【DTPエキスパートカリキュラムver.13】[情報システム]4-11 デジタルメディア環境とビジネスモデル
掲載日:2018年11月1日
デジタル技術とネットワークを組み合わせて、顧客に新たな利便性を提供する動きが活発化している。小ロット多品種化が急速に進む中、営業効率を上げるための手法としても有効である。例えば、Webを活用した入稿、プリフライト、画面校正、修正前後のデータ比較、などの機能を備えたWeb校正システムが普及しつつある。こうしたツールを利用しつつ、独自のサービスやビジネスモデルが生まれてきている。
4-11-1 Web to Print
- Web to Printとは、Webブラウザーからデータエントリーや印刷指示を行い、印刷物を制作・納入するシステムや仕組み、およびビジネスの総称である。Web to Print を活用したさまざまなビジネスは世界各国で成長しているほか、国内でも急増している。
- 代表的なモデルとして次のようなものがある。
1) 印刷発注者がWebブラウザーからデータ入稿と印刷発注を行い、印刷物を制作するという形式のもの。
印刷通販やデジタル印刷ビジネスの基盤として普及している。
名刺や製造マニュアルなどのリピート発注において、発注側、受注側双方で大きな効率化が実現できる。
2) 印刷発注者が、あらかじめ用意されたデザインテンプレートの中から気に入ったものを選択し、テキストや画像など自分の情報をオンラインで編集し、オーダーするというもの。はがき・年賀状、フォトアルバム、ブログ出版など対象はさまざまである。自動組版の機能を提供するサービスもある。 - 印刷書籍と電子書籍を同時に刊行するサイマル出版が求められる中、コンテンツの一元化とワンソース・マルチユースを実現するのがクラウド型の出版支援サービスである。Webブラウザー環境で原稿入力・編集、プレビュー確認が可能であり、アプリケーションやOS環境に依存しないという利点がある。