カンファレンス グラフィックス 場所:ワールドインポートマート5F

24日(木) 13:00〜15:00

【G3】次世代DTPと出版支援サービス

<実用化が進むWeb版の日本語組版レイアウト・電子出版・印刷サービス>

現在のDTP システムは印刷製作に特化し、電子書籍などの再利用には適さない。コンテンツの共有や電子での再利用が容易で、印刷も可能な次世代DTPと出版支援サービスを取り上げる。

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出版分野では、印刷物製作と電子書籍を同時に刊行するサイマル出版が標準になりつつある。そのため、OSやアプリケーションのバージョンに左右されるDTPデータではなく、汎用性の高い形式でデータを保管・共有し、いつでも2次利用が可能なこと、専用マシンや専門のオペレータが不要で誰でも容易に扱えるDTP環境が求められている。 このような課題を解決し、コンテンツの一元化を実現する仕組みとして提供されているのが、Web出版・印刷サービスである。Webブラウザ環境で日本語組版や印刷データ製作、電子書籍製作が可能となる。 TOPPAN Editorial Navi(トッパン・エディトリアル・ナビ)】 凸版印刷が提供するワンソースから同時に印刷書籍と電子書籍を制作できるクラウドサービス。Web上で原稿を共有し、ペーパーレスでの誌面確認や共同編集により、場所と時間に囚われない作品づくりを可能とする。制作コストの削減やリードタイムの短縮も可能となる。 Vivliostyle(ビブリオスタイル)】 ワンソース・マルチユースで電子書籍、Web、紙の書籍を製作できるWebブラウザベース自動組版システム。HTML5やCSS3、Webフォント、SVG、数式(MathML、他)など最新のWeb標準技術に準拠しており、世界的に注目されている。高度な日本語組版、ページレイアウト機能を備えており、紙の書籍だけでなく、レスポンシブデザインでフルHDのPC画面からスマートフォン・電子書籍リーダーまで対応する。 Romancer(ロマンサー)】 ボイジャーが開発・運営している電子出版のためのWebサービス。一般個人でも法人でもWebブラウザベースで原稿を入力・編集することで、EPUB3データとして出版(販売)することが可能なWeb出版システムである。 小説・コミック・写真集などの原稿さえ準備すれば誰でも容易に出版活動をおこなうこと(セルフパブリッシング)ができる画期的なサービス。オプションとして電子書籍データから自動でオンデマンド印刷をおこなうサービスも提供されている。 印刷物と電子書籍の同時製作が可能でコンテンツ一元化とワンソース・マルチユースを実現するWeb出版・印刷サービスは、次世代DTPの始まりと言えるだろう。
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このセッションの参加費は、16,200円 です。
お申し込みセッション数によって割引があります。

  • 遠藤 亮正
    (えんどうあきたか)
    凸版印刷 トッパンアイデアセンター クリエイティブ本部
    InDesignをはじめとするDTPアプリケーションを用いた自動組版システムや制作支援ツールなどの開発を経て、現在は電子書籍を制作する基盤の構築に従事。 電子出版制作・流通協議会 技術委員会制作規格部会、副部会長。
  • 村上 真雄
    (むらかみしんゆう)
    ビブリオスタイル 代表取締役社長
    1990年頃からマークアップ言語や組版に関心をもち、テキスト整形ツール「XTR」を個人で開発し、フリーソフトウェアとして公開する。 2000年より、XML(XSL/CSS)自動組版ソフトAH Formatter(アンテナハウス社)の企画・開発に携わる。 2014年、Webブラウザベースの次世代CSS組版エンジンをオープンソースで開発する「Vivliostyleプロジェクト」を推進するため、ビブリオスタイル(Vivliostyle Inc.)を設立。 W3CのCSS組版関連の標準化活動にも参加している。
  • 小池 利明
    (こいけとしあき)
    1990年東京大学卒業。東映株式会社教育映画部を経て、1997年より株式会社ボイジャーに勤務。各種マルチメディアタイトルの制作、電子書籍リーダーT-Timeプロダクトマネージャーなどを務める。 現在、デジタル出版のためのWebサービスRomancer(ロマンサー)の開発、推進を担当。
  • 田原 恭二
    (たはらきょうじ)

    モデレーター
    (凸版印刷 トッパンアイデアセンター クリエイティブ本部 部長) 日本語組版(CTS)、XMLによる出版コンテンツの標準化、デジタルデバイスにおけるテキスト表現、収蔵品管理、地図情報サービス、DTPによる高速自動組版、凸版文久体などの研究開発に従事。また、JIS X 4051をはじめ、電子書籍関連、外字・異体字利活用環境整備など、多数の標準化活動にも参画。2011年から2013年まで電流協・EPUB研究会の部会長を務める。