今号は、私たちの身の回りにある、数々のユニバーサルデザイン(以下UD)製品について考察していきます。
●あなたはいくつ気がついている?
これらは、全製品に適応ではないのですが、UDの取り組みにより、生活の中にUD製品が浸透してきた一例と言えます。
●なぜ、これらがUD製品なの?
シャンプーとリンスってそっくりですよね? しかも髪を洗う時は、大抵目をつむっていますし、私はコンタクトを外すと見分けがつきません。 そこで、シャンプーにだけ「ギザギザ」があるのです。触って分かるので安心です。 また、ビールには缶の上ぶたに「おさけ」と点字されています。これらは、ほかの缶飲料と識別しやすいよう、視覚障害の方など 消費者の要望で実現した一例です。容器以外にも建物、乗り物、表示などアクセスしやすい工夫が多く見られるようになりましたよね。 最近では各企業が「環境配慮」と同様に「UDへの配慮」を理念として掲げています。そして、企業独自の指標を構築し、製品にUDマークを付けたり、UD製品を推奨したりという動きになっています。
●UD製品はどのように作られる?
…それは、企業秘密で。と言いたいところですが、UD配慮ポイントをある程度標準化することはとても重要です。 せっかくの配慮ポイントが、メーカーによってバラバラだったら、消費者は、逆に混乱してしまいます。前述した「ギザギザ」や点字で「おさけ」についても業界全体として、各メーカーが共同で取り組んだ事例です。 今後はますます、ISO、JISなど、UD配慮についての規格化を図り、UDを推進していくことが望まれています。 次号では、印刷とUDの関係や接点について考察していく予定です。
参考:「共用品ビジネスを進めるための本」(財)共用品推進機構 編著
プリペイドカードの識別はJISに導入。テレカは丸、乗り物は三角、買い物は四角の切り欠き形状が規格化
2006/06/08 00:00:00