エキスパート認証試験解答傾向と次期試験に向けて

掲載日:2016年10月21日
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第46期DTPエキスパート認証試験/第22期クロスメディアエキスパート認証試験は、10月末の合格発表予定です。発表に先立ち、今期試験の傾向をまとめました。

第46期DTPエキスパート認証試験の傾向

申請者数は、2015年8月と同数の472名でした。今期は団体受験比率が59.2%と過去最高値となり、企業の人材開発に引き続き活用いただいていることがわかります。
地域別でみると、2015年の東京一極集中傾向が多少緩和され、各地域での取り組みが盛り返している模様です。
学科試験採点の結果、正答率の低い問題は、下記のテーマのものでした。

学科試験正答率ワースト5
ワースト テーマ
1 レイアウトソフトの機能と役割
2 校正・校閲、検版
3 色校正技術と最新事情
4 はがきの制作
5 制作指示書
「レイアウトソフトの機能と役割」

組版全般について、レイアウトソフトでの機能・操作と合わせて知識を問う出題を行いました。実際にレイアウトソフトを日常的に使用している受験者にはなじみのある用語が主となった問題であり、全般に正答率は高く出ていました。問題中JIS組版規格との兼ね合いでの出題の箇所で、一部「文字クラス」について問う出題に対し、知識の混乱が見られた模様でした。

「校正・校閲、検版」

全般に「訂正」「修正」「校正」「校閲」の違いについての理解が不確かであるための誤答が多く見られました。結果として低い正答率となりました。

「色校正技術と最新事情」

色校正全般については高い正答率となっていました。最新知識として出題された4Kモニターの画素数やフルハイビジョンとの関連の出題において、知識が定着していない傾向が見られました。

「はがきの制作」

印刷物制作の周辺事情として、郵便規定に関する知識を問う出題を行いました。印刷物の用いられる場面に応じて必要となる周辺知識についても、守備範囲を拡大することが求められています。

「制作指示書」

制作指示書について、理解を確認する出題を行いました。「紙面設計」に関する指示についての理解が不十分であることが低い正答率に現れました。

上記正答率の低い問題はあったものの、学科試験で問われる5つのカテゴリについて、得手不得手の差など強い傾向は見られず、全カテゴリに関する知識を確実なものとする試験の趣旨を踏まえて対応していただいている姿勢が見られました。

実技試験

携帯電話マニュアル、DMハガキを題材として出題しました。

課題種別 提出数
携帯マニュアル 52
DMハガキ 321

次回試験は、11月中旬発表(予定)のカリキュラム第12版を基に実施します。
早めの対策を望まれる方は、現行カリキュラム第11版をベースに開始し、改訂差分を第12版発表時の発表資料にて確認していただければと思います。

第22期クロスメディアエキスパート認証試験統計

第22期試験は、126名(うち第1部学科試験免除者45名)の申請を受け、当日試験を実施しました。
第2部記述式試験では、内容に加え、制限時間内に提案書を記述しなければならないため、複数の与件にあたり、「書く練習」をしていただくことも必要となります。過去に出題された与件を練習の題材にしていただければと思います。

クロスメディアエキスパート過去問題
※解答サンプルの公開はしておりません。

(JAGAT CS部 丹羽 朋子)

★第2部記述式試験対策セミナー開講決定★
「クロスメディアエキスパートの提案ロジック」認証試験記述式対策講座