2月8日(水) 15:45〜17:45
リバースオークションのイメージが強かったプリントマネジメントだが、ビジネスの形態が変わりつつある。印刷会社に値下げを求めるのではなく、発注側にも合理的な発注方法やワークフローの改善を求めている。そのベースとなるのが、サービス内容を規定するSLAと呼ばれる契約である。SLA(Service Level Agreement)とはサービスを提供事業者とその利用者の間で結ばれるサービスのレベル(定義、範囲、内容、達成目標等)に関する合意サービス水準、サービス品質保証などと訳されるが、このSLAが印刷ビジネスにおいても重要なファクターになっているのだ。本セッションでは、印刷業におけるSLAとはいったいどんなものなのか?SLAを基本にビジネスを成長させてきた英国のプリントマネージメント会社であるHH Globalの司令官(幕末ならペリー)であるOwen氏に、その具体的な実態を語っていただく。そのSLAの考え方は一般的な印刷会社にも興味深いはずである。自社の営業政策を変えるヒントにもなるはずだ。HH Globalは単なる低価格ではなく、受発注システムであるとか、生産のIT化ノウハウや自前のプラットフォームを差別化ポイントにしているため、SLAが非常に大きな営業ファクターなのである。
また、プリントマネジメント会社と印刷会社がコラボして業績を上げるというのも、印刷会社の一つの営業施策と言える。そんな立ち位置からのスピーカーとして、リデザインCEOの土屋文人氏にも登壇いただく。今までプリントマネジメント会社を目の敵にしてきた印刷会社にとっても、プリントマネジメント会社から学ぶことは少なくないはずだ。SLAに始まって、もしかしたら印刷業は生産に特化して、プリントマネジメント会社に営業を任せてしまい、営業コストを抑えられるのだったら、プラマイしたら、プラスの方がはるかに大きくなるとも言えるのだ。印刷バイヤーとして、今回はMcCann Ericsonにも登壇いただき、「なぜ大企業はプリントマネジメント会社に発注するのか?」そのポイントを語って頂く。正直な話、英国では上場会社の大多数がプリントマネジメント会社を使って印刷を発注している。そこにはそれだけの理由があるわけで、もしも良いプリントマネジメント会社と組めば、印刷会社の規模が大きくなくても、ナショナルクライアントの仕事だって夢ではないということである。
当日価格:17,000円