2005年4月1日

●10周年を迎えたDTPエキスパート認証試験

DTP関連にはいくつかの資格制度があります。
94年にスタートした,日本印刷技術協会が主催するDTPエキスパート認証試験制度は,2004年に10周年を迎えました。DTP関連資格では最も歴史があり,既に22期までに延べ3万2000人以上が受験して,累計で1万3017人の合格者が出ており,印刷関連業界では広く認知されるようになりました。
この試験の目的は,激しく変化する情報技術環境の中で,印刷メディアを時代に合わせて革新していく知識を有する人材の育成にあります。また,DTP化で印刷業界以外の人が印刷物制作に関わるようになり,より良い印刷物を制作するための知識の習得も求められています。第22期の業種別受験者数において,印刷・製版が63.2%,一般企業・個人が24.3%,メーカー・ディーラー8.3%,出版・デザイン4.2%となりました。印刷・製版が6割を超え,10期連続でトップシェアとなりました。これは,「DTPエキスパートのカリキュラム」を社内の教育制度に,位置付ける企業が増えているためと思われます。

●注目高まるDTP関連資格

DTPの国家検定には,厚生労働省の技能検定制度に製版の職種の中で行われる「DTP作業」があります。2級,1級に分かれ,受験資格としてそれぞれ2年以上,7年以上の実務経験が必要です。なお学歴,職業訓練歴,下級の技能検定合格などにより実務経験年数が短縮されるケースがあります。試験は実技試験と学科試験があります。
1999年にスタートした(社)日本経営協会の主催するDTP検定は,I種,II種,III種の3つに分かれ,レイアウト,編集,デザインなどのオペレーション技術と知識を問うものです。I種は商業印刷物の作成を行うデザイナーやオペレータなど,プロフェッショナルが対象です。II種は企画・編集職や企業内広報職など,主にディレクションを行う人,印刷物発注者が対象で,III種はプレゼン資料など,プリンタ出力を行う印刷物の作成を行う営業職や事務職が対象です。I種は受験資格として2年相当以上の実務経験,II種,III種合格者など。試験は筆記と実技試験があります。
このほかにメーカーなどが行う検定や資格制度があります。


プリンターズサークル 2005年4月号より)

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2005/05/19 00:00:00


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