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工程別自動化項目試案

・印刷CIMでは自動化も大きなテーマである。そこで入稿から納品に至る工程項目について、通常の印刷工程における自動化に関連する項目の概要を整理してみた。
・はじめに入稿時点で発注元から指示される「仕上仕様」と現実の工程で製作できる条件である「工程条件」とを自動マッチング(仕上仕様と工程条件)することからスタートする。仕様で指示されていても製作できない項目については、発注元に仕上がり仕様の変更を依頼するか、別の工程、例えば外注加工を行なうことになるが、そのための「仕上変更・工程変更」情報が、ベテランでなくても得られるだろう。
・次には「実際の原稿(部品やデータ)」が入稿してくるが、ここでも工程条件と自動マッチングすることによって、「自動補正指示(工程イ最適化への部品修正や作成)」の情報を得ることになる。この情報はJDFで書かれも良く、修正作業は自動またはマニュアル作業で行なうことになる。
・ここまでの工程で、出力や印刷などの組立加工や量産工程に入ることが出来るが、その前に全ての部品や材料が揃っているかの「部品欠品管理」を行なう。
・各工程でこのような自動化または自動化支援の範囲を広げることで効率化が出来る。実現には、工程の標準化やベテラン技術の顕在化が必要であり、また、異機種を接続する点からはJDFなどのオープンフォーマットの利用が重要である。

工程別自動化項目(試案)
 
工程 仕上仕様















工程条件















実際部品・データ


















部品修正(作成) 部品欠品管理









組立加工



画像 仕上りサイズ
倍率
網点形状
スクリン線数
色数
トリミング
切り抜き
PC/OS環境
スキャナ仕様
アプリ種類・バージョン
カラー作業スペース
色確認環境(視環境、モニタ、測定器)
写真(リバーサルポジ)
 サイズ、品種、分解指示、見本有無
RGBデータ
 解像度、プロファイル(色作業領域)、フォーマット、分解指示、見本有無
CMYKデータ
 解像度、プロファイル(色作業領域)、フォーマット、見本有無
CMYK変換
画像差し替え
(OPI粗画像と高解像画像の差替え、粗画像しか無かったら客先に確認する等)
RGB→CMYK変換
(プロファイルやカラースペース等を確認て最適に変換)
レタッチ修正
(変換で要求品質に達しないもの)
画像点数 スキャン入力
画像処理
文字 組版ルール
仕上りサイズ
フォント
フォント種類
フォント形式(OCF、CID・・)
外字
アプリ種類・バージョン
文字コード
外字
文字のアウトライン化
(フォントが無かったら・・・、客先に送付依頼等)
文字原稿 文字加工
図版 組指定
仕上りサイズ
フォント
PC/OS環境
アプリ種類・バージョン
フォント
外字
保存形式・バージョン
文字(コード、埋込み、アウトライン)
外字
  図版点数 図作成
 



D
T
P
レイアウト 仕上りサイズ   PC/OS環境
組版エンジン種類・バージョン
完成ページ保存形式・バージョン
  保存形式・バージョン
文字(コード、埋込み、アウトライン)
外字
  文字のアウトライン化
(フォントが無かったら・・・、客先に送付依頼等)

レイヤー分割
(店名差し替え等で制作側がレイヤー作成したものを、レイヤーの数だけの複数ファイルとして、新しく名前をつけて再保存等)
必要部品データ
(画像・文字・図版・フォント)
  組版
 







製版 仕上りサイズ















PC/OS環境
フライトチェック種類・バージョン
PDF編集アプリ種類・バージョン
DTPアプリ種類・バージョン
















保存形式・バージョン
文字(コード、埋込み、アウトライン)
外字



















PDF自動プリフライト
(印刷会社のプロファイル・入稿条件を反映して自動点検)
PDFバージョンに違い吸収
(出来る仕様・出来ない仕様を吸収する作業、Ver1.3文字アウトライン可、Ver1.4透明設定可、Ver1.5PDFレイヤー可、・・・)
プリフライト結果分析
(修正をどこで、どこまでの責任で、どのアプリで、どう作業するかの検討。結果がOKなら、客先にメールで連絡、その氏名管理、誰にCC、入稿時間?、・・・)。
ファイル収集
(原稿ホルダーに複数ファイル、不要ファイルが入っての入稿が多々あるので、必要ファイルの収集。また、リンクファイルの確認収集等)
ファイルを、サイズことに分割再保存する等)
作業分割
(原稿情報から→ファイル名による分割、ページ数による分割、ファイルサイズによる分割、担当者による分割・・・等)
PDF最適化
(最適化処理の終わっていないPDF入稿の最適化)
ネイティブ原稿のPDF化
(ネイティブ原稿開いて→PDF→プリフライト・・・)
トラッピング
(指示と作業)
必要ページデータ
台割りと実際原稿の突合せ
(確認作業)










製版
面付 版型
頁数
面付方法
折り仕様
トンボ
アクセサリ(カラーバー・色玉・背標・背丁など)
入力データ形式
面付け仕様
台割り管理
加減焼き
保存形式・バージョン
文字(コード、埋込み、アウトライン)
外字
面付け指示の作成
(PDF原稿の色々な条件を加味し指示作業)
ページ分割
(表紙・口絵・本文等、印刷材料や工程が別のものを、台割り情報等を元に分割する。または、サイズ違いのページが混在しているPDFページサイズ確認
(PDFの本質はサイズフリー、サイズを決めるページボックス確認が要るが5種類ありどれで設定されているかAcrobatからは簡単に確認できない、MediaBox、CropBox、BleedBox、TrimBox、ArtBoxの5種のどれを仕上がり出力サイズにするか決めなければ作業できない)
PDFでページが挿入、トリミング、回転された原稿
(面付け時にトラブル発生の危険あるので、全てのページボックスを事前点検)
必要面付データ 面付け
校正 校正回数
出力機種類
サイズ
部数
特色
サイズ
インキジェット
レーザプリンタ
DDCP
校正or本機刷り
保存形式・バージョン
文字(コード、埋込み、アウトライン)
外字
  必要面付データ 校正
刷版 号機別サイズ
パンチ仕様
版種類(水有り、水なし、シルバー)
焼度調整(号機別)
荷姿
サイズ/水有り・なし 保存形式・バージョン
文字(コード、埋込み、アウトライン)
外字
  出力データ数
網フィルム枚数
マスク枚数
刷版
 

印刷 サイズ
色数
枚数
荷姿






号機
最大・最小サイズ
印刷胴数
インキ(色替可、不可パイピング)
コーター胴数・位置
紙厚
反転(有無・位置)
反転時咥え替え方向
デリバリ高(最大排紙量)
刷版種類・サイズ・パンチ
得意・不得意Job
オペレータ条件(チーム、技量)
トラブル多発条件
付属装置(冷却・検査・排紙等)






刷版
カラーバー有無
要求品質
インキ
用紙
副資材(インキ助剤、湿し水、パウダー・・)





材料条件による調整(用紙条件、インキ条件など) 刷版枚数
用紙枚数(予備含む)
インキ色数・分量





印刷
 

断裁 サイズ
仕上断ち有無
荷姿






最大断裁幅
データ入力方式
付属機器仕様






白紙
刷り本





ゆがみ調整 刷り本部数(予備含む)




断裁
折り サイズ
折り仕様
荷姿(部数)
最大・最小サイズ
紙厚
折り可能仕様
通常セッティング条件
得意・不得意Job
オペレータ条件(チーム・技量)
刷り本 部品条件による調整(刷り本の用紙、乾燥、表面加工などの状態) 刷り本部数(予備含む) 折り
製本 製本種類
綴じ種類
付き物(カバー、帯、短冊、ハガキ等)
荷姿(部数、ワンプ、段ボール等)
製本可能仕様
鞍数
通常セッティング条件
得意・不得意Job
オペレータ条件(チーム・技量)
折り丁
付き物(カバー、帯、短冊、ハガキ等)
メルト材、針金、糸
部品条件による調整(折り丁の状態、付き物の状態) 折り丁の部数・丁数(予備含む) 製本
加工 ニス(水性・油性)、PP,プレスコート等
エンボス、筋付け
ビク抜き、ダイカット
その他の加工
荷姿
加工可能仕様
得意・不得意Job
オペレータ条件(チーム・技量)
刷り本
コート材
抜き型
部品条件による調整(刷り本の用紙、乾燥などの状態)
または刷り直し
刷り本と抜き型の見当調整または再製作
刷り本部数(予備含む) 加工
 



検品 検査項目
検査基準
検査頻度
  検査装置仕様
マニュアル検査設定項目
検査頻度(全数、抜取り) 
  最終製品
中間製品(刷り本、ブランク)
  刷り直し
再加工
製品部数   検査
 

出荷 納品条件
単一発送先
複数発送先
多地点小口発送
  梱包機器仕様
梱包作業範囲
自社便
宛名作成
宅配便
  梱包済み製品
宛名シール
  荷姿 製品部数
梱包個数
  出荷・納品

2005/10/26 00:00:00


公益社団法人日本印刷技術協会