富士通では,1970年代から印刷CTSや新聞CTSに取り組んできた。
2000年以降,DTPなどのオープン技術の進展に伴う新しい新聞ソリューションとして,Adobe InDesignをプラットフォームとした新聞組版システムの開発に着手し,2004年から提供を開始した。
InDesignを採用した理由は,Adobeの他のアプリケーションとの親和性,カラーマネジメント対応,またInDesignのプラグイン構造も開発に有利だという考えがあった。
新聞組版システムには,1面15分という生産性が要求される。また,整理記者が組むことができる簡易性が求められる。
しかし,InDesignには新聞組版に必要な小組の概念もなく,1面15分というスピードを達成することができない。そのため,新聞小組や新聞段組などの組版機能,組版結果や強調表示をおこなうための描画処理,シンプルな操作のためのGUIなどをの機能を開発し,組み込んでいる。
さらにデータを信頼性を向上させるためのトランザクション制御,コンテンツ管理システムとの連携の部分も独自に開発して,追加している。
2004年末から提供し,既に全国紙,県紙,スポーツ紙など4社で導入され稼働している。
2005/07/19 00:00:00