制作魂をくすぐる『DTPあるあるカルタ』❶

掲載日:2025年1月20日
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~クライアントワークから次の活動フェーズへと進化する資格者の活躍~
資格者インタビュー:窓々意匠 武内茜さん

DTPエキスパート認証制度にご協力いただいている外部委員から、オリジナル作品のアートイベント「デザインフェスタ」に出展されていた商品『DTPあるあるカルタ』が熱い!と連絡をいただいた。

伺ってみると企画制作しているのはマイスター認証者であるとのこと。2024年11月に発売した「DTPあるあるカルタ」をきっかけにSNSフォロワーが一気に500人まで増加し、好評を博しているという。

あらたな活動のフィールドへと自ら歩を進めた商品企画デザイナー武内茜さんの取り組みを紹介したい。

印刷会社でのクライアントワークが自信と大きな力に

新卒で中堅印刷会社に入社後DTPオペレーターとして勤務し、帳票や名刺から多ページカタログまで幅広くDTP制作の経験を積まれた武内さんは、大学及び大学院にてデザインを学んでいたこともあり、会社の合併を機にデザイン関連部署に異動となった。

これをきっかけにカタログのフォーマット制作から巻頭ページのデザイン、各ページで使用するイラスト制作まで手掛けつつ、全体の制作ディレクションを行うなど、制作実務の幅を広げたという。

5年ほど勤務する中で、お客様の要望に沿った制作物を確実に具現化することには一定の成果が出せたこともあり自信を得た武内さん。

「今後は自らの発想で商品化するような仕事をしてみたい」と考えるようになり、退職してフリーランスとして活動することを決断した。現在独立後1年ほど経過したところである。

素朴なテイストのデザインが好まれ自然物を扱うデザインを多く手掛ける
国立公園より依頼の
クリアファイル
メッセージブックなど多様な制作実績

独立後もエキスパートの学習が糧になる

DTPエキスパート・マイスター認証は、前職在籍中に取得した。DTP業務について、現状に甘んじるのではなく広く深く理解して実務に臨みたいと思い、また今後のキャリアにもつながると考え取得を決意。日々の業務と両立できるよう、勤務開始前の業務時間外に自己研鑽として取り組んだという。

「実務で用いる勤務先独自のルールだけでなく、標準化されたルールを知ることができました。また実務で扱うことの少なかった専門外の知識が身に付いた点も大きな収穫です。」(武内さん)

こうした利点は、前職でのクライアントワークではもちろん、自らの企画商品である「あるあるカルタ」を制作する過程で、さらに強く実感することになったという。加えて、資格認証者ということがきっかけとなりさまざまな場面で人のつながりが生まれるなど、現在の活動にも活かされている。

今後のキャリアに向けての課題は、「生成AIにより画像生成が行えるようになったことで、クライアントワーク自体が減少していくことが危惧されること」。そうした将来予測も踏まえ、ビジュアルデザインに加えてアイディア、企画力を身に付けて、受注業務だけでなく自ら商品開発に乗り出すようにしていく必要があると考えるようになったようだ。

マイスター取得時提出課題
(2022年3月実施第57期試験)

カルタに付属の用語集では解説も執筆。エキスパートで学んだことが大いに力になったと振り返る。

現状スキルを土台に
次フェーズへ飛躍する