印刷総合研究会では、ロフトワークのクリエイティブディレクター 濱田真一氏にWebフォントについてお話いただいたので一部を紹介する。(2015年6月16日開催セミナー「Web制作で知りたいトレンド、契約問題、サイト改善ツール」より)
制作者が指定したフォントを表示できるしくみ
Web制作における技術的なトレンドとしては、Webフォントの活用を挙げることができる。Webフォントとは、いままで閲覧側のデバイス環境に依存していたフォントが、サーバーからダウンロードすることによって制作者が指定したフォントを表示できる技術である。
Type Square(モリサワ)やFONTPLUS(ソフトバンクテクノロジー)、Axisフォントが利用できるFonts.com(海外)など、英語、日本語ともWebフォントがかなり出そろってきている。
日本語の表示速度もアップした。Webフォントの提供が始まった頃は、日本語フォントは文字数が多いため表示が遅いと言われていた。サーバーからWebページを読み込んだときに、ページ表示されてからWebフォントが読み込まれるまで0.5秒程度の時間がある。その間はOSに準拠したフォントが表示されるため、一瞬、間が開くというデメリットがあった。
それが最近では、フォントの切り替えがほとんどわからないほどの表示スピードになってきている。
Webフォントはユーザーの環境に左右されずに指定したフォントを表示できるというメリットがある。また画像より軽いので、いままで画像で扱っていた見出しをWebフォントに変更することで、表示速度を向上できる。また、フォントであるということは、デバイスに合わせて文字サイズとの切り替えができるので、モバイルと相性がよい。
最近はWebフォントが使われる頻度が増えてきており、デジタルハリウッドやミクシィといった大手サイトでも採用するところが増えてきている。
※全文は『JAGAT info』に掲載
(JAGAT 研究調査部 中狭亜矢)
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